化粧品店にレンタルボックスを置き、地元作家の作品で若い客を呼ぶ
株式会社化粧品のおおた
長野県の化粧品店(従業員2名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- コロナ禍で一度は閉店を考えたが、娘が継ぎたいと申し出たことで経営を見直した。
- 仕入れて売るのではなく、場所を貸す形にしてリスクを抑えた。
- 化粧品のカウンセリング販売で培った接客を、作家の作品の説明に生かしている。
- 地元の商工会議所が補助金を紹介し、事業の強みの整理と言葉にする作業を支えた。
事業の経緯
1908年に日用品雑貨商として創業し、駅と寺を結ぶ大通り沿いで営業を続けてきた。先代は市の再開発の中心人物の一人で、中心市街地のにぎわいを絶やしてはいけないという思いを持っていた。現在は三代目の社長と後継者の娘が店を守っている。
コロナ禍で対面販売の客が減り、2年目ごろには閉店を考えた。娘が後を継ぎたいと申し出たことで新しいものを取り入れると決め、地元の商工会議所に相談した。持続化補助金を使って店内を改装し、地元作家の作品を並べるレンタルボックスを始めた。
事業の内容
- 課題:対面販売の客の減少1908年に日用品雑貨商として創業し、駅と寺を結ぶ大通り沿いで営業してきた。コロナ禍でカウンセリングによる対面販売の来店が減り、売上の減少に直結した。客の半数は50代以上で、若い世代の客をつかむことが課題だった。ネット販売が広がるなか、試せることや相談できることなど、店ならではの魅力で来店を促す必要があった。
- 取り組み:経営の見直しコロナ2年目ごろに閉店を考えたが、娘が後を継ぎたいと申し出たことで、新しいものを取り入れる方向にかじを切った。社長・娘・従業員で話し合い、若い人がハンドメイドの小物を作って売っていることに目を付け、対面販売の経験を生かして作家の思いや商品の説明をしながら売ることにした。
- 取り組み:補助金の活用と計画づくり地元の商工会議所に相談し、持続化補助金の紹介を受けた。経営指導員から、仕入れて売るのではなくスペースを貸すという視点を提案され、計画の方向性や強みの整理、事業を言葉にする作業を継続して支えてもらった。計画書づくりは初めてだったが、最後までやりきった。
- 取り組み:レンタルボックスの設置地元作家のハンドメイド作品を展示・販売する場としてレンタルボックスを設けた。ボックスを置くために店内を改装し、新しい事業に合わせて店内のレイアウトを変えた。新事業を地域に知らせるためのチラシもつくった。
補助金を使った経費
記事の内容から、小規模事業者持続化補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| 機械装置等費 | レンタルボックス |
|---|---|
| 委託・外注費 | 店内改装 |
| 委託・外注費 | 店内レイアウト変更 |
| 広報費 | 事業周知チラシ |
事業の効果
- レンタルボックスが当初の20ブースから30ブースに増えた。
- 県外の作家からも問い合わせがくるようになった。
- 店の前で足を止める客が増え、来店客と話すという当初の狙いがかなった。
- 従業員がSNSで小物を紹介し、若い世代が店を知るきっかけになった。
- 作家との交流や地域のイベントでのワークショップにつながり、客の声を作家に伝えて改善を提案している。
事業者の声
コロナに入って2年目くらいの時にお店を閉めようと思っていた。
閉めるんだったらお母さんが閉めるよ。
そうであれば今のままではいけない。新しいものを取り入れていこう。
計画書づくりは初めてで大変だったけど、やりはじめたことは最後までやるという気持ちでした。江守さんが細やかに相談に乗ってくださったおかげで最後までやりきれました。
次世代の娘にバトンを渡していきたい。そして、訪れるだけで笑顔になれる場を提供し続ける「まちの癒し処」としていきたい。
長野県の化粧品店(従業員2名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、小規模事業者持続化補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(第19回)
販路開拓の手段
- レンタルボックス:地元作家の作品を並べ、作品目当ての新しい客を呼ぶ。
- 対面での作品紹介:化粧品の接客の経験を生かし、作家の思いや商品を説明して売る。
- チラシ:新事業を地域に知らせる。
- SNS:従業員が小物の情報を発信し、若い世代に店を知ってもらう。
相談先と計画づくり
| 商工会議所 | 長野商工会議所 |
|---|
仕入れて売るのではなくスペースを貸すという形に切り替え、在庫のリスクを抑える計画にした。長年の対面販売の経験という強みを整理し、事業の狙いを言葉にした。
今後の展望
食品衛生責任者の資格をとり、焼き菓子などの食品も扱えるようにする予定。地元のクラフト文化を発信する拠点に育て、若い客を増やして経営を安定させる。娘にバトンを渡し、訪れるだけで笑顔になれる場を続けていきたい。
この事例の取り組み
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