ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業秋田県

ICT技術を活用した情報提供システムによる顧客サービス向上

株式会社平徳本店

この事例のポイント

  • お客様への情報発信は従来DMのみで、顧客管理は各店舗の店長任せの状況だった。
  • 誕生日や記念日のポイント発行を行えるポイントカードシステムを導入した。
  • ポイントシステムの導入により、お客様にリアルタイムでセール情報を発信できるようになり、常連客の来店回数増加につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社平徳本店
所在地秋田県 秋田市
業種織物・衣服・身の回り品小売業
従業員数35人
資本金1,000万円
設立1932年

事業の背景

当社は秋田市内外に10店舗(秋田市内7、仙台市2、東京都1)を展開する婦人服・婦人服飾品小売業者である。創業以来、女性キャリア向けの洋服販売を中心に店舗数を増やしてきた。現在は店舗ごとにメインターゲット層を変え、幅広い価格帯で高品質な商品を提供している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑お客様への情報発信は従来DMのみで、顧客管理は各店舗の店長任せの状況だった。
  • 販路・情報発信ポイントカードシステムを導入していなかったため、クーポン発行やリアルタイムの情報発信ができなかった。
  • 販路・情報発信店頭でデジタルサイネージを活用し、通行人を店舗内へ誘導したいと考えていた。

やったこと

誕生日や記念日のポイント発行を行えるポイントカードシステムを導入した。ポイントがたまると500円の割引クーポン(有効期限あり)が発行される仕組みとし、来店動機につなげた。また、モデル店舗の店頭にデジタルサイネージを設置した。通行人に自動でランダムに選んだ服をバーチャルで着せるオートフィッティング機能を備え、店舗・セール・会員募集等の情報もサイネージに表示して、POPやポスターより多くの情報を発信できるようにした。

ソフトポイントカードシステム
その他デジタルサイネージ

事業の効果

ポイントシステムの導入により、お客様にリアルタイムでセール情報を発信できるようになり、常連客の来店回数増加につながった。年齢層によってはメールよりDMのほうがヒット率が高いことも確認できた。デジタルサイネージのオートフィッティング機能により、お客様が今まで試したことのない色や服を気軽にバーチャルで試着でき、感動を味わってもらえるようになった。店員とお客様の関係性構築にも役立っている。コロナ禍でフリーの来店客は減少しているが、ポイントカード勧誘時の声かけで店員との会話が増え、より深い関係を築くきっかけになっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    店長任せで属人化していた顧客管理を見直すためポイントカードを導入したとあり、過去の取組との連続性は読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    コロナ禍で来店客が減少し、店舗ごとにターゲットを変えているとあるが、市場や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    ポイントシステムでリアルタイムにセール情報を発信し、既存客の来店回数増加につなげたとあり、課題と解決の方向は読めるが計画の数値は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    人材育成に力を入れたいという記述はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ターゲット層を店舗ごとに変えるとあり、バーチャル試着で感動を与える価値は読めるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    メールよりDMの方が年齢層によってヒット率が高いと確認し、LINEへの変更を検討中とあり、課題検証の流れは読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    デジタルサイネージによるバーチャル試着を導入したとあるが、普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    店舗情報の発信や関係性構築に役立つとあるが、地域経済への波及効果や雇用創出は書かれていない。

  • 費用対効果2

    ヒット率の確認やリアルタイム発信の効果は述べられているが、投入額に対する付加価値額の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ポイントシステムやデジタルサイネージのICT活用は記載があるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    秋田市内外に10店舗を展開する地域の小売事業者とあるが、地域の付加価値創出や雇用への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ポイントシステムのメール機能は携帯機種により写真が見えない場合があり、メールが見られていない印象があるため、LINEによる情報発信への変更を検討している。コロナ禍の影響は大きいが、店舗戦略を変える機会と捉え、店舗ごとに新たな取り組みを行っている。人材育成にも力を入れていく考えである。

事業者の声

ポイントカードを勧誘する声かけの中で、お客様と店員の会話が増え、より深い関係性を構築するきっかけになっています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。