ものづくり補助金平成28年度卸売業、小売業千葉県

「水引」を利活用した手芸用素材の開発と少量多品種加工体制の構築

株式会社エムズファクトリー

この事例のポイント

  • 手動での作業が多く、生産性が低い状態だった。
  • 水引を手芸用の商品規格に合わせるため、四国中央市の水引工場に働きかけ、水引を利用した新製品を共同で開発した。
  • つやつやバンドの試験販売では顧客から好評を得た。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エムズファクトリー
所在地千葉県 茂原市
業種その他の小売業
従業員数32人
資本金1,000万円
設立2006年

事業の背景

当社は、手芸に用いる紙でできた紐「クラフトバンド」を販売し、初心者向けのレシピやキットをインターネット上のオンラインショップで販売している。さまざまな顧客ニーズに応えるためバリエーションを増やしてきたが、更なる拡大のために新たな商品の追加が必要だった。売上高は5億3千万円(平成30年度)である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能手動での作業が多く、生産性が低い状態だった。
  • コスト・採算お客様からのインターネット受注に応じた商品加工と発送を自動化できず、少量多品種の商品を安価に提供する体制が整っていなかった。
  • 生産能力工場との連携が十分でなく、在庫状況を把握できないため、計画的な発注ができなかった。

やったこと

水引を手芸用の商品規格に合わせるため、四国中央市の水引工場に働きかけ、水引を利用した新製品を共同で開発した。水引の防水性、光沢、柔軟性、耐久性に着目し、白川製紙株式会社に依頼して、手芸材料として30Mの長さで製造してもらった。新製品は「つやつやバンド」と名称を刷新し、試験販売を行った。インターネットショップでの販売にあたり、工場との連携をはかるためネットワークコード受発注管理システムを導入し、在庫状況を把握して計画的に発注できるようにした。自動巻き取り機とシュリンク包装機を導入し、商品加工と発送の省力化を図った。

ソフトネットワークコード受発注管理システム
加工機熱収縮包装機
加工機クラフトバンド測長巻取り機

新しい製品・サービス:つやつやバンド(水引を利用した手芸用素材)

事業の効果

つやつやバンドの試験販売では顧客から好評を得た。ネットワークコード受発注管理システムの導入により在庫状況が把握できるようになり、計画的な発注が可能になった。自動巻き取り機とシュリンク包装機の導入により手動作業が減り、生産性が向上した。今後は販路を拡大し、売上高の増加を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    クラフトバンドの販売と初心者向けキット販売を続けてきた経緯は読めるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    高齢者や海外の方への販売、水に強く艶がある点などの強みは書かれているが、市場データや競争環境の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    在庫把握と計画的発注、手動作業減による生産性向上という課題への対応は読めるが、付加価値や成長の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    工場との連携や四国中央市の水引工場との共同開発は書かれているが、事務処理や人材の体制は具体的に読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    水に強く、艶と光沢があり、色焼けせず長く使える点など製品の価値と、高齢者や海外の方を対象とする顧客像が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試験販売、販路拡大、作品展による認知度向上など進め方は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は詳しくない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    水引を30Mの長さで手芸材料として量産する点は、一般に普及していない用途への転用として具体的に読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    伝統工芸の水引を手芸に活かす点は文化的意義がうかがえるが、雇用創出や波及効果の具体的な数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    売上高や付加価値額の増加額など費用対効果を示す数字は書かれておらず、生産性増加の記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献3

    ネットワーク管理システムや受注に応じた自動化による連携は読めるが、デジタル技術の先進性やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    水引という伝統工芸を地方の千葉県茂原市の事業者が活用する点はうかがえるが、地域経済への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

つやつやバンドの商品ラインを追加し、改良を重ねて製品の満足度を高める。新商品を使ったレシピを考案して販売し、作品展などで認知度を高める。国内にとどまらず海外への販路拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。