ICTミニショベル導入による道路舗装工事の生産性革命の実現

千葉県の従業員20人の建設業者が、ものづくり補助金でICTミニショベルを導入し、道路舗装工事の生産性を高めた採択事例です。

有限会社津軽興業

成果手元作業員 3名→1名

この事例のポイント

  • 熟練オペレータが減少しており、若者の人材確保も難しい状況です。
  • ミニショベルに各測量機器メーカーのセンサやコントローラなどの機器を搭載しました。
  • 手元作業員 3名→1名。ICT建機の導入により、手元作業員が不要になり、接触事故等の可能性がなくなって安全性が高まりました。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社津軽興業
所在地千葉県 成田市
業種総合工事業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数20人
資本金3,000万円
設立1989年

事業の背景

当社は平成元年8月に千葉県成田市で創業した、土木及び建設一式工事を請け負う地域密着の総合建設業です。主な事業分野は道路工事、宅地造成工事、河川工事です。

役員1名、従業員20名で、協力会社も活用して多様な工事に対応してきました。国土交通省は道路・河川築堤工事などの公共工事を対象に、ICT施工の実績を発注審査の加点項目としています。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能熟練オペレータが減少しており、若者の人材確保も難しい状況です。
  • 人手・技能求人募集で採用した2名が1年後にはいずれも退職しました。
  • 生産能力小規模工事ではICT建機のレンタルではコストが合わず、ICT施工を行えませんでした。
  • コスト・採算従来の施工では手元作業員が丁張りを設置し、都度スケールで計測してスプレー等で明示する作業を繰り返しており、手間と人件費がかかっていました。

やったこと

ミニショベルに各測量機器メーカーのセンサやコントローラなどの機器を搭載しました。これにより、ICT建機を自社で保有し、小規模工事でもICT建機を使用して施工できるようにしました。

当社は平成28年以来、ブルドーザー、油圧ショベルのICTマシンコントロールをレンタルで導入し、圏央道上総つくば改良工事等に活用してきました。今回その経験を発展させ、ICTの取り組み幅を拡大しました。

ICTを活用した施工では、モニターで排土・敷均しと検測を連続的に確認しながら作業できるようにしました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • ミニショベル搭載用の測量機器メーカーのセンサ・コントローラICT建機ミニショベル設備の種類:建設・測量の機械

事業の効果

  • 手元作業員 3名→1名
  • 人件費 100%→60%
  • 燃料費 100%→60%

ICT建機の導入により、手元作業員が不要になり、接触事故等の可能性がなくなって安全性が高まりました。丁張りの設置が少なくなり、重機の稼働削減により排出ガスが削減され、環境面でも効果がありました。

従来の施工と比べて人件費と燃料費が大幅に減少しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.4 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性平成28年以来ICT建機をレンタルで活用してきた経験を発展させ、自社機導入へ進めた一貫した流れが読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性レンタルはコストが合わず小規模工事に使えないという課題を、自社機導入で解消する強みの活用が示されている。
  • 4
    課題の認識と解決熟練オペレータ不足や若手退職という課題に対し、手元作業員削減と人件費30〜40%減の効果を示している。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    平成28年以来ICT建機をレンタルで活用してきた経験を発展させ、自社機導入へ進めた一貫した流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    レンタルはコストが合わず小規模工事に使えないという課題を、自社機導入で解消する強みの活用が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練オペレータ不足や若手退職という課題に対し、手元作業員削減と人件費30〜40%減の効果を示している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    人件費30〜40%減、燃料費30〜40%減など効果の数値目標は示されるが、付加価値額や賃上げの目標は明記されていない。

  • 事業を進める体制3

    平成28年以来のICT施工の実績があり、既存の施工経験をもとに補助事業を遂行できる体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小規模工事でもICT建機を使えることや、ICT活用工事の積極的な営業活動が示されているが、顧客ターゲットは限定的。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として若手・外国人作業員の教育やICT特化人材の育成、3Dシステム導入の計画が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ICT建機の活用は小規模工事への拡大が図られているが、分野の普及度や高付加価値化について明確な記述は少ない。

公的補助の必要性4.0
  • 波及効果・雇用4

    人手不足の建設業で若者の採用難に対し省人化を進め、CO2や排出ガスの削減など社会的な効果も示している。

  • 費用対効果4

    人件費30〜40%減、燃料費30〜40%減と、補助投入に対して明確なコスト削減効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    ICTマシンコントロールを小規模工事へ展開し、モニターによる連続確認で施工の省力化を地域の道路工事に広げている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    建設業の生産性革命への対応として、ICT施工の導入を進めている点が示されている。

  • 地域経済への波及3

    千葉県成田市の地域密着型建設業として、道路・河川工事をICT施工で展開している点が示されている。

今後の展望

ICTの活用で未来を見据えた建設を提供したいと考えています。若手作業員や外国人労働者を積極的に教育し、ICTに特化した従業員を数名育成する予定です。

機会があれば補助金などを利用して、レンタル機械などにも転用できる3Dシステム(i-dig 3D)を導入したいと考えています。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。