デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)IT2021・A類型建設宮城県

測量の点群処理を内製化し、外注頼みから抜け出す

株式会社橋本店

宮城県の総合建設会社(従業員193名)国が公開している採択事例です

この事例のポイント

  • 専門性が高く外注が当たり前になっていた点群処理を、社内で行う形に切り替えた。
  • 業務効率化のための専属の課をつくり、ソフト選びから運用までを担わせた。
  • 長年取引のあるITベンダーに相談し、ソフトの比較と補助金の申請を並行して進めた。
  • 測量の時間と外注費が大きく減り、施工前の準備から現場の打合せまでが早くなった。

事業の経緯

1878年に創業し、140年以上にわたって地元で土木工事や官公庁・病院などの施工を手がけてきた。コロナ禍でも発注が大きく落ち込むことはなく、事業は安定していた。一方で、人手不足や資材費の高騰、輸送の問題など、業界を取り巻く環境は厳しさを増していた。

社内では、測量で得た地形データを3Dにする点群処理を外部の測量会社に任せ続けており、費用と時間の負担が課題だった。内製化の必要は感じていたものの、ソフトの導入や人材の確保が難しく先送りにしていた。業務効率化のための専属の課を立ち上げたことを機に、取引先のITベンダーに相談し、IT導入補助金を使って点群処理ソフトを導入した。

事業の内容

  1. 課題:点群処理の外注スキャナーなどで取った地形データをつなぎ合わせて3Dモデルにする点群処理は専門性が高く、外部の測量会社に任せるのが当たり前になっていた。測量や土量計算に多くの時間がかかり、外注費の負担も大きかった。内製化すれば費用と時間を大きく減らせると分かっていたが、ソフトの導入や人材の確保が難しく、先送りにしていた。
  2. 課題:業界を取り巻く環境人手不足、資材費の高騰、ドライバー不足による輸送の問題など、建設業全体が厳しい環境にある。日々の業務の生産性を上げることが欠かせなかった。
  3. 取り組み:専属の課の立ち上げ業務効率化を進めるため「業務効率推進課」を新たに設け、点群処理の内製化に取り組む体制をつくった。
  4. 取り組み:ソフトの選定と補助金の申請点群処理ソフトは多くのメーカーから出ており、自社だけで選んで導入するのは負担が大きいと判断した。設備関係で10年来の取引があるITベンダーに相談し、提案を受けて比較検討したうえで1つのソフトを選んだ。同じベンダーからIT導入補助金を勧められ、導入費用の負担を減らすために申請の準備を並行して進めた。申請はウェブ上での入力と証憑の添付で、ベンダーの支援もあり滞りなく進んだ。
  5. 取り組み:ソフトとドローンを組み合わせた測量測量の時間を縮め、外注費を減らすために点群処理ソフトを導入した。ドローンで撮ったデータをソフトで処理し、点群データから土量を計算する。帳票データを社内で共有しやすくし、部署間の情報連携も強めた。導入時はメーカーのレクチャーを受け、その後もヘルプ対応を受けている。操作に慣れるまで多少苦労したが、大きな問題はなかった。

補助金を使った経費

記事の内容から、デジタル化・AI導入補助金の経費区分にあてはめた区分です。

ソフトウェア購入費点群処理ソフト

事業の効果

  • 年間で数千万円かかっていた外注費を減らせた(金額は年によって差がある)。
  • 2〜3日かかっていた測量が、ドローンとソフトの活用で半日〜1日に縮まった。
  • 土量計算や盛土のスペース・土量の確認が大きく効率化された。
  • 施工前の作業が短くなり、現場の打合せまでの時間が縮まった。
  • 帳票データを共有しやすくなり、社内の情報連携が進んだ。
出典

相談先と計画づくり

ITベンダーリコージャパン株式会社

点群処理を外注していることによる費用と時間の負担を課題として整理し、内製化をめざすことにした。ITベンダーの提案をもとに複数のソフトを比べ、自社に合う1つを選んだうえで補助金の申請を進めた。

今後の展望

業務効率推進課を中心に、新しい技術の導入と生産性の向上を続ける。競合の多い業界で、日々の業務にITを生かすことが競争力の源になると考えている。経営層が現場のニーズをつかみ、現場が新しいことに挑戦しやすい環境を整えていく。

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