ID金型管理システム搭載の複合加工機導入による、精密加工の実現と生産効率の向上

高知県の従業員19人の製造業が、ものづくり補助金で複合加工機と金型ID管理システムを導入し、精密加工と生産効率の向上を目指した採択事例です。

有限会社綜合鉄工

成果加工範囲(奥行) 1,219mm→1,524mm

この事例のポイント

  • 以前のレーザ複合機は生産能力に課題があった。
  • ファイバーレーザと金型ID管理システムを搭載した、アマダ製のパンチ・レーザ複合加工機LC2515C1AJを導入しました。
  • 加工範囲(奥行) 1,219mm→1,524mm。故障時も1日で修理でき、生産ラインの停止日数を大幅に削減できます。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社綜合鉄工
所在地高知県 高知市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数19人
資本金300万円
設立1977年

事業の背景

当社は昭和30年開業の製缶板金業者で、吸引作業車や洗浄車等の部品を主力製品とし、多品種少量の特殊板金加工を得意としている。主力製品の強力吸引作業車や高圧洗浄車は汚泥の吸引や災害復旧作業などに使われ、全国の下水管の更新などインフラ整備の需要に伴い需要は高まると予想されている。

近年は水災害も多く、吸引作業車の需要は非常に高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力以前のレーザ複合機は生産能力に課題があった。
  • 人手・技能以前の複合機は加工範囲が足りない部分があり、職人による手作業が必要であった。
  • 品質・精度CO2レーザ複合機は材料との接触時間が長く、内容によっては材料が歪み、加工に時間がかかるものもあった。
  • 人手・技能タレットパンチで穴を打つ際の金型交換をベテラン作業員の経験に頼っていた。

やったこと

ファイバーレーザと金型ID管理システムを搭載した、アマダ製のパンチ・レーザ複合加工機LC2515C1AJを導入しました。従来の複合機の加工範囲は奥行1,219mm、横幅2,438mmでしたが、新たな複合機は奥行1,524mm、横幅3,048mmに拡大しました。

レーザ光で外周等を切断し、タレットパンチを要する工程を可能な限りレーザ加工に置き換えました。金型ID管理システムにより、熟練工でなくてもタレットパンチを使用できるようにしました。

試作加工や品質検証にも早期に取り組みました。

新しい製品・サービス:特殊部品の生産が可能になった。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • 加工範囲(奥行) 1,219mm→1,524mm
  • 加工範囲(横幅) 2,438mm→3,048mm
  • 製造に必要な電力を46%程度削減
  • レーザ加工時間は最大で従来の50%短縮可能
  • 故障の際も1日で修理が可能で、生産ラインの停止日数を大幅に削減

故障時も1日で修理でき、生産ラインの停止日数を大幅に削減できます。レーザ発振用ガスが不要になりコスト削減が可能になりました。

省エネ性能が高く、製造に必要な電力を46%程度削減できるようになりました。加工時間が短縮され、効率の良い製造が行えるようになりました。

金型費用と金型段取り時間も削減しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.3 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性四国に同業者がおらず差別化できると明記。取引先の生産拡大を見込み、オーダーメイド受注と材料一括仕入れ・CADデータ保有を強みとしている。
  • 4
    課題の認識と解決生産能力オーバーで断っていた案件があった課題を示し、レーザ加工時間を最大50%短縮、電力46%削減と数値で効果を示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け取引先の生産拡大に応えるニーズを明記し、既存CADデータ活用や短納期対応、同業者不在の差別化を理由として整理している。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の複合機の加工範囲不足や職人の2次加工を課題とし、旧設備の課題から新複合機導入への一貫した流れが書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    四国に同業者がおらず差別化できると明記。取引先の生産拡大を見込み、オーダーメイド受注と材料一括仕入れ・CADデータ保有を強みとしている。

  • 課題の認識と解決4

    生産能力オーバーで断っていた案件があった課題を示し、レーザ加工時間を最大50%短縮、電力46%削減と数値で効果を示している。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    レーザ加工時間最大50%短縮、製造電力46%削減、既存取引先の生産拡大見込みを示すが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    メーカーの遠隔診断により従業員が故障対応できるようになり、研修期間も短期で済むと記載され、運用体制が一定程度確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先の生産拡大に応えるニーズを明記し、既存CADデータ活用や短納期対応、同業者不在の差別化を理由として整理している。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の試作加工や品質検証に早期着手する方針と、既存取引先への対応と新規取引先の開拓という今後の販売計画が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    多品種少量の特殊板金で、オーダーメイドの複雑形状加工や特殊部品の生産を可能にする点が書かれ、高付加価値化の方向性が読み取れる。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用3

    全国の下水管更新などインフラ整備需要に伴う吸引作業車の需要増に対応する点が書かれ、社会的インフラへの貢献が読み取れる。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献4

    ファイバーレーザとID金型管理システム、メーカー遠隔診断などのデジタル技術を活用し、熟練工に頼らない生産体制を実現している。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    高知の地場製缶板金業者として、全国的なインフラ需要に応え、新規雇用や地域経済への直接的な効果は薄いが地域事業として成立している。

今後の展望

当社のメイン取引先は今後も生産を拡大していくと予想され、当社の業績も堅調に推移する見込みです。既存取引先の要望にさらに応えるとともに、新規取引先も増やしていきたいと考えています。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。