ものづくり補助金平成26年度製造業山形県

最新設備導入による高付加価値商品の生産体制確立

有限会社舟形マッシュルーム

成果マッシュルーム水煮の賞味期限 6ヶ月→12ヶ月

この事例のポイント

  • 生マッシュルームは取引先の需要時期により商品が余ることがあった。
  • 加圧高温殺菌を可能にするレトルト殺菌装置一式を導入した。
  • マッシュルーム水煮の賞味期限 6ヶ月→12ヶ月。加圧高温殺菌によりレトルト化したことで、主力商品の賞味期限が延び、販売期間を延ばせるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社舟形マッシュルーム
所在地山形県 舟形町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数120人
資本金5,125万円
設立2001年

事業の背景

当社はマッシュルームの生産・販売と自社原料を使った加工品の製造・販売を行い、生マッシュルームを通年出荷している。生マッシュルームは取引先の需要時期により商品が余ることがあったため、加工による付加価値を付けた商品をOEM商品や業務加工品として製造・販売してきた。学校給食や外食産業向けに業務加工品を提供しており、より安全性の高い加工品の製造が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力生マッシュルームは取引先の需要時期により商品が余ることがあった。
  • 品質・精度今まで低温殺菌で加工処理を行っていたため、賞味期限を延ばすことと食品の安全性を担保することが課題だった。

やったこと

加圧高温殺菌を可能にするレトルト殺菌装置一式を導入した。加圧殺菌釜は既製品がなかったため受注生産とし、当社の加工生産量に適した容量の釜を発注した。約5か月で設置に至った。この設備は釜内の圧力を高めることで、釜内の商品の温度を120℃程度まで高めることができ、自然界にある雑菌をほぼ殺菌できる。殺菌時間が短時間で済み、加工処理能力も向上した。

加工機レトルト殺菌装置(加圧高温殺菌釜)一式

新しい製品・サービス:マッシュルーム入りレトルトカレーやハヤシ、一般消費者向けの加工商品を新たに開発し、レストラン「マッシュルームスタンド舟形」で販売している。

事業の効果

  • マッシュルーム水煮の賞味期限 6ヶ月→12ヶ月

加圧高温殺菌によりレトルト化したことで、主力商品の賞味期限が延び、販売期間を延ばせるようになった。冷凍品だった蒸しマッシュルームやマッシュルームエキスも常温で保存・出荷できるようになり、顧客の評判が高まり物流コストも削減された。加工品の安全性と信頼性が高く評価され、自社以外で生産した国産マッシュルームの加工要請も増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    生マッシュルームの余剰を加工で付加価値化し、OEM・業務加工品を手がけてきた過去の取組との連続性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    学校給食や外食向け業務加工品の提供実績があり、安全性への需要に応える方向性はうかがえるが、競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    取引先の需要時期による余剰という課題を認識し、加圧殺菌で賞味期限を6ヶ月から12ヶ月に延ばし常温化する具体策が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    賞味期限の延長や物流コスト削減の成果は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    設備を約5ヶ月で設置したことは書かれているが、人材や事務処理体制についての記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    賞味期限延長による常温出荷、顧客からの評判向上、自社以外の国産マッシュルームの加工要請増加など、選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    設備の受注生産から設置までの期間や、今後のISO・有機JAS取得の方針は示されているが、遂行体制やスケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    加圧高温殺菌の加工品は既製品がない受注生産の設備とあり、高水準の高付加価値化を図る内容と読める。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の農産物加工や雇用への言及はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    賞味期限延長、常温化、物流コスト削減、加工処理能力向上といった効果が書かれているが、投資額に対する数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山形県最上郡の農産物を原料とする加工事業で、国産マッシュルームの加工要請が増えるとあり、地域性がうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

農薬不使用栽培などで培った生産体制を基に、ISO9001-HACCPと有機JAS規格の取得をめざし、舟形マッシュルームのブランド化を強化する。国産マッシュルームの加工要請が増えていることから、加工メーカーとしての事業展開も視野に入れ、さらなる業務拡大を期待している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。