ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

IoT活用による高品質な化粧品容器の受注拡大に向けた生産体制の構築

株式会社フクモト

成果5%の稼働率向上が可能となった

この事例のポイント

  • プラスチック容器業界は大手化粧品メーカーの越境ECへの注力で需要が高まっており、引き合いも増えている。
  • 当社とパートナー企業の2社が連携体として取り組んだ。
  • 5%の稼働率向上が可能となった。生産現場の「見える化」が実現し、生産管理の効率化と省力化が図れた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フクモト
所在地奈良県 吉野郡東吉野村
業種プラスチック製品製造業
技術分野情報処理,情報処理,精密加工,精密加工
従業員数72人
資本金3,000万円
設立1985年

事業の背景

当社は1965年創業以来、プラスチック成形加工と販売を柱に事業を続けてきた。プラスチック容器業界は近年、大手化粧品メーカーが越境ECに注力している影響で需要が高まっている。実際に引き合いも増えていたが、受注できていない状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑プラスチック容器業界は大手化粧品メーカーの越境ECへの注力で需要が高まっており、引き合いも増えている。
  • 生産能力パートナー企業を含めた生産管理面での十分な体制が整っていなかった。
  • 人手・技能化粧品容器の品質に対応できる下請企業が少なかった。

やったこと

当社とパートナー企業の2社が連携体として取り組んだ。両社にIoTを活用した生産管理システムと最新設備を導入した。パートナー企業の設備を含む稼働状況と生産実績をデータ化し、一元管理した。これにより品質基準の共有・徹底を進めた。

ソフトIoTを活用した生産管理システム
その他最新設備

事業の効果

  • 5%の稼働率向上が可能となった
  • パートナー企業も加えると生産能力が10%向上した

生産現場の「見える化」が実現し、生産管理の効率化と省力化が図れた。生産管理システムのデータを活用して、オンタイム制の納期回答体制を構築できた。稼働率は5%向上し、パートナー企業を加えると生産能力は10%向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組として1965年創業以来のプラスチック成形加工の蓄積と、第三工場新設による一貫生産の方針が書かれているが、連続性の説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    化粧品容器の需要増と越境ECの動向が背景に挙げられ、品質対応できる下請けが少ない点が述べられているが、自社の強み分析は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    生産管理面の未整備と下請け不足という課題を明示し、IoT生産管理で低コスト化・納期短縮・品質管理を図る解決策が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    稼働率5%向上、連携体全体で生産能力10%向上という数値目標の実績が示されており、高い実現性が読み取れる。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    パートナー企業との連携体で取り組み、大手印刷会社の協力のもと従業員研修を行っていると書かれているが、事務処理体制の詳細は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手化粧品メーカーの越境EC需要という顧客ニーズは書かれているが、選ばれる理由として外観光沢美観や防塵対策などが挙がるのみで整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    第三工場新設と印刷までの一貫生産という段階的なスケジュールと方針が示されているが、課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    化粧品容器の高品質対応が差別化点としてうかがえるが、普及度や高価格化の水準を示す記述はない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    大手化粧品メーカーの越境EC需要増や下請け不足が背景として述べられ、雇用や波及効果への言及は薄い。

  • 費用対効果3

    投入額と付加価値額の関係は書かれていないが、稼働率5%・生産能力10%向上という効果の数値が示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    IoT生産管理システムで両社の稼働状況や生産実績を一元管理し、サプライチェーンの品質基準共有を進めた点が具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    越境ECの拡大という市場成長分野への関わりがうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    奈良県吉野郡東吉野村の地域特性や地域経済への貢献についての記述はうかがえない。ただし地方の企業であることは示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在、大手印刷会社の協力のもと従業員の研修を行い、第三工場を新設して一貫生産が可能な体制を作っている。一貫生産が実現すれば、容器の成型・フィルムの装着に加えて印刷まで対応できる。IoT生産管理システムにより低コスト化・納期短縮・品質管理の徹底が可能となり、受注拡大につながると考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。