ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

健康志向のニーズに応えると同時に環境に配慮したお菓子の開発

有限会社青柳

成果食物繊維量 100%→170%

この事例のポイント

  • つぶし餡は皮まで使うため食物繊維が多いが、こし餡に比べて食感が劣るという課題があった。
  • 小豆の皮を身と同程度まで細粉できる強力ミル付製餡機(コク味あんユニット)と、豆を柔らかく煮る特注釜を導入した。
  • 食物繊維量 100%→170%。皮まで使うことで産業廃棄物を出さない製餡技術を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社青柳
所在地群馬県 桐生市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数44人
資本金420万円
設立1921年

事業の背景

創業90年の当社は和菓子の生産販売からスタートし、現在は洋菓子も手がけ、季節限定商品を含めると160種ほどのラインナップを持ち、県内に8店舗を展開する。食品に対するニーズは美味しさ、安全性、目新しさの3つに加え、近年健康志向が加わってきている。中でも食物繊維はトクホ商品の開発数が伸びており、整腸作用や血糖値の上昇を抑制する作用が注目を浴びている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術つぶし餡は皮まで使うため食物繊維が多いが、こし餡に比べて食感が劣るという課題があった。
  • 品質・精度小豆餡本来の旨味が落ちてしまうという課題があった。
  • 納期・工程皮を柔らかくするための渋きり工程を通常1回のところ2回行う必要があり、そのため旨味が落ちていた。

やったこと

小豆の皮を身と同程度まで細粉できる強力ミル付製餡機(コク味あんユニット)と、豆を柔らかく煮る特注釜を導入した。当社独自の全水炊き技術を用い、渋きり条件を検証した結果、沸騰後20分後の渋きりの後、さらに20分後にもう一度渋きりを行うと渋みがなく香り・色・風味が格段に増すことが分かり、砂糖550g・糖度52度が最適と判断した。生あん1kgに対する砂糖の量を変えて試作を繰り返した。6種類のお菓子について従来のあんと開発したコク味あん、コク味白あんで試作し、モニターに食べ比べてもらった。

加工機強力ミル付製餡機(コク味あんユニット)
加工機豆を柔らかく煮る特注釜

新しい製品・サービス:食物繊維を強化し、皮まで使用して産業廃棄物を出さない製法によるコク味あん、コク味白あん

事業の効果

  • 食物繊維量 100%→170%

皮まで使うことで産業廃棄物を出さない製餡技術を確立した。社外モニター試食会では、従来と比較してコク味あんの大福が風味、食感、舌ざわり、バランスとも圧倒的に上位と判定され、美味しさが証明された。食物繊維を70%補強したことで健康志向のニーズに応えられる。今後はコク味あんを大福やおはぎなど多彩な商品に展開し、ネットを活用して新規顧客層と商圏の拡大に取り組む。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業90年の和菓子生産から洋菓子へ展開し、160種のラインナップと県内8店舗を持つと書かれ、事業の積み重ねは読めるが、経営戦略としての位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    健康志向・食物繊維への着目と、こし餡より食物繊維が多いつぶし餡の特性は読み取れるが、競合や市場規模との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    課題はこし餡化すると小豆本来の旨味が落ちることと明記され、全水炊き・強力ミルで解決を図る内容と、食物繊維70%補強の成果も示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    発売以降毎年5%の売上アップを予測と数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    コク味あんの特性を生かし大福・おはぎ・きんつば等の多彩な商品に展開する計画と、モニター試食で大福が圧倒的上位と判定された結果が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    渋きりの回数を変えた試作と商品展開・ネット活用の方針は書かれるが、具体的なスケジュールや課題解決の段取りは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    食物繊維を70%補強した従来より高付加価値のコク味あんを開発し、既存のこし餡と比べ風味・食感で圧倒的上位との結果が示されている。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    廃棄物の減量と健康志向への対応が書かれ地域的な意義は読めるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    従来は破棄していた原材料を使い産業廃棄物を出さない製餡技術を確立し、売上5%増を予測していると書かれている。

  • イノベーションへの貢献3

    強力ミル付製餡機や特注釜の導入による製法革新は読めるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    健康志向の高まりへの対応とネット活用による販路拡大は書かれているが、構造転換に資する分野への進出とまでは読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    群馬県桐生市の企業で県内8店舗を持つことは書かれるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

コク味あんの特性を生かした多彩な商品ラインナップで売上アップを目指し、発売以降毎年5%の売上アップを予測している。

  • 目標:発売以降毎年5%の売上アップを予測

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効果:製造ロット 32.5kg→65kg

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。