ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業愛媛県

ネットショップで「ヒットを出し続ける」ためのリサーチ体制と内製化の構築

サヨリ商店街株式会社

成果パターン作成時間 7日→時間→2日→時間

この事例のポイント

  • 新商品の試作品作成時は自社で裁断後に縫製を外注しており、縫製に約2週間かかっていた。
  • CAD一式を導入し、パターン作成を約7日から2時間程度に短縮した。
  • パターン作成時間 7日→時間→2日→時間。CAD導入によりパターン作成が約7日から2時間程度に短縮され、新商品の製造は1日程度で可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名サヨリ商店街株式会社
所在地愛媛県 新居浜市
業種織物・衣服・身の回り品小売業
従業員数13人
資本金1,000万円
設立1993年

事業の背景

日本国内のバレエ人口は40万人以上で世界トップレベルのバレエ大国である。一方、バレエ用品を扱う実店舗は各都道府県に1店舗程度で、そのほとんどが高価な大手レオタードメーカーである。そのためインターネット販売を行っているが、競合の激しいネットショッピングで勝ち残る必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新商品の試作品作成時は自社で裁断後に縫製を外注しており、縫製に約2週間かかっていた。
  • コスト・採算パターン(型紙)作成に約7日かかっていた。
  • 新製品・新技術ヒット商品を出し続けるため、顧客の声から商品をつくり、ブームを読んで商品をつくり、新たな文化をつくる環境が必要だった。

やったこと

CAD一式を導入し、パターン作成を約7日から2時間程度に短縮した。工業用ミシンを導入し、縫製を内製化して試作品作成の時間短縮を図った。設備導入により、既存商品の小物などはニューアレンジやオーダーで1日で製造できるようになった。顧客を巻き込んで商品開発を進めるサヨリスーパーバイザーとして個人と業務締結を進めた。

加工機工業用ミシン(コンプレッサーを含む)一式
ソフトCADシステム一式
その他プリンター一式
加工機刺繍機一式
その他立型プロッター

新しい製品・サービス:自社ブランド「サヨリ」のバレエレオタードやインナーショーツなどのバレエ関連商品、フラダンス・社交ダンスウェア。

事業の効果

  • パターン作成時間 7日→時間→2日→時間
  • 新商品製造時間(既存商品) 5日→1日
  • 製造コスト(既存商品) 1倍→0.5倍
  • 製造コスト(ニューアレンジ) 1倍→0.25倍
  • 製造コスト(オーダーメード) 1倍→0.167倍

CAD導入によりパターン作成が約7日から2時間程度に短縮され、新商品の製造は1日程度で可能になった。製造コストは既存商品で1/2、ニューアレンジで1/4、オーダーメードで1/6に削減された。サンプル作成も早まり、サイトに多様なバリエーションを増やせるようになり、顧客が選びやすい商品構成になった。新規に女性の縫製職人を3名採用し、雇用創出にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    バレエ用品のネット販売を行ってきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けや過去取組との一貫性は具体的に書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内バレエ人口40万人以上、実店舗は各都道府県1店舗程度との記述があり、市場環境と競合状況は読み取れる。自社の強みとの関係は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    ネットショップで勝ち残るため、顧客の声や時間短縮を課題として挙げ、内製化で解決を図る方針は読み取れるが、高付加価値化の定量的裏付けは薄い。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    パターン作成を約7日から2時間、試作の縫製を約2週間から1日へ短縮する数字が示され、コストも既存商品で1/2などの目標が読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    従業員13名、女性縫製職人を3名採用し追加採用予定との記述があり、人員面の体制は読み取れるが事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    バレエ用レオタード等の商品、顧客10名との業務締結、一般個人顧客向けのオーダーや柄指定など、ターゲットと選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    顧客スーパーバイザーの推進や内製化による納期短縮など今後の活動予定は示されるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    バレエ用品のネット販売は競合が激しい分野とされ、ニッチ分野ながらオーダーメードで差別化する姿勢は読み取れるが、高価格化の数値はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    若手女性縫製職人を3名採用し雇用創出につながったとあり、雇用面の波及はうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    CAD導入や工業用ミシンによりコストが既存商品で1/2、オーダーで1/6に削減されたと数字で示されており、費用対効果の一端は読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    CADによるパターン作成や顧客参加型の商品開発などデジタル活用はうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新居浜市での国産生地・日本縫製へのこだわりと女性職人の雇用創出が書かれ、地域の雇用面の貢献は読み取れるが、成長牽引の数値は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客中より10名と業務締結済みで、今後ニーズ等の情報収集、新商品のアイデア出し、試作品の評価、改良提案等を進める。内製化により適正価格でより短期納期・安価に顧客に提供できる体制を構築し、インターネット上でのサービスメニューの充実を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。