ものづくり補助金平成30年度製造業兵庫県

色彩選別機導入によるシラス選別の高精度化及び生産性向上

天晴水産株式会社

成果検査要員 5人→2人

この事例のポイント

  • 漁獲高の減少や人件費などの経費上昇が続くと予想され、水産加工の生産性向上が急務であった。
  • シラス等のウェット食品の異物発見・除去に適した色彩選別機を導入し、異物検査の省力化を図った。
  • 検査要員 5人→2人。色彩選別機の導入により最小50マイクロメートルまでの異物を検出・排除できるようになり、「より安心・安全」な商品として表…

事業者のプロフィール

事業者名天晴水産株式会社
所在地兵庫県 姫路市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数15人
資本金1,800万円
設立1996年

事業の背景

当社は社長が坊勢島出身で地元漁師とのネットワークを持ち、水揚げ場に隣接して鮮度の良い魚介類を入手できる。主に家島群島近海で捕れた海産物を扱い、シラス等を卸売市場に販売している。海洋汚染によりマイクロプラスチックなどが海産物に混じることがあり、食品への異物混入は許されない状況にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力漁獲高の減少や人件費などの経費上昇が続くと予想され、水産加工の生産性向上が急務であった。
  • 品質・精度微細な異物は目視での発見に一定の経験とセンスが必要で、担当者によるバラツキが生じていた。
  • 人手・技能異物検査に5人体制で当たっており、加工量が増えると検査工程がボトルネックとなって加工時間全体が長くなり、鮮度も落ちていた。
  • 新製品・新技術卸売市場から小分け包装したシラスの提供を求められていたが、人員不足で十分に応えられていなかった。

やったこと

シラス等のウェット食品の異物発見・除去に適した色彩選別機を導入し、異物検査の省力化を図った。高速ベルトコンベアで加速させた原料(異物検査前のシラス)をフルカラーCCDカメラで上下両方向から同時に検査し、最小50マイクロメートルの異物を検出する。検出された異物はイジェクター(空気銃)から噴射される圧縮空気で排除される仕組みである。従来から利用する風力選別機や金属探知機に加えて色彩選別機を導入した。従来の5人体制の検査を2人体制にし、生じた余力を小分け包装商品の強化に振り向けた。

検査測定色彩選別機
加工機風力選別機
検査測定金属探知機

新しい製品・サービス:小分け包装した「特選シラス」(200グラム単位)

事業の効果

  • 検査要員 5人→2人
  • 最小50マイクロメートルまでの異物を検出・排除できるようになった

色彩選別機の導入により最小50マイクロメートルまでの異物を検出・排除できるようになり、「より安心・安全」な商品として表示できるようになった。購入後の卸売市場や小売店の異物確認・除去作業も不要になった。検査要員を5人から2人に減らし、余力で小分け包装の「特選シラス」を生産し、小売業者や仲卸業者にも販売できる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組との一貫性は読み取れず、事例は色彩選別機導入を単発の施策として述べるにとどまる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    家島群島近海の魚質の良さ、水揚げ場に隣接する鮮度、卸売市場の要望への対応など、強みと市場ニーズを踏まえた内容が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    漁獲高減少と人件費上昇という課題を示し、検査要員を5人から2人に減らし、余力で小分け包装商品を強化した成果が数字で書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値増加や賃上げの目標値は示されていない。販売単価の上昇はあるが数値目標ではない。

  • 事業を進める体制3

    5人体制を2人にした検査体制の変更や、社長の漁業出身、従業員15人の記載はあるが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    特選シラス(200グラム小分け、色彩選別機使用の表示)の価値と販売先の手間を省く点、ターゲットの小売・仲卸業者が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の中長期の遂行方法やスケジュールは書かれておらず、課題検証の記述は限定的である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    色彩選別機による高度な異物検査は一般的でない可能性がうかがえるが、普及度や高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の水産業や島の海産物の魅力に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    検査要員3人の削減と小分け商品の販売単価上昇は読み取れるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    カメラによる色彩選別で最小50マイクロメートルの異物を検出する点はデジタル技術活用として読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    家島群島の海産物を島外へ広める構想が示されるが、雇用創出や地域経済成長への定量的な効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。