ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

すり合わせ装置導入によるレース用高付加価値ブレーキパッドの商品化

株式会社エンドレスプロジェクト

この事例のポイント

  • レース前に実車でベディングを行っていたが、費用面から十分なベディングが困難になっていた。
  • ブレーキパッドの製造工程に、ベディング(すり合わせ)を内製する専用設備であるすり合わせ装置を導入した。
  • 事前に製造工程でベディングを行えるようになり、顧客は走行時間を車両調整などに有効活用できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エンドレスプロジェクト
所在地長野県 佐久市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野複合・新機能材料
従業員数32人
資本金2,600万円
設立1987年

事業の背景

同社は1986年頃に品質と性能を重視する「ユーザー目線」のものづくりを掲げ、メンバー5人で創業した自動車部品メーカーである。花里社長は元レーサーで、翌年にはレーシングカー用ブレーキパッドで70%のシェアを獲得した。ブレーキパッドのほか、ブレーキローター、キャリパー、サスペンションなどを開発・製造し、製品は世界39カ国で使われている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算レース前に実車でベディングを行っていたが、費用面から十分なベディングが困難になっていた。
  • 品質・精度新品のブレーキパッドは走行前の調整が不十分で、ブレーキ動作が不安定になるため、事前に最良の条件で安定したベディングを行う必要があった。
  • 生産能力限られた走行時間内に実走行でベディングを行うと、顧客が車両調整に使うべき貴重な走行時間を圧迫していた。

やったこと

ブレーキパッドの製造工程に、ベディング(すり合わせ)を内製する専用設備であるすり合わせ装置を導入した。これにより、ブレーキパッドメーカーとして事前に最良の条件下で安定的にベディングを行えるようにした。ベディングは従来のレース前の実車での作業から、製造工程での作業に移した。

その他すり合わせ装置(ベディング装置)

新しい製品・サービス:レース用高付加価値ブレーキパッド

事業の効果

事前に製造工程でベディングを行えるようになり、顧客は走行時間を車両調整などに有効活用できるようになった。また、高品質で安定したブレーキパッドを使用できるようになった。高い信頼性とブレーキ性能を確保し、自動車メーカーにハイエンドブレーキパッドを提供できる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1986年創業以来のブレーキパッド開発とレーシング用製品での高シェアという経緯は読めるが、補助事業が経営戦略上どう位置付けられるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    レーシングカー用ブレーキパッドで70%のシェアを獲得し、世界39カ国で活躍とあり、競争優位の源泉として高品質・ベディング内製化が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    現状課題として、レース前の実車ベディングは費用面から十分に行えないことが示され、内製設備での解決策も書かれているが、事業計画としての数値的な効果は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員32名、資本金2,600万円、設備を内製開発した経緯は読めるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ハイエンド・マーケットをターゲットに、走行時間を車両調整に充てられる点や高品質で安定したパッドを使える点が選ばれる理由として具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    製造工程へのベディング設備導入と販売の流れはわずかにうかがえるが、中長期の検証やスケジュール、課題解決の方法までは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    ベディングを製造工程に一体化する取り組みで、従来は実走行で行っていた処理を事前に最良条件で行える点が、高水準の高付加価値化として具体的に示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    アスベスト全廃など環境面の取り組みに触れているが、国が補助する理由としての波及効果や雇用創出は書かれていない。

  • 費用対効果2

    費用面からの課題解消が語られるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ベディング装置の内製開発という技術面の工夫はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    長野県佐久市の自社工場で世界向けに製造している点は読めるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

我々は本当に好きでやっているから、しつこく、成功するまでやる。こだわりのものづくりでは、どこにも負けませんよ

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。