ものづくり補助金平成28年度製造業鹿児島県

麦芽製法の技術を活かし小ロットへの対応

冨士屋製菓有限会社

この事例のポイント

  • 既存の設備では小ロット製造が困難で、ユーザーからの依頼に応えられず失注していた。
  • 麦芽糖製造の小ロット生産を可能にするため、2種類の蒸気釜と自動圧搾機を導入し、顧客ニーズに対応できる生産体制を確立した。
  • 小ロット生産体制が確立され、多品種少量生産のニーズに対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名冨士屋製菓有限会社
所在地鹿児島県 曽於郡大崎町
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数35人
資本金1,000万円
設立1886年

事業の背景

1886年創業の会社で、鹿児島県産のさつま芋から麦芽糖を自社製造し、郷土菓子「からいも飯」を守り続けている。ユーザーから麦芽糖を原料として使いたい、また有名品種や特徴ある品種の麦芽糖でオリジナルの飴を加工してほしいという依頼が寄せられていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能既存の設備では小ロット製造が困難で、ユーザーからの依頼に応えられず失注していた。
  • 新製品・新技術麦芽糖を原料に特徴のある品種で製造したいという顧客ニーズに、現状6トンの製造ロットでは対応できなかった。
  • その他法改正に伴う栄養成分表示のためのシールを外注しなければならない状況にあった。

やったこと

麦芽糖製造の小ロット生産を可能にするため、2種類の蒸気釜と自動圧搾機を導入し、顧客ニーズに対応できる生産体制を確立した。また、一括表示及び栄養成分表示の法令改正に対応するため、新型プリンターを導入し、小ロット製品への表示を可能にした。

新しい製品・サービス:麦芽製法の技術を活かした、さつま芋・かぼちゃ・にんじんなどオリジナルの麦芽糖の飴やキャンディ。

事業の効果

小ロット生産体制が確立され、多品種少量生産のニーズに対応できるようになった。オリジナル麦芽糖を原料とした飴やキャンディの需要が増え、数社と商談を進めている。袋に直接印字する方式により、法改正や資材コストアップに対するコストを抑制できている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性顧客から特徴ある品種での麦芽糖製造依頼があったが小ロット不可で失注していた。自社の麦芽製法を強みとして小ロット対応へつなげている。
  • 4
    課題の認識と解決6トンの製造ロットで依頼を断念していた課題を認識し、蒸気釜・自動圧搾機導入で小ロット生産体制を構築し、商談数社まで進んでいる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け多品種少量生産のニーズ増加を背景に、オリジナル麦芽糖の飴やキャンディの需要があり、数社と商談を進めている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    イノベーションへの貢献新型プリンターで法改正対応のシール外注をなくしコスト抑制につなげたが、デジタル技術によるサプライチェーン革新までは書かれていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    1886年創業の麦芽製法を守り、郷土菓子を支えてきた歴史を踏まえ、小ロット対応を新たな展開として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    顧客から特徴ある品種での麦芽糖製造依頼があったが小ロット不可で失注していた。自社の麦芽製法を強みとして小ロット対応へつなげている。

  • 課題の認識と解決4

    6トンの製造ロットで依頼を断念していた課題を認識し、蒸気釜・自動圧搾機導入で小ロット生産体制を構築し、商談数社まで進んでいる。

事業の実現可能性3.3
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    従業員35名の事業者で、試作開発や商品展示会への出品など事業を推進する取組みが示されている。体制の詳細は限定的。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    多品種少量生産のニーズ増加を背景に、オリジナル麦芽糖の飴やキャンディの需要があり、数社と商談を進めている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は県内外の展示会出品や体験型「コト消費」の新商品展開を進める方針が示され、課題解決の方向性は示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    既存大手の大量生産と異なる多品種少量生産の小ロット生産システムを構築し、高付加価値化を目指すとしている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用3

    地域の郷土菓子を守り、地産地消を重視した体験型「コト消費」により地域への波及を狙うとしている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    新型プリンターで法改正対応のシール外注をなくしコスト抑制につなげたが、デジタル技術によるサプライチェーン革新までは書かれていない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    鹿児島の郷土菓子「からいも飯」と地元のさつま芋を活かし、地域の『コト消費』につなげる取組みで地域特性を活用している。

今後の展望

試作品を県内外の商品展示会に出品し、さつま芋を原料とした麦芽糖と飴の製造の流れを紹介して、付加価値の高い商品化を目指す。地産地消を重視した体験型の「コト消費」につながる新たな商品展開にも挑戦したい。

  • 目標:現状の製造ロットは6トンで、小ロット対応ができていなかった。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。