ものづくり補助金平成26年度鉱業、採石業、砂利採取業岐阜県

砕石出荷ITシステムの構築により、より遠くまで、より迅速に砕石供給を行うサービスの提供

旦鳥鉱山株式会社

成果車両1台の1日の出荷リードタイム 35分→30分

この事例のポイント

  • 配車担当者の業務が煩雑で、受注内容を社員間で共有できるシステムが求められていた。
  • 砕石出荷ITシステムを構築し、受注情報をシステム上で管理した。
  • 車両1台の1日の出荷リードタイム 35分→30分。砕石出荷ITシステムの導入により、車両の待機ロスがなくなり出荷のリードタイムが短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名旦鳥鉱山株式会社
所在地岐阜県 揖斐郡揖斐川町
業種鉱業、採石業、砂利採取業
従業員数35人
資本金2,200万円
設立1963年

事業の背景

当社は生コンクリートおよびコンクリート二次製品の原料となる骨材(砕砂・砕石)をJIS規格に基づいて製造している。生コンの原料の75%は骨材が占める。JR名古屋駅前の再開発や東海環状自動車道西回り工事の本格化により、この地域の生コン需要は旺盛で、骨材の需要も増えている。今後は名古屋でのリニア新幹線工事や中高層ビル建設も予想される。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力配車担当者の業務が煩雑で、受注内容を社員間で共有できるシステムが求められていた。
  • 人手・技能運搬車両が現場に到着する時間や工場に戻る時間が予測しづらく、複数の出荷業務が重なると製品の積み間違いなどミスが起こることがあった。
  • コスト・採算製品の出荷管理が手作業で伝票も手作成されており、出荷管理が煩雑で課題となっていた。

やったこと

砕石出荷ITシステムを構築し、受注情報をシステム上で管理した。各運搬車両にはバーコード付きのカードを割り当て、入口と出口にIT端末を設置した。運転手が入場時にカードを読み込ませると、次に積み込む製品や納入場所が確認でき、積込担当者は積込待ち車両の台数などを即時に把握できるようにした。製品の積込を終えた車両は退場時の計量でカードを読み込ませ、出荷計量伝票が自動で発行される仕組みを構築した。

ソフト砕石出荷ITシステム(出荷販売管理システム)
その他入口・出口のIT端末(ゲート端末)
その他バーコード付きカード

事業の効果

  • 車両1台の1日の出荷リードタイム 35分→30分
  • 1日の平均運搬回数 6回→7回
  • 営業エリア 40km→60km
  • 出荷リードタイム(ITシステム構築前後の入場から退場まで) 16分→11分

砕石出荷ITシステムの導入により、車両の待機ロスがなくなり出荷のリードタイムが短縮された。配車管理や積込指示、出荷確認が容易になり、無線連絡によるミスもなくなった。輸送効率が向上したことで営業エリアが拡大し、新たな顧客への販路開拓を予定している。業務負担が軽減されたことで、宅地造成工事の受注にも取り組む計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の骨材製造・販売に加え宅地造成や太陽光提案に力を入れていると書かれ、経営の延長線上の取組とうかがえる。ただし戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    名古屋の再開発やリニア工事で生コン需要が旺盛と具体的に示され、営業エリアが40kmから60kmへ広がる計画が市場環境と結びついている。

  • 課題の認識と解決4

    配車業務の煩雑さと伝票の手作業という課題を特定し、出荷リードタイム短縮と1日の運搬回数6回から7回への増加を見込んでいる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    リードタイム約5分短縮、車両1台の出荷リードタイム30分(約35%)短縮、1日運搬回数6回から7回と数値目標が示されている。付加価値・賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    担当者の業務負担や無線連絡のミス解消が書かれるだけで、補助事業を遂行する人材体制や事務処理能力は記載されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    入退場時のカード読取で積込待ち車両数を即時把握できる点や、民間宅地造成工事の受注を狙う顧客像が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の販路拡大計画や民間宅地造成への展開は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    砕石出荷の情報管理システムであり、同分野で高水準の高付加価値化を図る内容とはうかがえない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    高強度生コン用の石灰石骨材供給や地域の大型再開発・インフラ工事への対応がうかがえるが、波及効果や雇用創出は数字で示されていない。

  • 費用対効果4

    約5分短縮、リードタイム約35%短縮、運搬回数6回から7回という具体的な効果が示され、費用対効果の根拠となり得る。

  • イノベーションへの貢献3

    IT端末とカードによる出荷情報の一元化は導入事例だが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献までは読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岐阜県や愛知県南部での営業範囲拡大や地域の宅地造成需要への対応がうかがえるが、地域経済の牽引効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

輸送効率の向上で拡大した営業エリアの新規顧客に販路を広げていく予定であり、自社の宅地造成用の山土・砕石を活かし、価格メリットのある質の高い民間の宅地造成工事も手掛けていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。