ものづくり補助金平成26年度製造業奈良県

高付加価値商品『豊祝プレミアムシリーズ』開発のための製造・製品環境の改善

奈良豊澤酒造株式会社

この事例のポイント

  • 杜氏が引退したため、社員による酒造りに切り替えたが、小ロットで高付加価値の酒を造るための環境が整っていなかった。
  • 小ロットで丁寧に造る高付加価値のプレミアムシリーズ「儀助(ぎすけ)」を開発した。
  • 手作業の誤差がなくなり、理想的な吸水率を安定して実現できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名奈良豊澤酒造株式会社
所在地奈良県 奈良市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境
従業員数25人
資本金2,500万円
設立1955年

事業の背景

奈良豊澤酒造は県内の清酒生産量が最も多い蔵元で、特定名称酒比率は85%である。代表銘柄は「豊祝」で、高品質の純米酒を多く扱っている。直営の立ち飲み処では、冬にしか出せなかった無濾過生原酒などの付加価値の高い純米酒へのニーズが大きいことが分かった。一方で、日本酒専門店では取り扱われておらず、特徴が無いと見なされていた。機械技術の革新により地域や気候による酒の違いが小さくなり、蔵元独自の特徴が求められる流れになっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力杜氏が引退したため、社員による酒造りに切り替えたが、小ロットで高付加価値の酒を造るための環境が整っていなかった。
  • 品質・精度手作業による洗米は、個人の経験や体調、その日の状況によって誤差を排除しきれなかった。
  • 人手・技能大吟醸と同等の規格で小仕込みを行う必要性に対し、既に品質の高い大量仕込みの純米酒があるため、社内に抵抗感があった。

やったこと

小ロットで丁寧に造る高付加価値のプレミアムシリーズ「儀助(ぎすけ)」を開発した。洗米機を導入し、手作業による誤差をなくして理想的な吸水率を実現した。洗米の出来は以降の工程すべてに影響するため、洗米工程を最優先で見直した。サーマルタンクでタンクごとに独立した温度管理を行い、酒質の均一化を図った。低温冷蔵設備、SFフィルター、ピストンポンプを導入し、衛生状態と貯蔵状態を保って品質劣化を防ぐ体制を整えた。

  • 加工機洗米機サーマルタンク低温冷蔵設備SFフィルターピストンポンプ

新しい製品・サービス:高付加価値のプレミアムシリーズ「儀助(ぎすけ)」(無濾過生原酒)

事業の効果

手作業の誤差がなくなり、理想的な吸水率を安定して実現できるようになった。タンクごとの温度管理と衛生・貯蔵環境の整備により、酒質の均一化と品質劣化の防止が図られた。社員杜氏が前向きに提案するなど現場の意識も変わった。日本酒専門店の新規取引先獲得を目指し、限定流通で売上を伸ばす計画である。

今後の展望

プレミアムシリーズのロットを拡大し、「ぎすけ」などバリエーション展開を予定している。日本酒専門店の新規取引先を獲得し、限定流通商品として販路を広げる。

  • 目標:初年度の売上目標は1,100万円
  • 目標:5年目の売上目標は12,100万円

事業者の声

長年弊社の杜氏を務めていた但馬杜氏が引退したことで、平成24年度より社員によるお酒造りに切り替えました。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。