ものづくり補助金平成28年度卸売業、小売業鳥取県

新ピッキングシステム導入による商圏拡大と鳥取のとと(魚)商品の拡販計画

株式会社德田商店

成果ピッキング延べ作業時間 117時間/日→35.35時間/日

この事例のポイント

  • 受発注業務がオンライン化されておらず、専門性が必要でミスが起こりやすいため、複数の受注担当者を配置しチェック作業も必要だった。
  • 無線デジタルピッキングシステムを導入し、JAN-CODEによる商品管理と現場のネットワーク化を行った。
  • ピッキング延べ作業時間 117時間/日→35.35時間/日。無線デジタルピッキングシステムの導入により、受発注作業が事務員だけで対応できるようになり、JAN-CODE管理によって…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社德田商店
所在地鳥取県 鳥取市
業種飲食料品卸売業
従業員数94人
資本金2.15億円
設立1957年

事業の背景

株式会社徳田商店は鳥取市に拠点を置く食品卸売問屋で、ドライ商品・日配商品・冷凍食品を扱う食品部、鮮魚課と冷塩課からなる水産部、焼き魚や煮魚などを加工する加工部の3部門で構成されている。鳥取県公認水産物荷受機関として鳥取市公設卸売市場の卸の役割も担い、量販店・スーパー・小売店・同業者を主な得意先として鳥取県を中心とした地域に商品を提供している。自社ブランドのマルトクは日本全国へ出荷されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受発注業務がオンライン化されておらず、専門性が必要でミスが起こりやすいため、複数の受注担当者を配置しチェック作業も必要だった。
  • 品質・精度ピッキングは紙ベースの荷分け表を見て仕分けており人為的ミスが起き、手書きで不明瞭な注文書も多かった。
  • 人手・技能営業職が夜間にピッキング作業を行っていたため休日・夜間・時間外労働が多く、人件費がコスト高で労働環境も悪化していた。
  • 人手・技能ピッキングに専門性が必要で習熟に時間がかかり、営業職が作業に追われて営業に専念できず新規開拓が行いにくかった。

やったこと

無線デジタルピッキングシステムを導入し、JAN-CODEによる商品管理と現場のネットワーク化を行った。紙ベースだった荷分け表を表示器に切り替え、受発注データをオンライン化して伝票発行時の入力作業をなくした。仕分け場所は7か所(公道を挟んで900m)から1か所(300m)に集約し、ピッキングデータを処理する電算室にはDBMS・PCサーバー、事務所クライアント、レーザープリンタを整えた。

  • その他無線デジタルピッキングシステムDBMS・PCサーバーGP-60005SレーザープリンタPLT-1030PLT-3030PLS-3500

新しい製品・サービス:他社企業とのコラボによる新商品の開発を試みている

事業の効果

  • ピッキング延べ作業時間 117時間/日→35.35時間/日
  • 仕分け場所数 7か所→1か所
  • 仕分け場所間の距離 900m→300m

無線デジタルピッキングシステムの導入により、受発注作業が事務員だけで対応できるようになり、JAN-CODE管理によってピッキング作業に熟練が不要になった。ピッキングの人為的ミスは3%減少し、取引先へのサービスの付加価値も向上した。作業が体系化されて個人差が出にくくなり、担当者が休みでも自動仕分けにより作業の中断時間がなくなって作業効率が上がった。作業時間の短縮と配置人員の改善により、労働時間の短縮と作業環境の安全性向上も実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決ピッキング作業時間が117時間/日から35.35時間/日に短縮、人為的ミス3%減少と課題を数字で把握し、解決策を示している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、生産性向上の方向性の記述にとどまる。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    受発注・ピッキング業務の課題に対しピッキングシステムを導入し、既存の事業活動と業務改善の延長に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    鳥取県公認荷受機関・地域密着営業という強みを活かし、鳥取の魚の全国展開と独自商品拡販を計画している。

  • 課題の認識と解決4

    ピッキング作業時間が117時間/日から35.35時間/日に短縮、人為的ミス3%減少と課題を数字で把握し、解決策を示している。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、生産性向上の方向性の記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    事務員のみで受発注対応できる体制へ再編し、組織も食品部・水産部・加工部へ再編して運営体制を整えている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    鳥取の魚や自社ブランド「マルトク」を全国へ出荷し、地域の安心安全な食を届ける顧客ターゲットが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の基幹システム導入や加工部への人員強化の方向性はあるが、スケジュールや遂行方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性判断できません
  • 新しさ・高付加価値ー

    公開情報では判断できません。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    過度な時間外労働や休暇の取りにくさといった労働環境の悪化を改善し、地域の食を担う役割を果たす点が示されている。

  • 費用対効果2

    作業時間の大幅短縮は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    無線デジタルピッキングとJAN-CODE管理による現場のネットワーク化で、業務のデジタル化を進めている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鳥取の地域特性を活かし、鳥取の魚や地域ブランドの拡販を通じて地域の経済成長に貢献する計画となっている。

今後の展望

ピッキングシステムの稼働に伴い組織を食品部・水産部・加工部へ再編し作業性が向上した。今後は基幹システムを導入して事務作業の効率化を図り、加工部への人員強化による管理体制の構築と、他社企業とのコラボによる新商品開発を進めて生産性を高めていく。

事業者の声

「安全」「安心」、信頼おける「食」はいまや皆様の最も関心のあるテーマのひとつといえましょう。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。