ものづくり補助金平成30年度卸売業、小売業和歌山県

独自セルフ給油システムのキャッシュレス化対応による売り上げ拡大及び業務効率化

株式会社石橋

この事例のポイント

  • キャッシュレス電子決済のニーズが増加し、小売業でもキャッシュレス対応が差し迫った課題となっていた。
  • 石油販売業界で初となるITを利活用したQRコード決済対応のセルフ給油POSシステムを開発し、運用を開始した。
  • 従来のチャージ手段にコード決済を追加したことで、新規のお客様獲得に大きく貢献した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社石橋
所在地和歌山県 和歌山県日高郡
業種その他の小売業
設立1961年

事業の背景

株式会社石橋は、ガソリンなどの石油燃料を中心に関連商品を供給し、和歌山県内に9店舗、大阪府下に3店舗を展開している。プライベートブランド「Gasta」を運営し、2000年のセルフ給油解禁後にはいち早く電子マネーを用いたセルフ給油システムを導入するなど経営革新を進めてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑キャッシュレス電子決済のニーズが増加し、小売業でもキャッシュレス対応が差し迫った課題となっていた。
  • コスト・採算業界の主流であるクレジットカード決済は取扱店決済手数料が約3.96%かかり、燃料油販売粗利7%程度のセルフスタンドでは経営を圧迫するため、取り扱わないか燃料油単価を3円程度高く設定する店舗がほとんどだった。
  • 新製品・新技術スマホによるQRコード決済の需要が急増していたが、石油販売業界では対応したセルフ給油POSシステムがなかった。
  • 新製品・新技術既存のセルフ給油POSは同社の独自開発システム・リライトカードと連動しておらず、QRコード決済を取り入れられなかった。

やったこと

石油販売業界で初となるITを利活用したQRコード決済対応のセルフ給油POSシステムを開発し、運用を開始した。PayPayおよびLINEpayと取扱店契約を締結してテスト運用を行った。既存の独自開発システム・リライトカードと連携させ、QRコードを読み取る機能(店舗読取方式)を備えた。決済をスムーズに行うための液晶画面を給油操作盤に搭載した。

  • ソフトQRコード決済対応セルフ給油POSシステム
  • その他給油操作盤液晶画面付き

新しい製品・サービス:ITを利活用したQRコード決済対応のセルフ給油POSシステム

事業の効果

従来のチャージ手段にコード決済を追加したことで、新規のお客様獲得に大きく貢献した。PayPayおよびLINEpayの利用者である若者の新規顧客も増加している。今後は決済会社のポイント還元や取扱手数料の動向を見ながら、下津店の売上予測と全店への新システム導入を見込んだ販売計画を作成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性カード手数料約3.96%で燃料粗利7%程度を圧迫する業界課題を踏まえ、石油業界初のQR決済対応POSを開発し、競争優位を狙っている。
  • 4
    課題の認識と解決カード手数料が燃料粗利を圧迫し単価を3円高く設定する店が多い課題を認識し、QR決済導入で高付加価値化と新規顧客獲得につなげる計画。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け若者のQR決済利用増を試行運用で確認し、PayPayとLINEpayを手数料条件から選定して顧客ニーズに応えている。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    「いいものをより安く」の経営革新と2000年のセルフ給油電子マネー導入など過去の取組の延長として、QRコード決済対応を位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    カード手数料約3.96%で燃料粗利7%程度を圧迫する業界課題を踏まえ、石油業界初のQR決済対応POSを開発し、競争優位を狙っている。

  • 課題の認識と解決4

    カード手数料が燃料粗利を圧迫し単価を3円高く設定する店が多い課題を認識し、QR決済導入で高付加価値化と新規顧客獲得につなげる計画。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    下津店の売上予測と全店導入を見込んだ販売計画を作成したと記載があるが、具体的な目標値の数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    既存の独自開発システムとの連携を前提に開発を進めており、ITを活用した業務効率化の方針が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    若者のQR決済利用増を試行運用で確認し、PayPayとLINEpayを手数料条件から選定して顧客ニーズに応えている。

  • 事業化までの道筋3

    まず下津店で運用を開始し、決済会社の動向を見ながら全店展開する段階的な進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    石油販売業界で初めてとなるITを利活用したQRコード決済対応セルフ給油POSであり、業界内で高い新規性がある。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    キャッシュレス化は国策の流れにあると述べ、既存社員の給与アップや新規雇用にも繋げる意向が示されている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    ITを活用したQR決済対応セルフ給油POSを業界で初めて開発し、石油販売業界のキャッシュレス対応に貢献しうる。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    国策としてのキャッシュレス化推進の流れに沿い、小売業の決済構造の変化に対応する取組である。

  • 地域経済への波及3

    地域密着の和歌山県内で、若者の新規顧客獲得と給与アップ・新規雇用を目指す計画が示されている。

今後の展望

下津店の売上予測と全店新システム導入を見込んだ販売計画を作成した。「速く安く快適に」のコンセプトに沿って、キャッシュレス化の利便性を提供しつつ新規顧客の拡大を目指す。ITを活用して業務の省力化と効率化を図り、既存社員の給与アップと新規雇用にもつなげたい。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。