ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)長崎県

大量廃棄される食品廃棄物、規格外農産物の酵素処理による豚用液状飼料化技術の開発

平木工業株式会社

成果現在は、週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2ヶ所に供給している。

この事例のポイント

  • 大量に廃棄される食品廃棄物や規格外農産物を、豚用液状飼料として量産する方法が確立していなかった。
  • 飼料専門家、養豚農家、排出事業者からなる「長崎県食品リサイクルループ高効率システム構築検討会」を発足し、調理くずと野菜くずを組み合わせて栄養バランスのとれた飼料の開発に取り組んだ。
  • 現在は、週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2ヶ所に供給している。pHおよび温度コントロール技術が確立し、酵素反応が最適化された。

事業者のプロフィール

事業者名平木工業株式会社
所在地長崎県 長崎市
業種廃棄物処理業
技術分野バイオ
従業員数115人
資本金3,300万円
設立1974年

事業の背景

一般・産業廃棄物リサイクル事業を展開する平木工業株式会社は、廃棄物に食品廃棄物が多く含まれていることから、これを原料とした豚用液状飼料の開発を考えた。農林水産省はエコフィードを推進しており、飼料穀物の高騰やTPP問題を背景に、畜産農家の間でも低価格で質の良いエコフィード飼料への関心が高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大量に廃棄される食品廃棄物や規格外農産物を、豚用液状飼料として量産する方法が確立していなかった。
  • 品質・精度食品残渣の種類に適した酵素の選定と複合利用について、度重なる検証が必要だった。
  • 新製品・新技術液状飼料の理想水分量を得るため、食品の組み合わせの割合を何度も調整する必要があった。
  • 品質・精度保管温度が低下するとでんぷん質が沈殿し、糊化が起こるという課題があった。
  • 新製品・新技術大量製造では、難消化性物質を消化しやすい糖類に分解する工程を安定させることが難しかった。

やったこと

飼料専門家、養豚農家、排出事業者からなる「長崎県食品リサイクルループ高効率システム構築検討会」を発足し、調理くずと野菜くずを組み合わせて栄養バランスのとれた飼料の開発に取り組んだ。検討会での混合飼料の成分分析結果や嗜好性試験給餌の結果を踏まえ、飼料の量産製造設備を導入して大量製造の試作に入った。食品残渣に適した酵素の選定と複合利用を検証し、食品の組み合わせの割合を調整した。3か月の実証実験を経て、酵素反応を最適化するための製造設備側でのpHおよび温度コントロール技術を確立した。

加工機飼料の量産製造設備

新しい製品・サービス:食品廃棄物や野菜くずを原料とした豚用液状飼料

事業の効果

  • 現在は、週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2ヶ所に供給している。

pHおよび温度コントロール技術が確立し、酵素反応が最適化された。現在は週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2か所に供給している。生産者からは飼料を増量してほしいとの声をもらうなど評価も高い。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    一般・産業廃棄物リサイクル事業を展開する企業が食品廃棄物の飼料化に取り組んだとあり、既存事業との関係は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    飼料穀物高騰やTPP問題を背景に低価格で質の良いエコフィードへの関心が高まっているとあり外部環境は読めるが、自社の強みとの対応は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    保管温度低下でのでんぷん質沈殿や糊化など課題を認識し、3ヶ月の実証で pH・温度制御技術を確立したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    現在は週30トンの液状飼料を製造し長崎県内の農場2ヶ所に供給していると数字で示されており、量産の実績はあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    検討会として飼料専門家、養豚農家、排出事業者と連携した体制が示されているが、社内の人材や事務処理能力については読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    生産者から飼料を増量してほしいとの声をいただくなど評価が高いとあり、顧客ニーズの裏付けが一定程度示されている。

  • 事業化までの道筋4

    現在も長崎県農林技術開発センターで研究を続け、お茶やミカンの投入、パイプライン導入など今後の課題と進め方が具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    食品廃棄物の液状飼料化は一般的な普及度が低いと読めるが、高付加価値化や高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用5

    食品リサイクルによる資源有効利用と国内飼料自給率向上を目的に農林水産省もエコフィードを推進していると書かれ、国が補助する理由が明確。

  • 費用対効果2

    製造量や供給先は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数字は見当たらない。

  • イノベーションへの貢献3

    食品廃棄物を飼料化する地域循環の仕組みは読めるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの波及は具体的に書かれていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    食品リサイクルによる循環型社会の実現を目指すとあり、構造転換への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及4

    長崎県内の食品廃棄物を長崎県産物で循環させる構想があり、地域の特性を活かした取組として具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はお茶やミカンなどを入れた場合の影響を研究し、長崎県産物で循環できるようにしたい。また、農場側のパイプライン導入など設備面の課題はあるが、一歩ずつ食が循環する社会の実現を目指す。

事業者の声

飼料を増量してほしい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

広島県サービス業(他に分類されないもの)平成27年度

自動車整備のプロセス改善と高度化計画

支柱の間隔が広い門型2柱リフトワイドを2式と低床式エアーガレージジャッキを1台導入し、旧型リフト2台と入れ替えた。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。