ものづくり補助金平成24年度広島県

在宅診療を支援する往診ドクター用タブレット型専用携帯端末の試作開発

広島システム開発協同組合

この事例のポイント

  • 在宅医療・訪問診療の現場では電子カルテ等の医療情報に外から素早くアクセスできる手段が不足している。
  • 組込みソフトを活用した医療情報データベースシステム(電子カルテ、ORCA等と連携)にアクセス可能な往診ドクター用タブレット型専用携帯端末を開発した。
  • 在宅診療・訪問診療などの院外での診療行為と病院経営を支援するタブレット型専用携帯端末を開発した。

事業者のプロフィール

事業者名広島システム開発協同組合
所在地広島県 東広島市
業種情報サービス業
技術分野部材の締結
従業員数214人
資本金250万円
設立2000年

事業の背景

訪問診療を実施する医療機関は病院で28%、診療所で20%にとどまり、在宅医療の重要性は高まっているものの環境整備は不十分な状況である。組合員企業(広島マイネット)は電子カルテの開発・運用で培ったノウハウを持つ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術在宅医療・訪問診療の現場では電子カルテ等の医療情報に外から素早くアクセスできる手段が不足している。
  • コスト・採算本格的な医療支援システムの構築には多額の設備投資が必要で、小規模医療機関が導入しにくい。
  • 新製品・新技術訪問診療の現場では医療現場のIT化が遅れており、医療支援システムを現場に持ち込みたいという医師の声がある。

やったこと

組込みソフトを活用した医療情報データベースシステム(電子カルテ、ORCA等と連携)にアクセス可能な往診ドクター用タブレット型専用携帯端末を開発した。市販のタブレット端末に基本性能と操作性に優れた機器を用い、ソフトウエアを組み込むことで設備投資を抑えた。在宅医療現場の医師の経験・ノウハウを機能に組み込み、「今日すること」が一目で分かる画面や、予定期限が過ぎると色が変わる注意喚起機能を搭載した。セキュリティを確保し不正アクセスを防止する対策を備えた。

  • その他往診ドクター用タブレット型専用携帯端末
  • ソフト医療情報データベースシステム組込みソフト

新しい製品・サービス:電子カルテ等の医療情報にいつでもどこからでもアクセスできる、操作性・信頼性が高く経済的な往診ドクター用タブレット型専用携帯端末

事業の効果

在宅診療・訪問診療などの院外での診療行為と病院経営を支援するタブレット型専用携帯端末を開発した。市販タブレットにソフトを組み込むことで設備投資を削減し、小規模医療機関でも導入しやすい価格を実現した。医師が診療行為に専念できる分かりやすい操作感と、在宅医療現場で使える機能を備えた。今後5年間で小規模診療所向けに15台の販売を計画している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性訪問診療実施医療機関は病院28%・診療所20%など具体的数字で外部環境を示し、組合員のノウハウ・IT技術者200人以上を強みとして挙げている。
  • 4
    課題の認識と解決現状課題として在宅医療のIT化の遅れと多額の設備投資負担を挙げ、経済的なタブレット端末の開発で解決を図る計画になっている。
  • 4
    事業を進める体制組合員5社・IT関連技術者200人以上、役割分担(構想・設計・開発・統合・専門事業者)が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋中長期の課題検証や遂行スケジュール、課題解決方法の詳細は書かれておらず、わずかに今後5年間の計画がうかがえるのみ。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    組合員の電子カルテ開発・運用で培ったノウハウを在宅医療向けに展開すると書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    訪問診療実施医療機関は病院28%・診療所20%など具体的数字で外部環境を示し、組合員のノウハウ・IT技術者200人以上を強みとして挙げている。

  • 課題の認識と解決4

    現状課題として在宅医療のIT化の遅れと多額の設備投資負担を挙げ、経済的なタブレット端末の開発で解決を図る計画になっている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    今後5年間で15台の販売計画と示されているが、高い付加価値や賃上げに関する目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    組合員5社・IT関連技術者200人以上、役割分担(構想・設計・開発・統合・専門事業者)が具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小規模診療所(ベッド数20床未満)を対象に、今日すること一覧や期限超過の色変化など選ばれる機能が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の課題検証や遂行スケジュール、課題解決方法の詳細は書かれておらず、わずかに今後5年間の計画がうかがえるのみ。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    在宅医療分野をニッチだが今後成長が見込める分野と位置づけ、小規模診療所向けの低価格端末で差別化している。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    在宅医療の重要性や政府の重点施策化の遅れを挙げ、公益的な意義を述べているが、波及効果や雇用創出の数字は乏しい。

  • 費用対効果2

    多額の設備投資を避けて小規模医療機関でも導入可能とあるが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    タブレットで電子カルテ等に院外からアクセスできる点はデジタル活用だが、地域やサプライチェーンへの貢献の記述は薄い。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    在宅医療分野への進出が示されるが、日本経済の構造転換への言及はほぼない。

  • 地域経済への波及3

    広島県内の中堅事業者5社による組合で地域性はあるが、地域経済の成長を牽引する具体的な記述は薄い。

今後の展望

在宅医療分野に特化し、小規模診療所(ベッド数20床未満)を対象に今後5年間で15台の販売を計画する。事業協同組合の特性を発揮し、公益性の高い市場展開を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。