ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業長野県

七味唐辛子の素材・地産食材を使用した自社ブランド喫茶・飲食施設の開業

株式会社八幡屋礒五郎

この事例のポイント

  • 七味唐辛子は蕎麦のイメージが先行しており、販路拡大や収益が上がらない構造になっていた。
  • 香辛料を活用した自社ブランド商品の開発と提供を行った。
  • 「横町カフェ」は同社初の飲食事業として開業し、自社農場産の素材を使ったメニューを提供する場となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社八幡屋礒五郎
所在地長野県 長野市
業種飲食料品小売業
従業員数78人
資本金1,000万円
設立1736年

事業の背景

創業1736年の老舗で、主力は善光寺土産として知られる七味唐辛子である。土産物店やスーパー・コンビニなどでも販売されていた。七味唐辛子は蕎麦のイメージが先行し、販路拡大や収益が伸びにくい状況にあった。市場では健康に良い食や地産地消へのニーズがあり、とりわけ香辛料との相性が良いカレーや新感覚のジェラートに注目が集まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術七味唐辛子は蕎麦のイメージが先行しており、販路拡大や収益が上がらない構造になっていた。
  • 生産能力原材料はすべて仕入れに頼っていたため、一層の品質安定に課題があった。

やったこと

香辛料を活用した自社ブランド商品の開発と提供を行った。健康に良い食、地産地消、香辛料とのマッチを考慮した自社ブランドメニューを開発し、5種類のフード、4種類のスイーツ、12種類のドリンクの提供メニューを完成させた。カレーはあえて辛味を抑え、テーブルのスパイスで好みの辛さにする食べ方を提案し、カレーに合う「七味ガラム・マサラ」もつくった。ジェラートなどのメニュー開発を含め、ハード・ソフト両面で技術導入指導を受けた。本店に併設する形で飲食施設「横町カフェ」を出店し、都内で数十店舗を手がける専門業者と提携した。

その他横町カフェの厨房・飲食設備

新しい製品・サービス:「3種の横町カレー」をはじめとするカレー、七味ガラム・マサラ、ジェラートなどのスイーツ、ドリンクメニュー。

事業の効果

「横町カフェ」は同社初の飲食事業として開業し、自社農場産の素材を使ったメニューを提供する場となった。来店客が七味唐辛子の食べ方や新商品を体験できるプレゼンテーションの場にもなっている。新商品の開発と提供により、七味唐辛子以外の商品ラインナップが広がった。海外向けにも商品を開発し、香港や台湾へ輸出している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    七味唐辛子の販路拡大と収益の伸び悩みが課題とされ、既存の事業との関連は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    健康に良い食や地産地消のニーズに着目したとあるが、市場規模や自社の強み・弱みの具体的な数字は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    課題として七味のイメージ先行による収益構造が挙げられ、カフェ開発で解決を図るとあるが、売上や付加価値の目標値は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    都内の専門業者と提携し、ハード・ソフト両面で技術導入指導を受けたとあるが、人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の要望を聞ける飲食スペースが欲しかったと書かれ、ターゲットはおおむね読めるが、ニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    既に5種類のフード、4種類のスイーツ、12種類のドリンクを完成させたとあり、遂行の経過は読み取れるが中長期の検証の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    七味唐辛子とスパイスを活かしたカレーや「七味ガラム・マサラ」などの独自商品が挙げられているが、高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    善光寺土産として知られる地場の老舗が、地産地消や自社農場での生産に取り組むとあり、地域性はうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    香港・台湾への輸出やアジア展開を目指すとあり、海外需要への広がりはうかがえるが構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    長野市内4つの老舗味噌蔵の味噌を日替わりで使い、観光案内にも役立てるなど、地域資源を活かした事業と読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

品質の深掘りと商品バリエーションの拡大で他社との差別化を図り、今後はシンガポールやマレーシアなどアジア各地への展開を目指している。

事業者の声

さまざまなスパイスを味わっていただき、販売につながればと思っています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。