ものづくり補助金平成30年度製造業山形県

常温の米沢牛コンビーフの開発・製造・販売による売上拡大

株式会社ファイン

成果最大生産量 600kg/日→1,000kg/日

この事例のポイント

  • 従来設備では最大生産量が約600kg/日で受注量を消化できず、受注セーブを行って収益機会を逃していた。
  • HACCP対応型の工場増設を計画し、作業動線の改善と安全性の確保を行った。
  • 最大生産量 600kg/日→1,000kg/日。スモークハウスの増設で最大生産量が約2倍となり、受注をすべて生産できる体制になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ファイン
所在地山形県 高畠町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数15人
資本金1,000万円
設立2007年

事業の背景

平成3年にハム・ソーセージの工房を創設して以来、保存料無添加の手作りソーセージを作り続けている。ドイツ国際コンテストでの受賞やメディア紹介により新規取引や問い合わせが多数あった。主に県産豚を使った製品を、通販会社、飲食店、量販店などへ卸販売している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来設備では最大生産量が約600kg/日で受注量を消化できず、受注セーブを行って収益機会を逃していた。
  • 納期・工程多品種製造の際は納期の関係で超過勤務が必要となり、労働環境の改善と生産効率の向上が求められていた。
  • 納期・工程保存料無添加のため賞味期限が短く受注生産となるので、包装工程のリードタイム短縮が課題だった。
  • 生産能力工場スペースと設備スペックの問題から、新規取引や問い合わせの増加に対応できない状態だった。

やったこと

HACCP対応型の工場増設を計画し、作業動線の改善と安全性の確保を行った。新たにスモークハウスを増設し、温度調節からスモーク加工まで自動で行えるようにした。深絞り真空包装機を増設し、包装のバリエーションを増やして生産効率を高めた。スモークハウスは最大生産量が約1t/日に向上する能力を備えた。

加工機スモークハウス
加工機深絞り真空包装機

事業の効果

  • 最大生産量 600kg/日→1,000kg/日
  • 深絞り包装機の増設により包装工程の作業効率が50%向上した。
  • スモーク工程及び包装工程の改善により、工程内約50%のリードタイム短縮とコストダウンが図られた。

スモークハウスの増設で最大生産量が約2倍となり、受注をすべて生産できる体制になった。深絞り包装機の増設で包装工程の作業効率が50%向上し、工程内約50%のリードタイム短縮とコストダウンにより利益率が向上した。急ぎの注文や量販店向けの量産にも対応できるようになり、残業が減って週休2日制となり従業員満足度も向上した。HACCP対応工場として厳しい条件の取引先も増え、生ハムなど利益率の高い商品も製造できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成3年からの手作りソーセージへのこだわりと受賞歴が書かれ、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ドイツ国際コンテストでの数々の受賞とメディア紹介で新規取引が多数ある点が、競争優位の源泉として具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    スモーク工程の最大生産量約600kg/日が受注量に追いつかず受注セーブしていた課題が、数値とともに明確に認識されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    最大生産量が約600kg/日から約1t/日へ約2倍、工程内リードタイム約50%短縮と数値目標と結果が示されている。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    保存料無添加や国際コンテスト受賞など商品の特長は書かれるが、顧客ターゲットや需要の裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    増設後の生ハム製造や東南アジア展開の方向性は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    生ハムなど利益率の高い商品を製造できるようになったと書かれるが、同分野での高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の県産豚を使う取組は読み取れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    利益率の向上や残業削減は書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    県産豚を使う地域性や東南アジアへの販路拡大は読み取れるが、地域経済の牽引効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

設備増強で生産性が向上しコストダウンが図られ、受注量をすべて生産できる体制が整い、取引先からの拡販要望にも対応できるようになった。今後は商品アイテム数を絞って一品一品の商品性や個性を磨き込み、魅力ある商品の提供に取り組む。また、東南アジアを中心に海外への販路拡大を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。