ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

油揚げの試作環境整備と高付加価値油揚げ開発

株式会社みすずコーポレーション

成果一度に作れる油揚げは最大でもわずか9枚

この事例のポイント

  • 多様化するニーズに高品質かつ多品種な商品開発で対応する必要があったが、大量生産の生産ラインは長い工程を要し、試作を早く効率的に繰り返すことが難しかった。
  • 油揚げの試験用小規模製造設備を導入し、一度に最大9枚まで作れる試作ラインを整備した。
  • 一度に作れる油揚げは最大でもわずか9枚。試験用小規模製造設備の導入により、油揚げの試作の作業ノウハウを習得し、製造条件が製品に与える影響について基礎データを得…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社みすずコーポレーション
所在地長野県 長野市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数695人
資本金7,000万円
設立1902年

事業の背景

同社は1902年創業のこうや豆腐製造会社で、1929年に考案したアンモニア膨軟加工法により生産量を大きく伸ばした。1970年代後半にピークを迎えた後、生産の寡占化が進み、現在は長野県内数社でほとんどが生産されている。1970年代半ばには油揚げ生産に進出し、味付けうどんあげや味付けいなりあげなど付加価値の高い商品をレトルト商品として初めて商品化した。現在は生産の7割を油揚げが占め、全国で圧倒的なシェアを獲得している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術多様化するニーズに高品質かつ多品種な商品開発で対応する必要があったが、大量生産の生産ラインは長い工程を要し、試作を早く効率的に繰り返すことが難しかった。
  • 人手・技能油揚げの試作環境が整っておらず、コンタミネーションなどの問題から製造ラインで試作できないサンプルもあった。

やったこと

油揚げの試験用小規模製造設備を導入し、一度に最大9枚まで作れる試作ラインを整備した。この設備により、既存の24時間稼動ラインを止めることなく、さまざまな条件下で試作しノウハウを蓄積できるようになった。主要な条件設定が油揚げにどのような影響を及ぼすかについて、系統だった基礎データを得た。種生地に厚みを出してフライすることで、厚みのある新規油揚げを試作し、味付け加工後に調味液を含む量が増えるかどうかを検証した。

加工機油揚げ試作用の試験用小規模製造設備(試作ライン)

新しい製品・サービス:厚みがあり汁抱きの良い新規油揚げ(高付加価値油揚げ)

事業の効果

  • 一度に作れる油揚げは最大でもわずか9枚

試験用小規模製造設備の導入により、油揚げの試作の作業ノウハウを習得し、製造条件が製品に与える影響について基礎データを得た。製造ラインで試作できなかったサンプルも試作可能になり、食の安全安心を担保できる環境が整った。新規油揚げは厚みが増して調味液を含む量も増えたが、豆腐質が残り味付け加工後の食感が悪く、商品化には至らず今後の検討課題となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    1902年創業で油揚げ生産に進出した経緯や味付けうどんあげの商品化が書かれ、過去の取組との一貫性がわずかにうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    油揚げ生産が全国で圧倒的シェアを獲得し、味付け商品のブランドが知られていると書かれているが、外部環境との比較は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    手づくり感覚の試作ラインで高付加価値油揚げを開発すると書かれ、課題は豆腐質が残る食感の問題として示されている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    品質技術部長が試作ラインの整備に言及しているが、人材や事務処理能力への具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    手づくりの味わいを商品化するテーマや地域・家庭ごとのニーズへの対応が書かれ、ターゲットは一定程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の検討課題として食感改善が挙がり、試作を繰り返しノウハウを蓄積して量産につなげる方針が書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    食感の良い厚みのある油揚げを開発し、同じ分野で差別化した高付加価値化を図る内容が具体的に書かれている。

公的補助の必要性20%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    長野県の寒冷地で農家の副業から発展した歴史が書かれ、地域特性の活用がわずかにうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

厚みがあり汁抱きの良い新規油揚げは商品化の可能性を判断したが、豆腐質が残り食感が悪いため商品化には至っておらず、今後の検討課題となっている。

事業者の声

試作ラインの導入により、24時間稼動が続く既存ラインを止めることなく行うことが可能になりました。さまざまな条件下で試作し、ノウハウを蓄積して、量産への基礎データとしていきたいと考えています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。