ものづくり補助金平成27年度製造業岐阜県

住む人のライフスタイルに合わせた「畳の空間」を提供する超薄型“置き畳”の製造技術の開発

大野製畳株式会社

成果1枚当たりの製造時間 40分→23分

この事例のポイント

  • 戸建て住宅では畳の部屋が年々少なくなり、畳の使用量は減少傾向にある。
  • 補助事業では、畳表を熱圧着で接合する新しい接着方式による超薄型畳の製造技術を確立するため、機械を導入した。
  • 1枚当たりの製造時間 40分→23分。熱圧着による接合方式により、畳表を確実に接着できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名大野製畳株式会社
所在地岐阜県 羽島郡笠松町
業種その他の製造業
技術分野接合・実装
従業員数11人
資本金1,000万円
設立1960年

事業の背景

明治の創業から150余年、4代続く畳店で、大手ハウスメーカーや地元工務店を中心に畳製品を供給してきた。近年は個人宅に合わせたオリジナル畳の受注も増えており、ライフスタイルに合った製品開発に力を入れている。一方、戸建て住宅では畳の部屋が減り使用量は減少傾向にあるものの、畳自体のニーズは残っている。また建物のバリアフリー化が進み、玄関からフルフラットにつながる住宅が好まれるようになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑戸建て住宅では畳の部屋が年々少なくなり、畳の使用量は減少傾向にある。
  • 新製品・新技術フローリングの上に簡単に敷ける置き畳や、フローリングと同じ厚みで収まる超薄型の畳を求める要望が高まっていたが、従来の製造技術では対応が難しかった。
  • 品質・精度従来のタッカーで畳表を留める縫製方式では、畳床が薄い超薄型畳で針の浮き上がりが懸念された。

やったこと

補助事業では、畳表を熱圧着で接合する新しい接着方式による超薄型畳の製造技術を確立するため、機械を導入した。導入機械は、置き畳で一般的な900mm幅に加えて通常の畳サイズである2m幅まで製造できる特別仕様のものである。この機械で超薄型置き畳を試作し、どんな厚みのベースにも畳表を巻けること、形状を選ばず4分の1R形状などのフリーサイズ畳も製造できることを確認した。

加工機熱圧着式の畳製造機(2m幅まで対応の特別仕様機械)

新しい製品・サービス:現代のライフスタイルに適した超薄型置き畳(フリーサイズ形状の畳を含む)

事業の効果

  • 1枚当たりの製造時間 40分→23分

熱圧着による接合方式により、畳表を確実に接着できるようになった。縫い針を使わないため安全性が確保され、安心・安全な床材として超薄型畳を製造できるようになった。どんな厚みのベースにも畳表を巻け、貼りが良く型くずれしにくい。製造時間が短縮され生産性も向上した。営業活動の結果、インテリア関連の企業からカラーバリエーションや香りの追加など新たな要望が上がっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去のタッカー縫製から接着方式へ脱却する流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    戸建て住宅の畳使用量減少やフルフラット化の需要が書かれ、外部環境は読めるが、自社の競争優位との関係は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    畳の使用量減少と置き畳へのニーズを課題として挙げ、超薄型置き畳の製造技術開発で解決を図る計画が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    製造時間が1枚40分から23分へ短縮と数字で示され、生産性向上の目標と実績が明確に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員数11人と記載があるのみで、補助事業を遂行する体制や人材の具体的な説明はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    住宅のフルフラット化やフローリングと同じ厚みの置き畳需要など、ニーズの裏付けと製品の価値が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ボンド接着による超薄型畳の技術確立と営業展開は書かれるが、中長期の検証やスケジュールの記載は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    超薄型置き畳は従来の畳と異なる新商品で、フリーサイズ形状や香り付与など、高付加価値化の方向性が具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地元の畳店による製品開発として地域性がうかがえるが、波及効果や雇用創出の国の関与理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    製造時間40分から23分への短縮は生産性向上の数字として読めるが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    笠松町の地元畳店として地域に根ざす点はうかがえるが、地域経済の牽引や雇用創出の記載は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後もサイズ・カラーバリエーション等の展開やニーズに合わせた工夫を加え、付加価値の追求と販路拡大に注力していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。