ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

廃棄余儀ない循環型栽培柿を農家自ら加工して乾燥柿の商品創出

成果年間約20トンの市場に出せない柿を保管できる冷蔵庫を導入

この事例のポイント

  • 当農園で収穫した渋柿は市場に出せない柿が毎年20%〜30%程度生じ、廃棄処分されていた。
  • 年間約20トンの市場に出せない柿を保管できる冷蔵庫を導入し、柿を寝かせて鮮度を保ち、常にベストな状態で加工できるようにした。
  • 年間約20トンの市場に出せない柿を保管できる冷蔵庫を導入。廃棄されていた柿を原料にした柿チップスを商品化し、生産・加工・販売の6次産業化に成功した。

事業者のプロフィール

所在地奈良県 五條市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス,バイオ

事業の背景

当農園は13ヘクタールの土地で柿を始め、キャベツ、玉ねぎ、しそ、とうもろこし、米などを育てている。渋柿は炭酸ガスとアルコールで処理して甘柿として市場に出荷しているが、炭酸ガス処理の過程で表皮が黒ずんだ柿は市場に出せず、毎年20%〜30%程度が廃棄処分されていた。ドライフルーツは美容・健康食材として女性を中心に需要が拡大している一方、柿の加工品は干し柿が主流だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算当農園で収穫した渋柿は市場に出せない柿が毎年20%〜30%程度生じ、廃棄処分されていた。
  • 新製品・新技術廃棄せざるを得ない柿を活かすため、加工して商品化する方法を見出す必要があった。

やったこと

年間約20トンの市場に出せない柿を保管できる冷蔵庫を導入し、柿を寝かせて鮮度を保ち、常にベストな状態で加工できるようにした。自動皮むき機、スタンド式くし切カッター、乾燥機と乾燥棚、ベルト式脱気シーラー、金属探知機を導入し、前処理工程、乾燥工程、袋詰め工程をすべて手作業で行った。廃棄処分される柿を原料に、酸化防止剤を使用せず素材そのままの味の「柿チップス」を商品化した。

その他冷蔵庫
加工機自動皮むき機
加工機スタンド式くし切カッター
加工機乾燥機
その他乾燥棚
加工機ベルト式脱気シーラー
検査測定金属探知機

新しい製品・サービス:柿チップス(スナック菓子形態のドライフルーツ、酸化防止剤不使用)

事業の効果

  • 年間約20トンの市場に出せない柿を保管できる冷蔵庫を導入

廃棄されていた柿を原料にした柿チップスを商品化し、生産・加工・販売の6次産業化に成功した。破棄される柿が食品ロスの削減につながり、酸化防止剤を使わず素材の味を生かした生産者の顔が見える商品として評価されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    循環型農業を以前から実施しており一貫性はうかがえるが、柿チップス事業の経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    ドライフルーツが美容・健康食材として需要拡大中と記載があるが、自社の経営資源の強み・弱みとの関係は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    年間約20トンの市場に出せない柿と毎年20〜30%の廃棄が課題として明示され、柿チップスの商品化で解決を図る流れが具体的。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、食品ロス削減の定性的な効果のみ書かれている。

  • 事業を進める体制3

    種まきから出荷まで一貫した管理体制と記載があるが、人材や事務処理能力の具体的な体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    酸化防止剤不使用で素材そのままの味、生産者の顔が見える商品という特徴は書かれているが、ターゲットや需要の数値根拠は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    冷蔵庫導入や乾燥機・金属探知機の導入は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    スナック菓子形態のドライフルーツとして新規性を示す記述はあるが、高付加価値化や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    食品ロス削減や里山保全、後継者不足問題への取組は書かれているが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    ドライフルーツの需要拡大と6次産業化への言及はあるが、日本経済の構造転換への寄与は書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    奈良県五條市阿太地区の山間農園で地域の自然を活かし、柿の6次産業化と里山保全を進めている点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。