ものづくり補助金平成28年度卸売業、小売業長崎県

IoT とパワードスーツを用いて安全かつ生産性を向上し競争力を強化する

本田商會株式会社

成果RFID管理による液体ガス充填システムでは、自動化により作業時間が50%削減

この事例のポイント

  • 高圧ガス容器の管理にバーコードを使っており、はがれやすい、読み取りエラーがある、現場で容器情報が分からないといった欠点があった。
  • 平成25年度の補助事業で、高圧ガス容器の上部にRFタグを装着し、サーバー上で個体管理番号や充填日、納入日、経歴情報などを一元管理する容器情報の見える化を図った。
  • RFID管理による液体ガス充填システムでは、自動化により作業時間が50%削減。RFタグによる容器情報の一元管理で、顧客の適正在庫と適正利用日数を実現し、不明容器と不要な延滞料金をなくした。

事業者のプロフィール

事業者名本田商會株式会社
所在地長崎県 長崎市
業種その他の卸売業
技術分野機械制御,情報処理,測定計測
従業員数50人
資本金5,000万円
設立1986年

事業の背景

本田商會株式会社は創業104年の老舗で、産業活動に必要不可欠な高圧ガスを販売している。高圧ガスの輸送には通い容器を用いる。従来のバーコード管理は販売業者視点のシステムで、顧客ニーズを満たしていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑高圧ガス容器の管理にバーコードを使っており、はがれやすい、読み取りエラーがある、現場で容器情報が分からないといった欠点があった。
  • 生産能力容器管理情報が2〜3項目に限られ、長期在庫や長期延滞金が発生し、容器劣化による爆発事故の発生も課題となっていた。
  • 人手・技能製造・充填では短納期対応へのニーズが高まる一方、作業者の高齢化に伴いミスが増え、工程管理ができない状況だった。

やったこと

平成25年度の補助事業で、高圧ガス容器の上部にRFタグを装着し、サーバー上で個体管理番号や充填日、納入日、経歴情報などを一元管理する容器情報の見える化を図った。同時に導入したRFタグリーダーで現場でも容易に情報を引き出せるようにした。28年度の補助事業では、RFタグに記録された情報を活用して自動制御で液体ガスを充填するRFID管理による液体ガス充填システムを確立した。従来の人的な充填を自動化し、誤充填の軽減と作業効率化を図った。100キログラム近い容器を起こす・倒す作業は人が行うため、作業員の身体的負担を軽減するパワーアシストスーツも導入した。

その他RFタグ
検査測定RFタグリーダー
加工機RFID管理による液体ガス充填システム
その他パワーアシストスーツ

事業の効果

  • RFID管理による液体ガス充填システムでは、自動化により作業時間が50%削減
  • 誤充填もゼロとなった

RFタグによる容器情報の一元管理で、顧客の適正在庫と適正利用日数を実現し、不明容器と不要な延滞料金をなくした。自動充填システムでは作業時間が50%削減され、作業効率が上がって短納期対応もできるようになった。誤充填もゼロとなり、計画的な充填が可能になった。顧客視点のシステムにより新規顧客の紹介を受け、売上も順調に推移している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年度と28年度の補助事業でRFタグ管理からRFID液体ガス充填へ段階的に取り組んだ流れが読み取れ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    従来のバーコード管理の欠点や販売業者視点からの移行は書かれるが、市場動向や競合に対する自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    不明容器の発生や長期在庫・延滞金、短納期ニーズへの対応課題が挙げられ、RFタグ導入で不明容器の発生100%撲滅と作業時間50%削減という結果が示される。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間50%削減や不明容器発生100%撲滅などの数値は示されるが、補助事業計画の目標値として何を設定したかは書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の適正在庫・適正利用日数の実現や顧客満足、新規顧客紹介による売上順調など、顧客価値の一端が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    2つの補助事業を段階的に進めた経緯はうかがえるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールの具体的記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    RFIDによる液体ガス充填システムは従来の人的充填からの自動化であり、高付加価値化・高価格化の記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    高圧ガス容器の劣化による爆発事故防止や安全性向上がうかがえるが、経済波及効果や社会インフラとしての国の補助理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    作業時間50%削減や誤充填ゼロ、不明容器100%撲滅など効果は数字で示されるが、補助金投入額との費用対効果比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    RFタグとIoTによる容器情報の一元管理やサーバー連携で、サプライチェーンの見える化に貢献する取組が具体的に読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    長崎市を拠点とする地域企業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:RFタグの導入により不明容器の発生は100%撲滅

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。