ものづくり補助金平成26年度製造業広島県

櫟オリジナル「手のひらサイズワッフル」の製造プロセス革新(自動化機器導入)による全国展開体制の構築

株式会社櫟

成果自動絞り機の作業時間:約50%短縮

この事例のポイント

  • 需要増に対して手作業中心の製造では生産能力が追いつかない。
  • ワッフル製造工程に自動化機器を導入した。
  • 自動絞り機の作業時間:約50%短縮。自動絞り機の導入で作業時間が約50%、クリームを充填する時間が約30%短縮され、絞り量のバラツキは約25%軽減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社櫟
所在地広島県 広島市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,製造環境
従業員数88人
資本金1,000万円
設立1994年

事業の背景

創業以来、ワッフルとバームクーヘンに特化した商品構成で、「手のひらサイズワッフル」を主力商品としてきた。現在は広島市内に6店舗を展開し、広島名産として地元からブランドを全国発信している。東京市場進出などで需要が増え、大手顧客企業からの受注量にも対応する必要が出ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力需要増に対して手作業中心の製造では生産能力が追いつかない。
  • 人手・技能製造現場の熟練度によって、クリーム充填、カット、包装の工程で品質や作業の差が出る。
  • 品質・精度従業員の熟練度のばらつきを克服し、品質を均一化する必要がある。
  • 品質・精度工房の衛生面を向上させる必要がある。
  • 人手・技能製造工程の安全性を向上させる必要がある。

やったこと

ワッフル製造工程に自動化機器を導入した。クリーム充填部門に自動絞り機、カット部門に超音波カッターを導入した。自動絞り機は作業担当者の熟練度に関係なくクリームの絞り量を統一でき、これまでの7割の時間で絞れるようにした。超音波カッターは熟練度に関係なく一定のスピードで鮮度を保って均質にカットでき、これまでの約4倍の生産スピードで安全にカットできるようにした。

加工機自動絞り機
加工機超音波カッター

事業の効果

  • 自動絞り機の作業時間:約50%短縮
  • 絞り機にクリームを充填させる時間:約30%短縮
  • クリーム絞り量のバラツキ:約25%軽減
  • 超音波カッターの作業時間:約30%短縮
  • 熟練者とそうでないものによる作業時間のバラツキ:約70%軽減

自動絞り機の導入で作業時間が約50%、クリームを充填する時間が約30%短縮され、絞り量のバラツキは約25%軽減された。超音波カッターの導入では作業時間が約30%短縮され、熟練者と未熟練者の作業時間のバラツキが約70%軽減された。これにより職人が手作業に十分な時間を確保できるようになった。自動化で生まれた時間を使い、季節感のある商品や次の主力となる日持ちする商品の開発に取り組む計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の手作業主体の製造から自動化へ転換する方針が書かれており、過去の取組との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    広島市内6店舗、東京市場進出、大手顧客からの需要増に触れ、熟練度依存という自社の弱みへの対応が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練度のばらつき、安全性、生産能力の課題を挙げ、自動絞り機と超音波カッターで解決する計画が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    絞り機で作業時間約50%短縮、充填約30%短縮、超音波カッターで作業時間約30%短縮など数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員88名、6店舗の運営規模はうかがえるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    手のひらサイズワッフルの特徴、季節限定品、大手顧客ニーズ、広島土産としてのブランドという選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入する機器と対象部門、今後の商品開発の方向性は書かれているが、スケジュールや導入の進め方は記載がない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ワッフルは一般的な菓子だが、手のひらサイズ・広島発祥のバームクーヘンに特化した独自商品構成が示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    広島名産ブランドの全国発信や東京進出、地域土産化への言及はあるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    自動化機器導入で作業時間が約30〜50%短縮され、職人の手作業時間を確保できたと成果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動化機器の導入は書かれているが、先端デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は言及されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    広島市内の地域ブランドとして広島土産化を目指す点は地域性に触れているが、雇用や地域成長への定量的効果は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動化で生まれた時間を職人の手作業に充て、季節感のある変わった商品を開発する。ワッフルやバームクーヘンに続く、日持ちする次の主力商品も作る計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。