ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業山梨県

フリーズドライ技術を用いた新食感フルーツの事業化でギフト市場へ参入

株式会社Takano Farm

成果原料供給から製造までの納期 18日→5日

この事例のポイント

  • フリーズドライ加工を県外の会社に外注しており、原料を供給してから最短でも18日ほどかかっていた。
  • 真空凍結乾燥装置を導入し、フルーツを一度に50kg乾燥できる体制を整えた。
  • 原料供給から製造までの納期 18日→5日。フリーズドライ加工を自社で一貫して行う体制が整い、納期が大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社Takano Farm
所在地山梨県 山梨市
業種飲食料品小売業
従業員数0人
資本金200万円
設立2018年

事業の背景

平成28年に夫婦2人で農業経営を始め、桃とぶどうを生産して直販している。農園の果物を買った顧客からは旬の時期以外にも食べられる商品が欲しいとの要望があり、農業仲間からははねだしの果物を有効活用してほしいとの声も寄せられていた。こうした果物を買い取って加工し高付加価値の商品として販売できれば、周辺農家にもプラスになると考えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程フリーズドライ加工を県外の会社に外注しており、原料を供給してから最短でも18日ほどかかっていた。
  • 納期・工程天候により収穫時期がずれ込むことがあり、供給のタイミングが遅れると納期にさらに影響していた。
  • 生産能力県内には真空凍結乾燥装置を持つ加工先がなく、近場で外注できなかった。
  • 生産能力納期の短縮と量産化に向けて、加工を自社で内製化する必要があった。

やったこと

真空凍結乾燥装置を導入し、フルーツを一度に50kg乾燥できる体制を整えた。自社で急速冷凍庫も購入し、加工から製造までを自社で一貫して行えるようにした。桃、シャインマスカット、藤稔の3種類を使って試作を行い、味や香りに優れ外観も美しく仕上がることを確認した。その結果、最短で4〜5日、長くても1週間程度で製造できるようになった。その後、県産のイチゴと黄桃も新たにラインアップに加えることにした。

加工機真空凍結乾燥装置
その他急速冷凍庫

新しい製品・サービス:フリーズドライフルーツ(桃、シャインマスカット、藤稔、イチゴ、黄桃)

事業の効果

  • 原料供給から製造までの納期 18日→5日

フリーズドライ加工を自社で一貫して行う体制が整い、納期が大幅に短縮された。試作の結果、味や香りに優れ外観も美しい製品が作れることが確認された。フリーズドライフルーツの新商品の販売に向けてブランド構築と市場への販売を図るめどが立った。ターゲットは女性を想定していたが男性からの需要も少なくないことがわかり、今後は果物の種類を増やしてギフト商品として定着を図る考えである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    農業経営から果物の加工・販売へ広げた経緯が書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内初の真空凍結乾燥装置導入、他県外注の納期課題、県産果物へのこだわりなど自社の強みと課題が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    外注で最短納期18日かかっていた課題に対し、加工を内製化し最短4-5日で製造可能にしたと具体的な数字で書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されていないが、ギフト市場への定着を図る考えがうかがえる程度。

  • 事業を進める体制3

    夫婦2人の農業経営や父の栽培経験、クラウドファンディングの実行など遂行力はうかがえるが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    フリーズドライの食感や色合い、クラウドファンディングで250人が支援し達成率492%だった点など、ニーズの裏付けが具体的。

  • 事業化までの道筋2

    今後のバリエーション追加とギフト定着という方向性はあるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県内初の導入で、果物のフリーズドライは一般的ではないと読めるが、普及度を示す数字は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の果物農家の余剰品を買い取る仕組みで周辺農家に利益が及ぶとあり、地域波及がうかがえる。

  • 費用対効果3

    納期短縮や内製化の効果は書かれているが、投入額に対する付加価値増加の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    はねだし果物の買い取りによる地域農家との連携はうかがえるが、デジタル技術や新ビジネスモデルは書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    山梨の果物の質の高さを活かし、地元農家のはねだし果物を高付加価値化して販売する点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も少しずつ果物のバリエーションを増やし、主にギフト商品として定着を図っていく考えである。

事業者の声

お客さまに『おいしい』と言っていただけることが何よりもうれしい。県産の果物を使うことにこだわり、自分が納得のいく品質でお届けしたいです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。