ベーカリースキャン導入によるオペレーション効率化と生産性向上

島根県の小売業のパン店が、ものづくり補助金でベーカリースキャンを導入し、レジ業務の効率化を目指した採択事例です。

成果レジ業務の時間は約半分に短縮した。

この事例のポイント

  • レジ業務に時間がかかり、店の外まで行列ができることがあった。
  • トレー上の複数のパンの値段と種類をカメラで一括識別する「ベーカリースキャン」を導入しました。
  • レジ業務の時間は約半分に短縮した。レジ業務の時間が約半分に短縮し、製造スタッフのレジ応援が不要になったことで追加焼成が可能になりました。

事業者のプロフィール

所在地島根県 出雲市
業種飲食料品小売業
従業員数6人
設立2013年

事業の背景

出雲市大社町で天然酵母パンの店を営んでいる。米と小麦粉由来の天然酵母を用い、70種以上のパンを提供しており、午前中にはたいてい売り切れるほどの人気店である。

スタッフはパンの種類をすべて覚えてレジを操作し、現金の受け渡しから個包装、袋詰めまで行う必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能レジ業務に時間がかかり、店の外まで行列ができることがあった。
  • 生産能力製造スタッフがレジ応援に入らざるを得ず、パンを追加で焼くことも難しかった。

やったこと

トレー上の複数のパンの値段と種類をカメラで一括識別する「ベーカリースキャン」を導入しました。これにより、経験や知識が少なくても容易にレジ業務を行えるようになりました。

また、客によるセルフ会計が行えるため、スタッフが現金に触れずに済み、衛生面も向上しました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • レジ業務の時間は約半分に短縮した。

レジ業務の時間が約半分に短縮し、製造スタッフのレジ応援が不要になったことで追加焼成が可能になりました。セルフ会計により衛生面も向上し、生産性も大幅に向上しました。

また、2店舗目となる姫原店では作業効率性が大幅に向上しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決レジ業務の煩雑さと製造スタッフのレジ応援による焼成の制約という課題を特定し、ベーカリースキャン導入で追加焼成を可能にしている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け天然酵母や穀物由来の原料へのこだわりと、午前中に売り切れる高い需要が示され、選ばれる理由が明確である。
  • 4
    地域経済への波及出雲大社周辺の立地を活かし、地域の住民や観光客に支持されるパン店として2号店まで展開している。

もう一歩だった観点

  • 2
    事業化までの道筋イートインやスケジュールの検討は触れられているが、課題解決の方法やスケジュールの具体性は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    2013年の出店から2022年の2号店開設へと段階的に事業を拡大し、導入機械も既存のレジ業務の課題に対応しており、過去の取組との一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    山陰の天然酵母パン店として地元住民や観光客に親しまれ、70種以上の品揃えを強みとしている。ただし市場環境の分析は明示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    レジ業務の煩雑さと製造スタッフのレジ応援による焼成の制約という課題を特定し、ベーカリースキャン導入で追加焼成を可能にしている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    レジ業務の時間が約半分に短縮し、追加焼成が可能になったと記載されており、生産性向上の効果が示されている。目標値の明示はない。

  • 事業を進める体制3

    代表夫妻が天然酵母パンの修業経験を持ち、従業員6名で2店舗を運営している。体制の記述は簡潔である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    天然酵母や穀物由来の原料へのこだわりと、午前中に売り切れる高い需要が示され、選ばれる理由が明確である。

  • 事業化までの道筋2

    イートインやスケジュールの検討は触れられているが、課題解決の方法やスケジュールの具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    山陰地方でも増えてきた天然酵母パンを扱い、一般的なパンより高い評価を得ている点から高付加価値性が読み取れる。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    地元住民や観光客に親しまれ、住宅街への新店舗など地域との関わりが触れられているが、雇用や波及効果の記述は弱い。

  • 費用対効果3

    レジ業務時間が約半分に短縮し、スタッフの負担軽減と追加焼成の実現が示されており、生産性向上の効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    ベーカリースキャンという機械導入で、レジ業務と衛生面を改善しており、デジタル技術の活用が見られる。ただしサプライチェーンへの貢献は触れられていない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    出雲大社周辺の立地を活かし、地域の住民や観光客に支持されるパン店として2号店まで展開している。

今後の展望

今後はイートインコーナーの設置や焼き菓子の充実などを検討しています。

事業者の声

かつては、大社店で午前3時から仕込みをスタートさせても、息子の起床時間に合わせて一旦姫原町のアパートに帰り、その後再度店に舞い戻っていた。今は仕込みの8割を自宅兼用の姫原店で行っているため、時間のロスが大幅に減少した

発酵に時間がかかる天然酵母ゆえの事情はあるが、工夫してもっと多くのお客さんにパンを楽しんでもらえれば

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。