回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
矢島木材乾燥株式会社
| 事業者名 | 矢島木材乾燥株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 秋田県 由利本荘市 |
| 業種 | 木材・木製品製造業 |
| 技術分野 | 精密加工,製造環境 |
| 従業員数 | 42人 |
| 資本金 | 1,500万円 |
| 設立 | 1949年 |
複合フローリングの生産・販売を主力とし、製品の約90%を国内の文化・教育施設向けに販売している。少子化の影響で国内需要の先細りが見込まれる一方、店舗・住宅・海外向け製品の製造にも取り組んでいた。化粧単板の仕入の約6割を中国に依存しており、中国国内の原木伐採禁止を受けて調達先の見直しが必要になっていた。
抱えていた課題
やったこと
合板の分割、背付け機への投入、合板への化粧単板の貼り付けの3工程を一連で行う生産かつ全自動化のラインを構築した。機械およびライン構築には庄内鉄工株式会社(秋田県能代市)の協力を得て、全自動化ラインを完成させた。さらに合板表層にバラの化粧単板を自動貼り合わせする装置も検討した。テープ仕組みのない化粧単板の接着を可能にし、通常は作業時間が長く不良の原因となる接着工程でも不良はほとんど発生していない。
新しい製品・サービス:テープ仕組みが不要な化粧単板(バラ)を使った複合フローリング
自動化ラインの整備により、合板の分割から含めて4人の省力化が可能になり、輸出・店舗・住宅向け製品の生産を強化できるようになった。テープ仕組みのない化粧単板の接着が可能になったことで、ベトナム・ルーマニア・バルト3国等から輸入した化粧単板で製造でき、コスト優位性が向上した。ライン構築により受注生産から見込み生産へ切り替えたことで、12~2月の繁忙期の負荷が一定程度平準化された。不良はほとんど発生していない。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
国内文化・教育施設向けが約90%で、店舗・住宅・海外向けへの展開を課題として自覚し、創業70年の歩みと結びつけて位置づけている。
テープ仕組みのない単板で生産できる国内唯一の工場とされ、ベトナム等からの輸入単板でコスト優位性が向上したと具体的に書かれている。
少子化による国内需要減と繁忙期の対応困難を課題として挙げ、全自動化ラインによる見込み生産への切替で平準化したと述べている。
付加価値や賃上げの具体的な目標値は書かれていない。4人の省力化と繁忙の平準化が示されるのみである。
機械はメーカーの協力で導入され、無災害記録1,380日超や創業70年の経験が示されるが、事業遂行の人員体制は具体的に書かれていない。
輸出・店舗・住宅向け製品の生産強化を目的とし、韓国で高級住宅向けヒノキフローリングの需要増があると具体的に示されている。
ライン構築と見込み生産への切替は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の段取りは記載されていない。
財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。
テープ仕組みのない単板接着は国内でほぼ同社のみとされ、ヒノキ化粧単板など高付加価値分野での取組がうかがえるが、数値の裏付けは乏しい。
中国の原木伐採禁止による調達リスクや働き手確保の難しさが背景として書かれており、国が支援する理由はうかがえるが波及効果の記述は薄い。
4人の省力化が示されるのみで、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。
全自動化ラインとテープ仕組みのない単板接着により、調達先を中国以外へ広げたサプライチェーン上の変化が示されている。
国内需要の先細りを受けて海外・店舗・住宅向けへ転換する動きが書かれ、事業構造の転換は読み取れるが、成長分野としての根拠は薄い。
秋田県由利本荘市の拠点や鳥海山のブナ材を主原料とする点が示されるが、地域の雇用や経済成長への効果は書かれていない。
韓国では高級住宅などでヒノキフローリング(化粧単板厚3ミリ)の需要が増加しており、販売を強化する考えである。
海外展開を拡大するうえでも環境問題への配慮は重要な取り組み
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
従来チップ原料や合板芯材にしか使われていない国内の杉・檜の間伐材を、高付加価値の板材(原板パネル)に加工する新工法を開発した。
効果:従来工法と新工法の比較で約85%の時間短縮