ものづくり補助金平成25年度製造業佐賀県

植物成長促進効果を持たせた腐植酸含有抽出液の製造技術の確立

株式会社クリエイト

成果抽出時間72時間、予備加熱12時間の場合に消費電力量を約29%削減

この事例のポイント

  • 腐植酸含有抽出液の製造にわずかだが品質のバラツキが生じていた。
  • 本事業では、腐植酸含有抽出液の品質を安定させ効率的に製造するための生産設備を導入し、生産技術を確立した。
  • 抽出時間72時間、予備加熱12時間の場合に消費電力量を約29%削減。抽出液の品質が安定し、pHは目標値の±0.05の範囲内に収まった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クリエイト
所在地佐賀県 鳥栖市
業種その他の製造業
技術分野バイオ
従業員数11人
資本金1,000万円
設立1985年

事業の背景

株式会社クリエイトは植物成長促進効果を持つ腐植酸含有抽出液を製造している。腐植酸が植物の成長に効果があることは様々な研究で報告されており、同社でも試験を行い良好な結果を得ている。国内および中国などの海外市場での販売を目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度腐植酸含有抽出液の製造にわずかだが品質のバラツキが生じていた。
  • 生産能力抽出液の量産化技術が未確立で、量産化と製品改良(濃縮、抽出量の増加など)が喫緊の課題だった。

やったこと

本事業では、腐植酸含有抽出液の品質を安定させ効率的に製造するための生産設備を導入し、生産技術を確立した。アルカリでの抽出を行うことで有効成分であるフルボ酸およびフミン酸の抽出量を増加させる工程とした。試験的に実施した結果、抽出液のpHは3.43となり、目標とした値の±0.05の範囲内に収まった。抽出時間を72時間、溶媒を設定温度まで上昇させる予備加熱時間を12時間とした場合の消費電力量を約29%削減できた。従来設備との比較により、製造の効率化が図れたかを検証した。

加工機腐植酸含有抽出液の生産設備

新しい製品・サービス:植物成長促進効果を持たせた腐植酸含有抽出液

事業の効果

  • 抽出時間72時間、予備加熱12時間の場合に消費電力量を約29%削減
  • 作業時間 108時間→92時間
  • 作業日数 9日→6日

抽出液の品質が安定し、pHは目標値の±0.05の範囲内に収まった。消費電力量を約29%削減し、量産化によるコスト削減につながる結果が得られた。作業時間と作業日数も短縮され、生産期間の短縮による短納期化も図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の腐植酸抽出液の事業と連続性があり、品質安定と量産化を課題として挙げているが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中国・韓国・国内市場への販売を検討し市場を見据えているが、競争優位性や自社の強み・弱みへの言及は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    量産化技術の確立と製品改良が喫緊の課題と明示され、消費電力削減や工程短縮など具体的な改善策と結果が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間3,000トン、中国向け計画、韓国向け5年後1億円/年、国内5,000万円/年など数値目標が示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標ではない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数11名と記載があるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    植物成長促進効果とターゲット(アジアの農家、九州の農産物市場)は示されるが、ニーズの裏付けや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    工程ごとの時間短縮や消費電力削減の検証結果は示されるが、中長期のスケジュールや課題解決の進め方は明確に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    腐植酸含有抽出液は市場の認知度が高いとは書かれておらず、高付加価値化・高価格化の記述も限定的で、判断材料は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    中国・韓国への輸出や国内市場の獲得が目標として書かれ、わずかに経済波及がうかがえるが、国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    消費電力量約29%削減、作業時間108時間から92時間、作業日数9日から6日といった数字で費用対効果の一端が示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    九州の農産物市場を対象とする記述があり地域との関わりはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出などは書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

中国向けに3,000トン/年(250トン/月)の計画を丸紅株式会社と検討中である。韓国ロッテグループへの販売も検討し、代理店経由で販売数量から5年後に1億円/年の売上を試算している。国内では九州の農産物市場の0.01%(5,000万円/年)程度の売上を目標としている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。