ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

自動裁断機導入による航空機複合材(CFRP)試験片の受注拡大と高収益の実現

株式会社テツカクリエート

成果裁断作業時間(月平均300本分の大板) 60時間→5時間

この事例のポイント

  • CFRPテストピースの裁断を手作業で行うと時間がかかり、大量に切断する場合は長時間を要していた。
  • CFRP 試験片の大板を作るためのプリプレグの裁断に自動裁断機を導入した。
  • 裁断作業時間(月平均300本分の大板) 60時間→5時間。自動裁断機の導入により、月平均300本分の大板の裁断作業時間が60時間から5時間へと大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社テツカクリエート
所在地栃木県 上三川町
業種輸送用機械器具製造業
技術分野複合・新機能材料
従業員数5人
資本金1,000万円
設立1966年

事業の背景

当社は航空機など精密な加工が必要な各種部品の製造を手掛けており、確かな技術力が評価されている。その中で、部品に使う CFRP の試験片の製造を依頼されることが多くなり、現在は業務のかなりの部分がこの仕事となっている。CFRP は軽く強度もあるため、今後、航空機やロケット、人工衛星、自動車、スポーツ、橋梁などのインフラで市場の大きな拡大が予想されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力CFRPテストピースの裁断を手作業で行うと時間がかかり、大量に切断する場合は長時間を要していた。
  • 人手・技能手作業の裁断は繊維の向きを正確にそろえる必要があり、極めて神経を使うため、人手を航空機部品の製作に十分に振り向けられなかった。
  • その他手作業の裁断ではカッターで指をけがするなどの事故が起きるおそれがあった。

やったこと

CFRP 試験片の大板を作るためのプリプレグの裁断に自動裁断機を導入した。プリプレグは 30〜40 枚を重ねて熱をかけて硬化させるため、重ねる段階で繊維の向きをそろえるよう正確に裁断する必要がある。月に平均 300 本分の大板を製作する想定で、手作業では裁断に 60 時間を要していたが、自動裁断機に置き換えると 5 時間で済むようになった。裁断から硬化までの時間も短縮された。

事業の効果

  • 裁断作業時間(月平均300本分の大板) 60時間→5時間

自動裁断機の導入により、月平均300本分の大板の裁断作業時間が60時間から5時間へと大幅に短縮された。裁断から硬化までの時間も短縮された。手作業で起きていたカッターによる指のけがなどの事故も防止でき、安全性が確保された。大幅な省力化により、人の能力が欠かせないものづくりの作業に人手を集中させられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1970年からの航空宇宙部品や複合材料成形の取組が続いており、事業の一貫性は読み取れるが、戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    CFRPの市場拡大予想と確かな技術力への評価に触れているが、競争優位の具体的な分析までは書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の裁断に月60時間かかる課題を示し、自動裁断機で5時間に短縮すると数値で示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    裁断時間の短縮は数値で示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員5名の規模と、省力化で人手を航空機部品製作に振り向けることは読み取れるが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    CFRPテストピースの受注増が見込まれることや、顧客の需要動向に触れているが、選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋2

    自動裁断機導入の内容は書かれるが、実施スケジュールや課題の解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    CFRPは市場拡大が予想される素材とされ、航空機部品の高精度加工にも触れているが、高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    ロケットや人工衛星、インフラへの利用拡大に触れるが、経済波及や雇用創出の規模は示されていない。

  • 費用対効果3

    裁断作業の時間が60時間から5時間へ短縮される効果は示されるが、投資額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    外部研究機関との連携でスポーツ義足などを研究していると述べるが、デジタル技術の活用は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    CFRPが航空機、自動車、インフラなど分野を広げる傾向に触れるが、構造転換への寄与は具体的に書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    所在地の上三川町は示されるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出への言及はない。

今後の展望

CFRP の市場拡大に伴い、テストピースの受注が増えることが見込まれており、自動裁断機の導入はこうした動きに対応するものである。

事業者の声

「働きやすく、労働意欲をかきたてるような職場環境づくり」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。