ものづくり補助金平成27年度製造業福井県

溶接加工部品の大型化に伴う大型ステージ付高速5面加工機の導入

隆機工業株式会社

この事例のポイント

  • 仕上げの機械加工の工程を外注に頼る比重が大きく、納期や仕上げ品質をコントロールすることが難しかった。
  • 大型ステージ付高速5面加工機を導入し、大型・長尺製品にも対応できるようにした。
  • 仕上げの機械加工を社内で行えるようになり、外注に頼っていた納品や確認の時間が省けた。

事業者のプロフィール

事業者名隆機工業株式会社
所在地福井県 福井市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数71人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

本製造ライン用機器部品や繊維機械部品など、溶接加工を要するあらゆる製品を40年以上にわたって製造してきた。対象素材は鉄、ステンレス、アルミなど多岐にわたり、高度な溶接技術を人の手で丁寧に行ってきた。一方で、仕上げの機械加工は外注に頼る比重が大きく、納期や仕上げ品質の管理が課題だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程仕上げの機械加工の工程を外注に頼る比重が大きく、納期や仕上げ品質をコントロールすることが難しかった。
  • 品質・精度受注案件の増加により、顧客から高精度の品質を求められる状況になった。
  • 生産能力設備や人の力不足により、受けられる仕事は10のうち3から5程度に限られていた。

やったこと

大型ステージ付高速5面加工機を導入し、大型・長尺製品にも対応できるようにした。これにより仕上げの機械加工が社内で可能となり、部品製造から製品完成までの社内一貫生産体制を確立した。加工機のオペレーターは常時3名体制とした。並行して社内ネットワークの整備とIoT化に着手し、導入機械の稼働状況を管理できるMT-Linkiを設置した。さらにネットワークカメラを用いて製造履歴を録画できるようにし、トレーサビリティに対応した。

事業の効果

仕上げの機械加工を社内で行えるようになり、外注に頼っていた納品や確認の時間が省けた。その結果、30%以上のリードタイム短縮を実現し、顧客への納期回答も迅速になった。製造管理工程の一貫性と製品の信頼性が評価され、新規受注案件の増加にもつながった。IoT化により機械の稼働状況を見える化し、加工者の技術力向上と人材育成にも取り組んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性溶接を40年以上手がけてきた強みを基に機械加工まで内製化し、社内一貫生産体制を確立する流れが事業の延長線上にある。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性外注依存だった仕上げ工程を内製化し、一社でまとめて受注できるワンストップ体制で顧客に選ばれる優位性を示している。
  • 4
    課題の認識と解決外注時の納品・確認を省き30%以上のリードタイム短縮を実现し、受注可能割合を10のうち3〜5から6〜7へ引き上げる目標を示している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    費用対効果投入額に対する付加価値額や費用対効果を示す数字は見当たらず、効果は定性的な記述にとどまる。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    溶接を40年以上手がけてきた強みを基に機械加工まで内製化し、社内一貫生産体制を確立する流れが事業の延長線上にある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    外注依存だった仕上げ工程を内製化し、一社でまとめて受注できるワンストップ体制で顧客に選ばれる優位性を示している。

  • 課題の認識と解決4

    外注時の納品・確認を省き30%以上のリードタイム短縮を実现し、受注可能割合を10のうち3〜5から6〜7へ引き上げる目標を示している。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    30%以上のリードタイム短縮を達成済みで、受注可能割合を3〜5から6〜7に上げる目標も示され、実現性は一定ある。

  • 事業を進める体制3

    5面加工機のオペレーターを常時3名体制で配置し、稼働状況の閲覧管理や人材育成にも取り組む体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    要望される多品種化・高品質化・短納期化に応え、一元管理という希少な優位性で新規受注が増えた点がニーズの裏付けになる。

  • 事業化までの道筋3

    加工条件の導出や稼働管理ソフトの活用、設備と人材育成の拡充を今後の進め方として挙げている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    大型・長尺製品に対応する高速5面加工機と一元管理を組み合わせ、同業で希少価値があるとされている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    生産用機械メーカーとして一貫生産体制を確立し、後工程の外注削減と地域の製造現場の競争力強化に寄与する。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値額や費用対効果を示す数字は見当たらず、効果は定性的な記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献4

    ネットワークカメラやMT-Linkによる稼働管理などloT・デジタル技術で、トレーサビリティと製造の見える化を実現している。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    福井市の製造業として溶接から機械加工までを地域で一貫して担い、社員の選択肢も広がったと述べている。

今後の展望

今後は、社員が「隆機に入れば自分のスキルが伸ばせる会社」と思える会社にし、設備の拡充や人の育成によって受けられる仕事の割合を10のうち3から5から6や7へ広げたいとしている。

事業者の声

隆機に入れば自分のスキルが伸ばせる会社

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。