おろし器セラミック刃の製造効率向上と、刃の鋭さ向上

島根県の従業員5人の製造業が、ものづくり補助金で高性能粉砕機を導入し、刃の製造効率を約2倍に高めた事例です。

株式会社元重製陶所

成果刃の製造効率 1倍→2倍

この事例のポイント

  • すり鉢の需要減少が見込まれる中、おろし器の需要が急増し、従来の生産システムでは追いつかなくなっていた。
  • 2023年6月、補助金を活用して一つの機械で鋭い刃を生み出せる高性能粉砕機「エクセルジョークラッシャー」を導入した。
  • 刃の製造効率 1倍→2倍。高性能粉砕機の導入により、刃の製造効率が以前より約2倍に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社元重製陶所
所在地島根県 江津市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数5人
資本金9,800万円
設立1961年

事業の背景

大正14年の創業以来、石見焼の伝統を継承してきた。すり鉢はホームセンターでのシェアが約90%と全国トップで、年間約24万個を生産している。

一方で食生活の変化や核家族化により、すり鉢の需要は全国的に徐々に減少している。そこで新たなアイテムとしておろし器の製造・販売を2015年から始め、専門ブランド「もとしげ」の立ち上げにより需要が増加した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力すり鉢の需要減少が見込まれる中、おろし器の需要が急増し、従来の生産システムでは追いつかなくなっていた。
  • 生産能力スタンプミルは機械をゆっくりとしか動かせず、2工程を2つの機械で行うため、5〜6kgのセラミック刃を作るのに約8時間かかっていた。

やったこと

2023年6月、補助金を活用して一つの機械で鋭い刃を生み出せる高性能粉砕機「エクセルジョークラッシャー」を導入した。約10cm角のセラミックの塊を粗粉砕機で約3cm程度まで平たく砕いたのち、押し潰しと磨り潰しを行う。

従来のスタンプミルに比べて作業スピードが格段に上がり、刃の製造効率が以前より約2倍に向上した。刃の鋭さもより向上したと感じられている。

新しい製品・サービス:おろし器

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • 刃の製造効率 1倍→2倍

高性能粉砕機の導入により、刃の製造効率が以前より約2倍に向上した。作業スピードが格段に上がり、刃の鋭さも向上したと感じられている。

これにより人気商品であるおろし器の増産に対応できるようになった。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.3 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性約40年のすり鉢生産とシェア約90%の実績から、おろし器を次の柱とする流れが既存事業の延長として明確に位置付けられている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性ホームセンターのすり鉢シェア約90%と、強化セラミックを砕いた刃で軽い力ですりおろせる特徴が、競争優位の根拠として示されている。
  • 4
    課題の認識と解決需要急増で従来システムが追いつかない課題を認識し、刃の製造効率が約2倍に向上した実効性のある対策が示されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標製造効率が約2倍になったと述べるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、目標の設定が弱い。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    約40年のすり鉢生産とシェア約90%の実績から、おろし器を次の柱とする流れが既存事業の延長として明確に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ホームセンターのすり鉢シェア約90%と、強化セラミックを砕いた刃で軽い力ですりおろせる特徴が、競争優位の根拠として示されている。

  • 課題の認識と解決4

    需要急増で従来システムが追いつかない課題を認識し、刃の製造効率が約2倍に向上した実効性のある対策が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    製造効率が約2倍になったと述べるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、目標の設定が弱い。

  • 事業を進める体制3

    代表と専務が関わり、既存のすり鉢生産ラインや培った技術を活かせる体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先は全国400社以上、若年層への浸透や品質の評価が示され、選ばれる理由と顧客の広がりが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    約6年かけて刃を並べる機械を独自開発し2015年に販売開始した経緯があり、課題解決の方法が段階的に示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    おろし器は一般的な普及品ではなく、専門ブランド『もとしげ』の鋭い刃という高付加価値品として、需要が急激に増えたと示されている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    地元の良質な粘土と石見焼の伝統を活かし、地域資源を生かした新たな価値を生むと述べられている。

  • 費用対効果3

    製造効率が約2倍になり、1工程8時間かかっていた作業の効率化が示されているが、投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    独自開発の機械で生産を効率化したとあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は記載が薄い。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    石見焼の伝統と地元の粘土を活かし、従業員5名の窯元が全国400社と取引する地域発の事業として示されている。

今後の展望

既に進めている海外への輸出をさらに高めていく考えである。

事業者の声

地域の資源や伝統を生かしつつ、新たな価値を発信していきたい

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。