ものづくり補助金平成24年度大阪府

今まで不可能だった円錐形状体への回転治具を使ったダイレクトプリントシステム

株式会社関西モリッツ

この事例のポイント

  • 円錐形状など、これまで不可能とされてきた円錐形のものに直接プリントするための治具が求められていた。
  • 円錐形状に印刷するための特殊回転治具を開発し、回転移動軸は3Dプリンターや切削機で試作した。
  • 円錐形状への印刷が実現し、さまざまなメーカーのプリンターに後付けできる治具自動交換機が完成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社関西モリッツ
所在地大阪府 大阪市北区
業種一般機械器具製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数5人
資本金1,000万円
設立2010年

事業の背景

同社は2010年に創業したプリンター治具の専門メーカーで、規格製品のシリーズ販売やオーダーメイドの治具製作を主力としている。印刷業界では量産品ではなく、広告宣伝や販売促進、各種賞品向けの小ロット印刷が増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術円錐形状など、これまで不可能とされてきた円錐形のものに直接プリントするための治具が求められていた。
  • 人手・技能印刷業界では小ロットのニーズが増えており、細かいニーズに応えるため、治具の交換などを省力化する必要があった。
  • 生産能力工場の省力化をさらに推進し、量産にも対応できる無人での印刷を可能にする装置が必要だった。

やったこと

円錐形状に印刷するための特殊回転治具を開発し、回転移動軸は3Dプリンターや切削機で試作した。各プリンターメーカーの製品を調査し、各社のプリンターに対応する自動搬送機を製作した。試作の結果、円錐形状治具を取り付けての印刷を実現し、さまざまなメーカーのプリンターに対応する治具自動交換機が完成した。

  • 金型特殊回転治具
  • 加工機治具自動交換装置自動搬送装置

新しい製品・サービス:円錐形状など円筒状の物体へ360度の印刷を可能にする特殊回転治具と、既存のプリンターに後付けできる治具自動交換装置

事業の効果

円錐形状への印刷が実現し、さまざまなメーカーのプリンターに後付けできる治具自動交換機が完成した。治具の自動交換により時間短縮につながり、大手プリンターメーカーに納入されるなど早期に実績をあげている。一方で機械の動きや性能面にはまだ課題があり、動作のしなやかさの向上が今後の課題となっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、大手プリンターメーカーへの納入実績が述べられているのみである。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    2010年創業のプリンター治具専門メーカーで、販売サイトやオーダーメイド製作など既存事業の延長に自動治具交換装置を位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小ロット印刷ニーズの増加を背景に、規格品とオーダーメイドの強み、プリンターメーカーとの情報交換を活かす方針が書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    課題として時間短縮と小ロット対応が挙がり、自動治具交換で解決を図る流れは読み取れるが、高付加価値化の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性2.4
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、大手プリンターメーカーへの納入実績が述べられているのみである。

  • 事業を進める体制2

    協力会社のサポートや社長の言及はあるが、従業員5人の体制で補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客は印刷業界の小ロット需要とプリンターメーカーで、短納期や治具のバリエーションが選ばれる理由として挙げられている。

  • 事業化までの道筋2

    動作のしなやかさに欠け機能面の向上が今後の課題とあるが、そのスケジュールや解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    円錐形状など従来不可能だった360度印刷を可能にする治具で、プリンター治具ジャンルを確立したとされる。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    プリンター稼働率の向上や印刷業界の省力化に触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    既存プリンターへの後付けと時間短縮が述べられるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動搬送装置による無人印刷や治具交換の自動化は述べられるが、デジタル技術の先端性やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面判断できません
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

海外でも治具分野への手応えがあり、短納期とバリエーションの多さで海外企業から評価を得ている。今後は納期短縮によるコストメリットを訴求し海外取引を伸ばすとともに、能動的な提案型の営業に転換し、消耗品の販売にも注力する方針。

事業者の声

プリンターの稼働率を向上させることが当社の使命であり、デザインも含めたiPhoneケースの印刷販売も積極的に支援していく方針です。加えて、遊び心が加わった斬新で驚きのあるものを提供していきたいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。