設備高度化と完全内製化による生産性の向上

福井県の製造業者が、ものづくり補助金で加工機3機を導入して内製化を進め、外注費を91%削減した採択事例です。

株式会社システムグラフィ

成果粗利率(アクリルと金属を組み合わせた製品) 26.5%→77.9%

この事例のポイント

  • プレート製作の全工程を外注しており、1枚ごとの極小ロットでも外注費が高止まりしていました。特にアクリルに金属を組み合わせる加工費が課題でした。
  • ソフトウエア開発で培った印刷技術を活かし、板材の断裁、彫刻加工、高精度の印刷を行える3機を導入しました。
  • 粗利率(アクリルと金属を組み合わせた製品) 26.5%→77.9%。材料の断裁から組み立てまでを内製化したことで、1製品当たりの外注費が91%削減されました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社システムグラフィ
所在地福井県 鯖江市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,製造環境
従業員数58人
資本金1,000万円
設立1997年

事業の背景

株式会社システムグラフィは、業務用大判プリンタや屋外広告制作のソフトウエアなど、グラフィックに特化したソフトウエアの開発・販売を主力としています。2008年からアクリル・ガラス・木・金属板を使った表彰盾や記念プレートの製造販売を「プレート製作サービス」として始めました。

10年余りでノウハウが蓄積され受注数も安定しましたが、プレート受注のほとんどが1枚のため極小ロットでの外注となっていました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算プレート製作の全工程を外注しており、1枚ごとの極小ロットでも外注費が高止まりしていました。特にアクリルに金属を組み合わせる加工費が課題でした。
  • 生産能力プレート製作サービスは受注が安定し, ノウハウも蓄積されていたため、事業拡大の核となる技術として内製化する必要がありました。

やったこと

ソフトウエア開発で培った印刷技術を活かし、板材の断裁、彫刻加工、高精度の印刷を行える3機を導入しました。断裁・穴あけを行うルーターマンLD1325Aは1300x2440mmの板材に対応でき、大判サイズで仕入れて小分けすることで原材料コストを低減しました。

彫刻加工機のレーザーカットマンX1412は文字やイラストの質感を変化させるなど多様な表現ができます。Versa UVプリンタ(LEF2-200セット)は業界最高レベルの高精細な写真印刷が可能です。

新しい製品・サービス:アクリルスタンドなどの個人向けプレート製品です。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • 粗利率(アクリルと金属を組み合わせた製品) 26.5%→77.9%

材料の断裁から組み立てまでを内製化したことで、1製品当たりの外注費が91%削減されました。アクリルと金属を組み合わせた製品の粗利率が大きく改善し、製造時間の短縮と製品の均一化も図られました。

機械の導入により、従来の事業所中心の顧客に加えて家庭で楽しむ個人の顧客が増加しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.4 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 5
    課題の認識と解決外注費が91%削減され、アクリルと金属の組合せ製品の粗利率が26.5%から77.9%に上昇するなど、課題と解決効果が数字で明確。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性ソフト開発で培った印刷技術を活かし、導入機で多様な製品を短時間製造できる強みを示している。外注費削減の数字も根拠になる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け社名プレートや記章のほか、アクリルスタンドなど個人向け商品へ顧客が広がっており、ターゲットとニーズの裏付けが示されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    イノベーションへの貢献高精細印刷や彫刻機の活用に触れるが、デジタル技術によるサプライチェーンや地域のイノベーションへの貢献は薄い。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性3

    2008年開始のプレート製作サービスを10年余り続け、ノウハウ蓄積後に内製化して事業拡大の核にする方針で、既存事業との一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ソフト開発で培った印刷技術を活かし、導入機で多様な製品を短時間製造できる強みを示している。外注費削減の数字も根拠になる。

  • 課題の認識と解決5

    外注費が91%削減され、アクリルと金属の組合せ製品の粗利率が26.5%から77.9%に上昇するなど、課題と解決効果が数字で明確。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    外注費削減と粗利率の向上を示すが、賃上げや付加価値額の目標値は記載がなく、目標値の実現可能性は一部のみ読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    製作部副部長が担当し、社員のスキルアップに努めている記述がある。補助事業を遂行する体制は一応示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    社名プレートや記章のほか、アクリルスタンドなど個人向け商品へ顧客が広がっており、ターゲットとニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は導入機で製作可能な物を全て試作する姿勢で商品開発を進めると記載され、遂行方法は示されている。スケジュールの記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    アクリルと金属を組み合わせた高付加価値のプレート製品で粗利率が77.9%に上がっており、同分野で高水準の高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    大判サイズの仕入れや新規顧客の個人への広がりなど、地域の雇用や需要創出に触れるが、国の補助の積極的理由は明確ではない。

  • 費用対効果4

    外注費が91%削減され、粗利率が大きく改善しており、投入した3機の費用対効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    高精細印刷や彫刻機の活用に触れるが、デジタル技術によるサプライチェーンや地域のイノベーションへの貢献は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鯖江市に本社があり地域企業として事業を展開しているが、地域特性を活かした雇用創出や経済成長への言及は限定的。

今後の展望

プレート製品に対するさまざまなニーズを探りながら、導入機で製作可能なものは全て作ってみるという姿勢で商品開発に取り組みます。事業拡大を目指すとともに、既存の顧客も含めシステムグラフィのファンを増やします。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。