ものづくり補助金平成29年度製造業徳島県

ゲノム編集による高付加価値カイコ卵の量産体制の構築

株式会社セツロテック

この事例のポイント

  • 商業的に行うことは不可能とされていた高付加価値カイコ卵の遺伝子改変を可能にする量産装置が必要だった。
  • 補助金を活用して遺伝子改変などの実験装置を導入し、カイコ卵に効率的にゲノム編集を施す施工方法を開発した。
  • 高付加価値カイコ卵を量産できる体制が整い、遺伝子改変卵の生産性向上と養蚕の先端産業化につながる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社セツロテック
所在地徳島県 徳島市
業種化学工業
技術分野バイオ,バイオ
従業員数16人
資本金8,448万円
設立2017年

事業の背景

当社は徳島大学発のバイオテクノロジー系ベンチャーで、受精卵へゲノム編集に必要な分子を微弱電流で高効率に導入する「受精卵エレクトロポレーション法」の実施承諾を徳島大学から得ている。これを用いて遺伝子改変カイコ卵の作成・販売に取り組んできた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術商業的に行うことは不可能とされていた高付加価値カイコ卵の遺伝子改変を可能にする量産装置が必要だった。
  • 生産能力遺伝子改変卵の生産性を高め、養蚕の先端産業化に取り組む必要があった。

やったこと

補助金を活用して遺伝子改変などの実験装置を導入し、カイコ卵に効率的にゲノム編集を施す施工方法を開発した。当社で実績のあるエレクトロポレーション法により、RNA及びDNAを卵内に導入することに成功した。2019年中に高付加価値カイコ卵作出装置とその方法論の特許出願を行い、目標である高付加価値絹糸を大量生産できる複数のゲノム編集カイコの系統を樹立する予定である。

その他遺伝子改変などの実験装置
その他高付加価値カイコ卵作出装置

新しい製品・サービス:切れにくい絹糸、光沢のある絹糸、ブルーライトで光る絹糸などの高付加価値を持つ遺伝子改変カイコ卵

事業の効果

高付加価値カイコ卵を量産できる体制が整い、遺伝子改変卵の生産性向上と養蚕の先端産業化につながる見込みである。特許出願と複数のゲノム編集カイコ系統の樹立により、高付加価値絹糸の大量生産を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    徳島大学発ベンチャーとして遺伝子改変カイコ卵の作成・販売に取り組んできた経緯が書かれ、過去の事業との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    商業的に不可能とされた高付加価値カイコ卵の遺伝子改変を可能にする点は示されるが、市場動向や競合に対する強み・弱みの記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決3

    高付加価値絹糸の生産性を高める課題と、量産装置による解決の方向性は読み取れるが、事業計画の具体的な数値や段階は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    2019年中に特許出願と複数系統の樹立を予定とあるが、付加価値額や賃上げの目標数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数16名や社員一丸での取組とあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    光沢や切れにくさ、ブルーライトで光る絹糸など製品価値と用途が具体的に示されている。顧客ターゲットの記述は限定的。

  • 事業化までの道筋3

    2019年中の特許出願と系統樹立という時期の予定は示されるが、中長期の検証や課題解決手順の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    カイコ卵への遺伝子改変は商業的に不可能とされていた分野で、高付加価値絹糸の生産を目指す点が示される。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    養蚕の先端産業化や人々の暮らしを豊かにする目的は示されるが、雇用や波及効果の数値は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    ゲノム編集を養蚕に応用し、エレクトロポレーション法で卵内に導入する新技術の活用が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    ゲノム編集産業の創出という成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    徳島を拠点とする点はわかるが、地域の特性を活かした雇用や地域成長への記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ゲノム編集産業革命で人々の暮らしを豊かにし、産業界で遺伝子改変動物が利用されることを見越してあらゆる遺伝子改変動物を提供できる基盤企業となることを目指す。

事業者の声

人類の歴史に残る技術を人々の暮らしに役立てることを目指して各種の開発を行い、ゲノム編集培養細胞を提供しています。当社の最大の目標は「産業界で遺伝子改変動物が利用されることを予見し、あらゆる遺伝子改変動物を提供することができる基盤企業となる」ことであり、「ゲノム編集産業革命で人々の暮らしを豊かに」をモットーに、社員一丸となって社会貢献できるよう頑張ってまいります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。