ものづくり補助金平成26年度製造業福岡県

四代続く老舗菓子店の技術継承と未来につなぐための機械化への挑戦

株式会社瀬川

成果生産量 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 主力商品はこれまで全て手作りで、製造ノウハウの引き継ぎが長年の課題となっていた。
  • 手作り技術を継承しつつ、生地を機械で充填してかき混ぜ、自動で生地を伸ばすデポジッター(充填機)を導入した。
  • 生産量 1倍→2倍。人手で行っていた麺棒での生地伸ばしを機械化して省力化し、生産体制を整えたことで生産量が約2倍になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社瀬川
所在地福岡県 宮若市
業種食料品製造業
従業員数10人
資本金500万円
設立1923年

事業の背景

福岡県宮若市で1923年に創業した和菓子・洋菓子の製造販売店。店舗全体の売り上げの約4割を占める主力商品は、40年以上のロングセラーとなっている「CARROT(キャロット)」で、これまで全て手作りだった。製造ノウハウをどう引き継ぐかが長年の課題であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力主力商品はこれまで全て手作りで、製造ノウハウの引き継ぎが長年の課題となっていた。
  • 生産能力機械化による生産安定化と量産が求められていた。
  • 販路・情報発信創業100周年に向けて卸売り・通販による販路開拓を目指していた。

やったこと

手作り技術を継承しつつ、生地を機械で充填してかき混ぜ、自動で生地を伸ばすデポジッター(充填機)を導入した。コンベヤー上で生地を薄く均等に広げられるようになり、これまで人が麺棒を使っていた作業を省力化した。機械化によって約2倍の生産量につながる体制を整えた。新製品として二度焼きしてブロック状にした「ころっと」を開発・販売し、抹茶、ココア、黒ゴマなどのレパートリーも増やした。量産化に伴い衛生面を意識してパッケージをセロハン包みから密封包装に変えたが、味の奥深さが失われたため試行錯誤を重ねた。

加工機デポジッター(充填機)

新しい製品・サービス:二度焼きしてブロック状のラスクにした「ころっと」

事業の効果

  • 生産量 1倍→2倍

人手で行っていた麺棒での生地伸ばしを機械化して省力化し、生産体制を整えたことで生産量が約2倍になった。新製品「ころっと」や抹茶、ココア、黒ゴマなどのレパートリーを増やし、新たな製品を生み出した。一方で機械化により味や食感が手作り時と微妙に変化し、顧客の反応から学ぶこととなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    40年以上のロングセラー商品の手作り技術を継承し、機械化で安定した味と品質を目指した点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    地域のニーズに合わせて何でも作ってきたことや卸売・通販での販路拡大は触れられるが、市場動向と自社の強み・弱みを踏まえた競争優位の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    手作り生産の限界と製造ノウハウ継承の課題を認識し、機械化で生産安定化と量産を図る計画だが、付加価値向上の数値目標までは書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    約2倍の生産量につながる体制を整えたとあるが、付加価値額や賃上げの目標値と実現可能性の根拠は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    補助事業の遂行体制として人材や事務処理能力に関する記述は見当たらず、従業員数10人の記載のみである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ロングセラー商品の味と食感、地域の食材を使う特徴、顧客の敏感な反応など製品価値は読み取れるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    機械化後に味が変わる課題に対し、パッケージ変更や新製品開発で試行錯誤した経緯が書かれ、課題解決の進め方がある程度読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    和菓子・洋菓子の中で40年以上のロングセラーを持つ点は読み取れるが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地域の食材を取り入れた菓子で地域に親しまれている点はうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    約2倍の生産量につながる体制整備とあるが、補助金投入額に対する付加価値額増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地域の食材をふんだんに使い、地域のニーズに合わせて作ってきたと書かれ、地域特性を活かす事業であることはうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

創業100周年に向けて卸売り・通販による販路拡大を目指している。

事業者の声

お菓子で季節の彩りを伝えられたら

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。