ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

磨き工程のミニマム化による車載用光学部品金型の研究開発

有限会社 フィロソフィー

成果磨き仕上げ時間が従来比で約80%削減

この事例のポイント

  • 既存設備では手磨き工程前の切削加工面が不均一で、手磨きをしても表面粗さは向上するものの精度を著しく低下させていた。
  • リニアモータ駆動の超精密加工機を導入した。
  • 磨き仕上げ時間が従来比で約80%削減。リニアモータ駆動の超精密加工機の導入により、磨き仕上げ時間が従来比で約80%、総加工時間が約60%削減され、ボトルネッ…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 フィロソフィー
所在地新潟県 柏崎市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数29人
資本金900万円
設立1974年

事業の背景

弊社はプラスチック製品の金型設計・製作・試作・成形までを一貫して行っている。ハイブリッドカーや電気自動車の普及に伴い、ヘッドランプ周辺やインパネ周辺を中心にLED光源の採用が加速している。LEDと組み合わせてモジュール化されるレンズ、リフレクタ等の光学部品では、光学特性を得るためにプラスチック成形品およびその金型の高精度化要求が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存設備では手磨き工程前の切削加工面が不均一で、手磨きをしても表面粗さは向上するものの精度を著しく低下させていた。
  • 生産能力手磨き工程は製品の仕上がりを左右する最重要工程だが、現状のボトルネック工程となっており、安定的な量産のためには磨き時間の短縮が必要だった。

やったこと

リニアモータ駆動の超精密加工機を導入した。指令単位は0.01㎛で、送りムラが少ないため、仕上げ磨き工程による形状低下リスクを低減できる。導入により磨き仕上げ時間は従来比で約80%、総加工時間は従来比で約60%削減される見込みとした。過去の支援事業で培った超精密光学部品製造技術を基盤とし、車載用光学部品金型の量産化を目指した。

加工機リニアモータ駆動の超精密加工機

事業の効果

  • 磨き仕上げ時間が従来比で約80%削減
  • 総加工時間が従来比で約60%削減

リニアモータ駆動の超精密加工機の導入により、磨き仕上げ時間が従来比で約80%、総加工時間が約60%削減され、ボトルネック工程を解消できた。面粗さの一定化など取引先が求める品質、コストパフォーマンス、短納期に対応でき、熟練工の体調に左右されにくい供給体制を確立した。今後はマイクロレンズアレイ金型などの受注拡大と新規開拓が見込まれ、若手技術者の育成も視野に入れている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の支援補助事業で培った超精密光学部品製造技術を背景に、車載用光学部品金型の量産化を目指すとあり、一貫性は読み取れるが戦略上の位置付けの記述は簡潔。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    LED光源採用の加速による光学部品の高精度化要求に触れ、取引先からの品質・短納期要求への対応も書かれるが、競争優位性の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決5

    ボトルネックの手磨き工程を課題と明示し、磨き仕上げ時間約80%削減、総加工時間約60%削減という数字で解決策と効果を示している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    磨き仕上げ時間を約80%、総加工時間を約60%削減する目標値が数字で示され、導入後の成果としても同程度の効果が報告されている。

  • 事業を進める体制3

    熟練工の体調に左右されにくい供給体制を確立したとあるが、補助事業の遂行体制や人材配置の具体的記述は少ない。若手育成は今後の検討とされている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    マイクロレンズアレイの用途、レンズ寸法数ミリ、手磨きが困難になる見通し、取引先が求める面粗さ・短納期が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    手磨き不可能化の見通しと導入後の受注拡大計画は示されるが、中長期のスケジュールや課題解決の段取りの記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    マイクロレンズアレイの磨きレス鏡面金型作製は手磨き困難な高精度分野で、面粗さや形状精度の高水準化を図る内容として読み取れる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    LED化による車載部品の高精度化需要や電動車の普及に触れ、需要増加への貢献は書かれるが、波及効果や雇用創出の具体的数値は示されていない。

  • 費用対効果4

    投資に対する費用対効果を示す数値として、磨き仕上げ時間約80%削減と総加工時間約60%削減が挙げられ、生産性向上が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    超精密加工機の導入によるデジタル技術活用はうかがえるが、サプライチェーンや地域全体のイノベーションへの貢献は明示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    車載用LED光学部品の需要拡大に触れており、成長分野への進出の方向性はうかがえるが、構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

マイクロレンズアレイのレンズは今後さらに小さくなり手磨きは事実上不可能になるが、本事業の超精密加工機では磨きレスの鏡面金型の作製も可能となる。曲面やプロジェクターの面粗さ・形状精度が求められる製品で、短納期対応も可能になったため、今後さらに受注拡大・新規開拓が見込まれる。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。