ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

新火入れ装置の導入による品質の安定化と『甘口のおいしい減塩醤油』の新商品開発

吉村醸造株式会社

この事例のポイント

  • 既存の火入れ装置は熟練社員の永年の勘に頼る部分が大きく、他の社員では作業が困難だった。
  • 火入れ槽を地下槽から縦型の地上式に変更した。
  • 新火入れ装置の試運転で作業時間が従来より30分短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名吉村醸造株式会社
所在地鹿児島県 いちき串木野市
業種食料品製造業
技術分野バイオ,製造環境
従業員数50人
資本金1,500万円
設立1927年

事業の背景

既存の火入れ装置の作業は熟練社員の勘に頼っており、他の社員では対応しにくい状況だった。品質を平準化することが経営上の課題となっていた。計量などの管理はコンピュータ化されておらず、社員全体で生産高を上げることを目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能既存の火入れ装置は熟練社員の永年の勘に頼る部分が大きく、他の社員では作業が困難だった。
  • 品質・精度品質の平準化を図ることが経営課題となっていた。

やったこと

火入れ槽を地下槽から縦型の地上式に変更した。掃除をしやすくし均一に混ぜるため、地下槽の形状を四角から円形状にし、攪拌機を固定方式とした。温度管理は火入れ槽の上部だけでなく中間でも計測できるようにし、タッチパネルで温度を自動監視する。調味料の溶解タンクを新たに設け、液体化してから火入れ槽へ送る。計量と温度管理は自動制御とし、減塩醤油(塩分濃度7%)の開発のために瞬間加熱処理が可能なプレートヒーターを導入した。

新しい製品・サービス:減塩醤油(塩分濃度7%)

事業の効果

新火入れ装置の試運転で作業時間が従来より30分短縮された。手順を改善したことでさらに効率化が達成された。コンピュータ管理により減塩醤油の品質が平準化され、安定した製品の納入が可能になった。病院・施設の栄養士へのモニタリングでも好評を得た。作業人員の有効活用と製造原価の改善も図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    既存の火入れ装置が熟練者の勘に頼り品質平準化が経営課題だったとあり、課題認識はあるが事業戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 課題の認識と解決4

    作業時間が従来より30分短縮、塩分濃度7%の減塩醤油の製造に成功と具体的で、課題に対する実効的な取組が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作業時間30分短縮や生産高向上の目指す記述はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社員全体で取り組む方針と新商品開発担当者2名の採用計画がうかがえるが、体制の具体的な整備内容は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    病院・施設の栄養士にモニタリングし好評だったとあり、顧客ターゲットとニーズの裏付けはあるが具体性は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    火入れ槽の地上式化、温度計測箇所の追加など工程の改善手順が示されるが、中長期の検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    塩分濃度7%の減塩醤油という新商品を開発したとあり、高付加価値化の方向性はうかがえるが市場水準との比較は示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    作業時間30分短縮などの効果はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    温度のタッチパネル自動監視や計量の自動制御などデジタル化の要素がうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    串木野市の地元醤油製造事業者であることはうかがえるが、地域経済の牽引や雇用創出の記述は薄い。

今後の展望

仕事へのモチベーションを高めて生産性向上に努める。新商品開発に携わる社員を育成し、新商品開発担当者2名を新たに採用する計画である。新たな商品の開発、新たな市場開拓、新分野への進出を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。