ものづくり補助金平成25年度製造業福島県

地域産材を活用した木質バイオマスプラスチックによる商品開発

株式会社マストロ・ジェッペット

この事例のポイント

  • 木製品には製造面でのコストの課題があった。
  • 地域産材を用いた木質バイオマスプラスチック(木粉とプラスチックを混ぜ合わせた素材、以下BP)に着目した。
  • BPの特有の抗菌作用に着目し、子ども用食器を開発した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マストロ・ジェッペット
所在地福島県 南会津町
業種木材・木製品製造業

事業の背景

福島県南会津地域に工場を構え、地域の豊かな自然を生かした木製品を製造・販売している。家具等のインテリアのほか玩具製品に力を入れ、「Mastro Geppetto」ブランドでデザイン性のある玩具を手掛けてきた。2012年には積木とベビーラトルがグッドデザイン賞を受賞し、海外の展示会にも出展して国内外から注目を集めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

やったこと

地域産材を用いた木質バイオマスプラスチック(木粉とプラスチックを混ぜ合わせた素材、以下BP)に着目した。BPの原料は南会津の地域性を踏まえ、針葉樹(スギ、カラマツ等)、広葉樹(ナラ、クリ、サクラ、ケヤキ等)、雑木・林産物(クマザサ等)に絞り込んだ。子ども用食器として、お弁当箱、マグカップ、食器トレーの開発・製造に着手した。食器トレーのデザインは社内スタッフに加えて海外のデザイナーのアイデアも取り入れ、柔らかい形状と食べ物が掬いやすい設計にもこだわった。商品化して全国の百貨店で販売している。

新しい製品・サービス:木質バイオマスプラスチックを素材とした子ども用食器(お弁当箱、マグカップ、食器トレー)

事業の効果

BPの特有の抗菌作用に着目し、子ども用食器を開発した。BPは木製品の課題だったコスト面、衛生面、複雑なデザインの表現を克服でき、量産も可能になる。商品化した製品は全国の百貨店で販売されている。地元の間伐材や林地残材を利用して地域の雇用を生み、南会津の活性化にもつなげようとしている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    「これまで子どもの遊びに重点」を置き木製玩具を開発してきた流れを、次世代の食生活への展開につなげており、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    2012年のグッドデザイン賞や海外展示会出展に触れ、地域の木材という強みを生かす方向性は読み取れるが、市場規模などの数字はない。

  • 課題の認識と解決4

    木製品の課題としてコスト面・衛生面・複雑なデザインの表現を挙げ、木質バイオマスプラスチックによる解決策を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    「量産が期待できる」との記述はあるが、付加価値額や賃上げなどの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    木製品工場、家具工場、ろくろ職人、設計施工会社など複数の担い手がタッグを組んだ体制が書かれている。人員数や事務体制は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ベビー&キッズを対象とし、柔らかい形状や食べ物の掬いやすさ、抗菌効果など、顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    シニア世代向けやペット用品への展開予定が示されているが、時期や工程、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    地域産材の木質バイオマスプラスチックを子ども用食器に用いる点は新しさがあるが、高価格化や高付加価値化の数字は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    地域の雇用の提供や南会津の活性化、町おこしのきっかけになることへの期待が書かれているが、波及効果の定量的な根拠はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    新素材の利用と木粉化による製造の簡素化は書かれているが、デジタル技術や新しいビジネスモデルへの言及はうかがえない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    再生可能なリサイクル素材の利用や環境配慮がうかがえるが、市場成長分野への進出や構造転換との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及4

    南会津の針葉樹・広葉樹・笹や竹などの地域資源を活用し、地域の雇用や町おこしにつなげる取組として具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

素材の天然の抗菌力を生かし、今後はシニア世代での活用法や犬・猫等のペット用品にも展開して、時代のニーズに応えていく予定である。

事業者の声

この地から世界の子どもたちに遊んでもらえるおもちゃをつくりたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。