ものづくり補助金平成24年度徳島県

研削・切削スラッジの「見える化」による競争力強化

四国工業株式会社

この事例のポイント

  • クーラント濾過装置は分離対象スラッジの寸法と形状により選定されるが、形状は軽視される傾向にある。
  • スラッジは肉眼ではヘドロ状にしか見えないため、デジタルマイクロスコープを導入してスラッジの「見える化」を図った。
  • 本事業以前の顕微鏡では光源がサンプル下部にあるため撮影対象が影になり、図像が読み取りにくかった。

事業者のプロフィール

事業者名四国工業株式会社
所在地徳島県 板野郡板野町
業種はん用・生産用・業務用機械器具製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数25人
設立1968年

事業の背景

弊社はクーラント液からスラッジを分離除去する装置「スラッジカット」の設計製造を主業務としている。装置能力向上のため、スラッジの切粉や砥石の形状がクーラント浄化に与える影響を研究してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力クーラント濾過装置は分離対象スラッジの寸法と形状により選定されるが、形状は軽視される傾向にある。
  • 販路・情報発信スラッジに含まれる切粉や砥石の形状・様態が装置能力に与える影響は研究していたが、その研究成果を営業活動にどう活用するかが定まっていなかった。
  • 人手・技能クーラントの処理には課題が残されており、加工現場に大きな負担がかかっている。

やったこと

スラッジは肉眼ではヘドロ状にしか見えないため、デジタルマイクロスコープを導入してスラッジの「見える化」を図った。画像データはデータベース化し、営業活動で利用できるようにした。スラッジのサンプルを少量採取して形状を見える化し、そのスラッジの処理に適合する装置を提案する営業を行った。保有するサンプルに対しても同様に見える化を行い、データを作成した。

検査測定デジタルマイクロスコープ

事業の効果

本事業以前の顕微鏡では光源がサンプル下部にあるため撮影対象が影になり、図像が読み取りにくかった。導入したデジタルマイクロスコープでは物質の輪郭がはっきり観察でき、スラッジの可視化が進展した。営業活動の内容・品質が向上し、スラッジカットの競争力が強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の研究成果(スラッジの形状研究)を活かす流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    砥粒の排出・タンク非蓄積・フィルター不使用という装置の優位性は書かれているが、市場動向との関係は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    加工現場の負荷という課題認識はあるが、高付加価値化や成長につながる計画の数値的記述は薄い。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員25人の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    デジタルマイクロスコープで撮影したスラッジ画像を提案営業に用い、装置の優位性を示す具体的な訴求方法が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として研究開発の継続や普及努力が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    スラッジの見える化による提案型営業は新しい取組だが、同分野での高付加価値化の水準や数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    加工現場の負担軽減への貢献はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    画像データのデータベース化による営業利便性の向上は書かれているが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    徳島県板野町の地域企業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

研究開発に注力して装置自体の優位性をより強固にし、獲得した競争力を磨いて加工現場の課題解決に貢献できるよう、スラッジカットの普及に努める。

業種と困りごとが近い成果事例

沖縄県平成24年度

CAM・CAD導入による裁断作業等の効率化

ものづくり補助事業により、アパレルCAMシステム(New P-CAM181L)とアパレルCADシステム(SDS-ONE APEX3-2、P…

効果:裁断作業の人員 3人→2人

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。