ものづくり補助金平成25年度製造業長崎県

焼き菓子製造ロスを再利用した新商品開発と量産設備導入による収益向上

小浜食糧株式会社

この事例のポイント

  • 生地の焼成段階で割れ・ひび・曲がりなどの欠陥品が僅かに発生し、廃棄処理に回していた。
  • テンパリング設備の仕様を検討し、製造ラインでの設置場所をメーカーと打ち合わせたうえで機種と設置場所を決定した。
  • 欠陥品を新商品として販売することで、これまで損失処理していたものが収益に転換した。

事業者のプロフィール

事業者名小浜食糧株式会社
所在地長崎県 長崎県雲仙市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
設立1989年

事業の背景

主力商品は焼き菓子「クルス」である。新工場を整備し新焼成機を備えて量産体制を整えたが、焼成時に出る欠陥品を廃棄していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度生地の焼成段階で割れ・ひび・曲がりなどの欠陥品が僅かに発生し、廃棄処理に回していた。
  • 生産能力チョコレートのテンパリングを手作業で行っており、生産性が低かった。
  • 品質・精度チョコレートの温度調整が難しく、品質や形状が安定しなかった。

やったこと

テンパリング設備の仕様を検討し、製造ラインでの設置場所をメーカーと打ち合わせたうえで機種と設置場所を決定した。翌年月初旬までにテンパリングマシンを工場に搬入し、据付後に動作などの検収を行った。温度管理が重要なため、製造ラインの流れを製造担当者と確認しながら人員を配置し、管理方法について数回のシミュレーションを行った。並行して欠陥品を再利用した新商品の試作を繰り返し、「クルスクランチチョコレート珈琲」を完成させた。量産化と販売に適したパッケージとしてアルミ蒸着フィルム包装を採用し、直営店舗と卸売先で発売した後、顧客の要望を受けスティック状の本入りに改良した。

加工機テンパリングマシン

新しい製品・サービス:クルスクランチチョコレート珈琲

事業の効果

欠陥品を新商品として販売することで、これまで損失処理していたものが収益に転換した。テンパリングマシンの導入により上質のチョコレートが使えるようになり、生産性も大幅に向上した。温度管理の難点が克服され、安定した品質を確保できるようになった。新商品は夏場にも問い合わせがあるほどの人気商品となっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    新工場整備と焼成機導入を経て欠陥品再利用の新商品を開発しており、既存の主力商品クルスの延長線上にある取組とうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場動向や自社の強み・弱みを分析した記述は見られず、競争優位性の根拠はわずかにうかがえる程度にとどまる。

  • 課題の認識と解決4

    欠陥品による損失と手作業テンパリングの課題を明示し、テンパリングマシン導入で収益に転換したと具体的に読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、年間約〇万枚の生産能力という記載にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    製造ラインの流れを担当者と確認し人員配置やシミュレーションを行ったと読み取れるが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    好評で夏場も問い合わせがある人気商品、卸売先からの要望でいちご味を追加するなど、ニーズの裏付けが読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    平成年の設置決定から翌年初旬の搬入、年月までの管理シミュレーションなど段階的な計画が読み取れるが、期間の具体は一部伏せられている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    焼き菓子とチョコレートの組み合わせは一般的な分野で、同分野で高付加価値化を図る記述は限定的に読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用創出や波及効果への言及はわずかで、国が補助する積極的理由は読み取りにくい。

  • 費用対効果3

    欠陥品が収益に転換し生産性も大幅に向上したと書かれるが、投入額に対する増加額の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    長崎県雲仙市の企業であることは記載されるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及はわずかにうかがえる程度。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

いちご味の要望を受け「クルスクランチチョコレートいちご」を販売開始する予定である。「クルスクランチチョコレート珈琲」「クルスチョコレートいちご」の詰め合わせも販売予定である。チョコレート製品のため夏場の販売を控えているが、今後は年間を通じて販売できるようさらに改良を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。