LED-UVプリンタを使用した罫線入りホワイトボード製造における飛躍的な生産性向上事業

香川県の製造業者が、ものづくり補助金でLED-UV硬化フラットベッドプリンターを導入し、罫線入りホワイトボードの生産性を向上させた事例です。

株式会社いわま黒板製作所

成果文字・罫線入れ作業工数 2時間/人→1時間/人

この事例のポイント

  • 手作業による罫線や文字入れ作業が増産のボトルネックになっていました。
  • 課題解決のため、大型ボードへの印刷が可能なLED-UV硬化フラットベッドプリンターを導入しました。
  • 文字・罫線入れ作業工数 2時間/人→1時間/人。新たな生産体制の構築により、生産性が飛躍的に向上しました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社いわま黒板製作所
所在地香川県 善通寺市
業種家具・装備品製造業
技術分野デザイン,製造環境
従業員数15人
設立1955年

事業の背景

近年、黒板の売上は低下しています。そのため、プロジェクターのスクリーンとしても使えるホワイトボードなど、高付加価値商品の製造・販売を強化しています。

当社のホワイトボードは罫線や文字を入れて販売することが多く、印刷は転写シートを使って手作業で行っていました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手作業による罫線や文字入れ作業が増産のボトルネックになっていました。
  • 納期・工程転写シートを使った手作業の印刷では乾燥に4〜5日を要していました。
  • 納期・工程新型コロナウイルスの影響で転写シートの供給が止まり、納期遅れが生じていました。

やったこと

課題解決のため、大型ボードへの印刷が可能なLED-UV硬化フラットベッドプリンターを導入しました。導入する機種は、最大作画2500mm×1300mm以上でホワイトボードへの印刷が可能であること、カラー印刷が可能であること、罫線や文字の長期間保持が可能であること、印刷スピードが速く生産性が高いことを要件に選定しました。

社外支援を受けながら事業体制を整え、導入から稼働までの計画を立てて実行しました。仕様・精度と操作手順・印刷可能範囲を確認したうえで設置場所のレイアウトを考案し、動線を設計しました。

導入後は動作確認や操作のインストラクションを受け、デモ用サンプルでテスト印刷と検収を行いました。さらに各種設定変更とクオリティチェック、装置のイレギュラーテストを実施し、生産計画を立案しました。

新しい製品・サービス:大型の壁面型ホワイトボードへの印刷に対応した罫線入りホワイトボード

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • LED-UV硬化フラットベッドプリンター設備の種類:印刷機

事業の効果

  • 文字・罫線入れ作業工数 2時間/人→1時間/人
  • 生産リードタイム 5日→1日

新たな生産体制の構築により、生産性が飛躍的に向上しました。手作業の罫線や文字入れ工程は2時間から1時間以内へと短縮され、乾燥工程が不要になったことで原稿加工の工程も5日から1日で完了するようになりました。

原価の低減により収益が改善し、仕掛在庫も削減できました。また、転写シートの供給不安がなくなり、不測の事態に対するリスクもなくなりました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.4 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性投影性能を落とさず映写できる独自技術と『ウツスカベ』を持ち、主要取引先や事務機器大手との連携を深める強みが書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決手作業の罫線入れが増産のボトルネックと特定され、導入で生産リードタイムが5日から1日に短縮された効果が示されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標文字・罫線入れ工数が2Hから1Hへ、生産リードタイムが4日間短縮と目標を上回る実績が示され、実現性が高い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    黒板製造を主力とし、高付加価値のホワイトボード製造へ強化する方針が背景に一貫して示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    投影性能を落とさず映写できる独自技術と『ウツスカベ』を持ち、主要取引先や事務機器大手との連携を深める強みが書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の罫線入れが増産のボトルネックと特定され、導入で生産リードタイムが5日から1日に短縮された効果が示されている。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標4

    文字・罫線入れ工数が2Hから1Hへ、生産リードタイムが4日間短縮と目標を上回る実績が示され、実現性が高い。

  • 事業を進める体制3

    社外支援を受けて事業体制を整え、準備・導入・検証の段階的な計画を実行したと書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    学校のICT普及に伴い映写が見やすいホワイトボードへのニーズがあり、大手商社への技術採用実績も示されている。

  • 事業化までの道筋3

    準備・導入・検証の工程と生産計画の立案が示され、稼働状況を見て追加投資する方針も書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    大型ホワイトボードへのカラー印刷や特殊表面加工による高付加価値化を図り、黒板の売上低下からの転換を目指している。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    学校のICT普及や地域連携の『まちなか黒板アート事業』など地域貢献の取組が書かれ、公的意義はある程度読み取れる。

  • 費用対効果3

    工数の削減や4日間の短縮など生産性の向上効果は示されているが、補助金額に対する費用対効果の数字は記載がない。

  • イノベーションへの貢献3

    LED-UVプリンタの導入とWEB経由のオーダーメイド販売体制の構築が示され、新しい販売方法への取組がある。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    善通寺市と連携した黒板アート事業など地域の特性を活かした取組があり、地域に寄り添う姿勢が示されている。

今後の展望

稼働状況を見ながら、必要であれば追加の設備投資を行い、事業の拡大を図りたいと考えています。主要取引先である事務機器販売大手企業やコンビニとの連携を深め、収益を伸ばしていきます。

また、WEBを経由したオーダーメイドホワイトボードの販売体制を構築し、さらなる売上拡大を目指します。

同じ業種・悩みの採択事例

出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。