ものづくり補助金平成28年度製造業神奈川県

外国産一次原料を使用したテーブルオリーブの国内製造プロセスの開発

株式会社シェリーズ

成果賞味期限 2ヶ月→12ヶ月

この事例のポイント

  • 国内ではテーブルオリーブが天候の影響で安定して供給できず、イタリアで製造された大袋製品を輸入して小分けしていた。
  • 未殺菌の原料オリーブを産地から仕入れ、自社で製品化して販売できるよう、脱塩のための生産装置を自社製作した。
  • 賞味期限 2ヶ月→12ヶ月。殺菌装置の導入で賞味期限が2ヶ月から1年に延び、大袋での出荷が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社シェリーズ
所在地神奈川県
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス

事業の背景

日本で販売されているテーブルオリーブは、ほとんどが乳酸発酵させた瓶詰・缶詰である。発酵させず果汁感のあるみずみずしい浅漬けタイプを提供したいと考え事業を始めた。当時は、イタリアで製造された大袋入りのテーブルオリーブを輸入して小分け包装し販売していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力国内ではテーブルオリーブが天候の影響で安定して供給できず、イタリアで製造された大袋製品を輸入して小分けしていた。
  • 品質・精度殺菌済みの大袋を開封して使うため、異物混入や品質のばらつきがあり、賞味期限も2ヶ月と短かった。
  • 販路・情報発信賞味期限が短いため店頭での販売ロスが大きかった。
  • 新製品・新技術塩分調整や味の点で日本人の好みに合わせることができなかった。

やったこと

未殺菌の原料オリーブを産地から仕入れ、自社で製品化して販売できるよう、脱塩のための生産装置を自社製作した。あわせて殺菌装置を導入し、製造体制を整備した。これにより異物除去、脱塩、味付けが自由に行えるようになり、多様な商品を生み出せるようになった。

加工機脱塩装置(自社製作)
加工機殺菌装置

新しい製品・サービス:発酵させず果汁感のあるみずみずしい浅漬けタイプのテーブルオリーブ

事業の効果

  • 賞味期限 2ヶ月→12ヶ月

殺菌装置の導入で賞味期限が2ヶ月から1年に延び、大袋での出荷が可能になった。自社製作の脱塩装置により品質のばらつきがなくなり、日本人好みの味のテーブルオリーブも提供できるようになった。製造業者と直接取引する目途が立ち、良質で安価な原料を調達できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    輸入小分け販売から自社製作の脱塩・殺菌装置による製造へ転換しており、事業の流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内の天候影響による安定供給の難しさや日本人好みの味への対応など外部環境と自社の取組が具体的に書かれ、競争優位の方向性が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    品質のばらつき、賞味期限2ヶ月の短さ、販売ロスという課題を挙げ、賞味期限1年への延長や大袋出荷で解決している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    採算性の向上を目指すとあるが、付加価値額や賞味期限延長以外の具体的な数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    製造体制の整備に触れるのみで、人材や事務処理能力など補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    日本人好みの味、発酵させない浅漬け風の果汁感という価値と、販売ロス課題が具体的に示され、選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    原料の直接調達に目途が立ったことや規模拡大に触れるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本で一般的な瓶詰・缶詰のテーブルオリーブと異なる発酵させない浅漬け型の商品を提供する点で、新しい分野への進出が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    国内の天候影響による原料の不安定さを挙げる程度で、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明確に書かれていない。

  • 費用対効果3

    賞味期限を2ヶ月から1年に延ばし大袋出荷を実現したとあるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自社製作の脱塩・殺菌装置による製造体制の刷新はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    産地から原料を直接調達し、製造体制を地域外に依存せず整える点はうかがえるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

補助事業終了後、導入した機械装置は直ちに生産転用し、製品の製造・販売を通じて収益に貢献する。さらなる規模拡大により採算性の向上を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。