ものづくり補助金平成30年度学術研究、専門・技術サービス業島根県

航空機海外主要メーカーとの直接取引実現に向けた製造現場のIT化事業

株式会社キグチテクニクス

この事例のポイント

  • 従来の手作業による生産管理を改め、海外の航空機メーカーとの直接取引を見据えた体制を整える必要があった。
  • 工場・生産現場管理・集計システム「ms-Machine monitor(マシモニ)」を導入し、生産現場のIT化を進めた。
  • 機械の稼働状況がIT化により一元管理できるようになり、過密時間や空き時間が一目で分かるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社キグチテクニクス
所在地島根県 安来市
業種技術サービス業(他に分類されないもの)
技術分野情報処理
従業員数187人
資本金1.5億円
設立1961年

事業の背景

株式会社キグチテクニクスは1961年創業の独立系試験場で、材料の品質や性能評価を行っている。外国の航空機・自動車メーカーから受注し、海外メーカーとの取引も多い。国際規格の認証取得や企業独自の認定を受け、取引が拡大してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の手作業による生産管理を改め、海外の航空機メーカーとの直接取引を見据えた体制を整える必要があった。
  • 人手・技能集計業務に多くの時間がかかり、機械の稼働状況が把握しにくかった。

やったこと

工場・生産現場管理・集計システム「ms-Machine monitor(マシモニ)」を導入し、生産現場のIT化を進めた。データボードで日々の機械の稼働状況を一元管理し、過密時間や空き時間を把握できるようにした。各機械の稼働を平均化して受注キャパを増やした。2019年に新工場を立ち上げ、試験片製作をアームロボットや複合加工機で自動化し、そのIT化と連動させた。

ソフト工場・生産現場管理・集計システム「ms-Machine monitor(マシモニ)」
その他データボード
ロボットアームロボット
加工機複合加工機

事業の効果

機械の稼働状況がIT化により一元管理できるようになり、過密時間や空き時間が一目で分かるようになった。各機械の稼働を平均化したことで受注キャパが増加した。機械に作業員が張り付く必要がなくなり、労務が改善した。集計業務時間の短縮なども実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1961年の創業から試験・熱処理など業務を広げ、国際認証取得を重ねてきた経緯が書かれ、航空機海外メーカー直接取引へ向けた改革が位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ボーイング等の国際認証取得や企業独自認定、海外メーカーからの受注が書かれ、強みと外部環境との関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    生産管理の手作業をIT化で一元管理する課題認識と、稼働平均化による受注キャパ増加が書かれているが、数値目標は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    年商35億円から50億円、社員200人から220人という目標はあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員187名、国内外の認証取得、関東・関西・中部の事業所など体制の記述はあるが、補助事業の実施体制は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    外国の航空機・自動車メーカーから受注という記述はあるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は限定的である。

  • 事業化までの道筋2

    2019年新工場立ち上げや島根大学との共同研究など経緯はあるが、本事業の遂行スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    国内最大級の独立試験場や航空機向け特殊工程の高水準の品質保証が書かれ、高付加価値化の方向性がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    島根大学との次世代プロジェクト参画や産官学連携が書かれ、地域やサプライチェーンへの貢献がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは補助金投入額に対する費用対効果の数値は読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    機械稼働状況のIT化とアームロボット・複合加工機の自動化連携が書かれ、デジタル技術の活用が具体的に読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空機産業を目指す特殊鋼加工の企業グループ参画が書かれ、成長分野への進出がうかがえるが構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    安来市の地域企業として地域の産業集積に関わる記述はあるが、雇用創出や地域成長への寄与の数値は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規事業が軌道に乗れば、70周年に向けて社員200人から220人、年商35億円から50億円を目指す。

事業者の声

現在、詰めの段階まできている新規事業が軌道に乗れば、実現も可能

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。