ものづくり補助金平成25年度情報通信業千葉県

医師を目指す医学部学生を支援する診察参加型臨床実習評価システムの試作開発

株式会社国際情報ネット

この事例のポイント

  • 紙媒体での運用により各工程でタイムロスが発生し、教員と学生の士気に差が出ていた。
  • 千葉大学フロンティア医工学センターおよび医学教育研究室との産学連携により、改善策の検討から実証実験までを医学部教員と連携して進めた。
  • 実習結果の登録完了を即時にオンラインで通知できるようになり、臨床実習の結果を迅速に学生へ反映し、次の実習に向けた指導内容を反映できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社国際情報ネット
所在地千葉県 柏市
業種情報サービス業
技術分野情報処理
従業員数30人
資本金2,000万円
設立1989年

事業の背景

当社は創業28年のIT企業で、医療関連ソフトウェア開発を得意とし、自社ブランド商品の開発を目指していた。単独での商品開発には踏み出せずにいたが、行政や各団体の支援と助言を受けて取り組みを進めた。2014年度の売上高は2億7,000万円だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力紙媒体での運用により各工程でタイムロスが発生し、教員と学生の士気に差が出ていた。
  • 生産能力教員の評価結果が迅速に学生へ反映されていなかった。
  • 人手・技能統計データの集計に多大な時間を要し、教員(医師)の就業を圧迫していた。
  • 人手・技能教員(医師)の運用上の負荷が大きく、若手医師育成の時間確保が困難で、きめ細かな指導ができなかった。

やったこと

千葉大学フロンティア医工学センターおよび医学教育研究室との産学連携により、改善策の検討から実証実験までを医学部教員と連携して進めた。医療教育現場のニーズを反映した診察参加型臨床実習評価システム「c-Checker」の試作品を開発した。臨床実習の現場で入力できるタブレットで実習評価を登録できるようにし、学生の実習結果登録完了をオンラインで即時に通知して評価に活用できる仕組みとした。入力された課題と評価データを自動で集計・分析する機能を備えた。千葉大学情報基盤センターの協力を得て、補助事業で導入した会員管理・統合認証システムを活用し、個人情報の保護と操作性を確保した。

ソフト会員管理・統合認証システム
その他タブレット

新しい製品・サービス:診療参加型臨床実習評価システム「c-Checker」

事業の効果

実習結果の登録完了を即時にオンラインで通知できるようになり、臨床実習の結果を迅速に学生へ反映し、次の実習に向けた指導内容を反映できるようになった。評価集計を自動化したことで、指導医の作業負荷が大幅に削減された。指導医の技術ノウハウの共有にもつながったと評価を得ている。千葉大学では実証実験を継続し、他の専門科目への増設も検討されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業28年のIT企業で、医療関連ソフト開発を得意分野とする点は読み取れるが、事業計画上の位置付けの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    医師不足や医療事故の増加、千葉大学との共同開発など外部環境と自社の強みに触れるが、競争優位の具体的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    紙運用のタイムロス、評価の未反映、統計集計の負担という3つの課題を挙げ、自動集計や即時通知で解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの数値目標は示されておらず、わずかに効果の記述がうかがえるだけである。

  • 事業を進める体制3

    千葉大学との産学連携や実証実験の継続は読み取れるが、社内の人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットは医学部や医療教育機関で、教員の負荷削減と学生への即時フィードバックという選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    他大学への展開や大手企業の教育システム提案など今後の方向は示されるが、スケジュールや課題解決方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    医療教育システムは一般的に普及していない分野とうかがえるが、同分野での高水準の価格や付加価値の記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    医師不足や医療教育水準の向上というニーズに触れるが、国が補助する経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    教員の作業時間削減や指導医の負荷軽減が評価されたと記すが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    医学教育での自動集計・分析や他教育機関、企業教育への展開を通じて、教育現場のイノベーションに貢献する点が読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療教育や人材育成分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は見られない。

  • 地域経済への波及2

    千葉県柏市の企業である点はうかがえるが、地域の経済成長や雇用創出への具体的な効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

医学部を持つ国公立・私立大学や関連教育機関への展開を視野に構築を改善している。大手企業の社員教育に向けた教育システム構築の検討依頼を受け、提案を進めている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。