ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業福島県

配送支援システムの開発による付加価値を作る配送組織の実現

東亜通商株式会社

この事例のポイント

  • 受注量が急増し、日常的な配送計画作業に多大な時間を要して混乱を来すことがあった。
  • 受注データを既存の基幹システムから取り込み、配車予定を自動作成する配送管理システムを開発・導入した。
  • 配送計画の作業時間が大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名東亜通商株式会社
所在地福島県 郡山市
業種建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
従業員数56人
資本金3,000万円
設立1986年

事業の背景

一般建築用鋼材の販売を主力とし、鋼材の一次加工も行う鋼材卸売会社である。本社のある郡山を拠点に福島県全域へ毎日建築用鋼材を配送している。東日本大震災の復興需要で受注量が急増し、大型車両の導入や配送員の増員で対応してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注量が急増し、日常的な配送計画作業に多大な時間を要して混乱を来すことがあった。
  • 人手・技能顧客からの到着予定時間等の問い合わせへのレスポンスに遅れが生じていた。

やったこと

受注データを既存の基幹システムから取り込み、配車予定を自動作成する配送管理システムを開発・導入した。配送員が持つスマートフォンのGPS機能で位置情報を取得し、顧客ごとの到着予定時間を予測する仕組みを作った。配送員(車両)ごとに当日の最適ルートを案内する機能も備えた。システム上の配車予定はクラウドに保存し、配送員・営業・事務員がリアルタイムに照会できるようにした。新システムはテスト運用で効果を確認した。

ソフト配送管理システム

事業の効果

配送計画の作業時間が大幅に短縮された。配車予定がクラウドで共有され、問い合わせ対応の時間が短くなり、配送員の負担軽減と確実性の向上につながった。配送の柔軟性が高まり、短納期での加工品配送が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    鋼材卸・一次加工を行う会社で、受注増に対応するため大型車両導入や配送員増員を行ったとあるが、過去の取組との一貫した戦略位置付けは薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    建築需要増と復興需要で受注量が急増し、スピードを重視する方針を示している。在庫保有・県内毎日配達という強みも具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    配送計画の手作業による混乱と問い合わせ対応の遅れを課題として明示し、基幹システム連携で配車を自動作成する解決策を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    今後5年間で売上1.5倍を計画と数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員56名・新システム検討を各業務部門で行ったとあるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客は鉄骨ファブリケーターで、短納期・配送柔軟性が選ばれる理由として具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    目標と成果は示されているが、開発から運用までのスケジュールや中長期の課題検証の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鋼材配送の分野で配送管理を高度化する点はうかがえるが、高付加価値化や高価格化の記述はない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    復興需要や建築業界の物件増加に触れているが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    配送作業の大幅な時間短縮や配送効率向上は述べられているが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    クラウド上で配車予定をリアルタイム共有し、スマートフォンのGPSを活用する点で、デジタル技術の活用が具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    建築業界の需要増に触れるが、日本経済の構造転換への言及は見当たらない。

  • 地域経済への波及2

    福島県全域への毎日配送と郡山拠点の記述はあるが、地域経済の牽引や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

配送の柔軟性が高まり、スピード重視へ舵を切る。建築業界の物件増加で納期がタイトになるため、他社より一歩先を行く配送を目指す。

  • 目標:売上 1倍→1.5倍

事業者の声

全員が営業マン!

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。