社内のCADソフトを一つにそろえ、デザインと設計のデータを共有する
株式会社346
群馬県の工業製品のデザイン会社(従業員20名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- 製品の企画から製造・販売まで、デザインを軸に工程全体にかかわる会社。
- 使うCADソフトが人によって違い、データのやりとりに中間ファイルが必要だった。
- ソフトに詳しい社員がベンダーを選んで相談し、その中で補助金を知った。
- 業界大手のソフトにそろえたことで、取引先とのやりとりもスムーズになった。
事業の経緯
2017年、工業デザインの事務所や電機メーカーで経験を積んだ人と、機器メーカーやモビリティ関連の会社で経験を積んだ人が共同代表となって会社を設立した。創業まもなく技術担当とデザインエンジニアが加わり、会社を支えてきた。
意匠だけでなく、企画、設計、調達、製造、物流、販売までデザインを軸にかかわる点を強みにしている。社内でCADソフトがばらばらだった課題を解くため、ソフトに詳しい社員がベンダーに相談し、その中でIT導入補助金を知って3D CADソフトを導入した。
事業の内容
- 課題:ばらばらのデータ形式社内のデザイナーやエンジニアがそれぞれ違うCADソフトを使っており、データの形式がそろっていなかった。社員同士や取引先とデータをやりとりするたびに中間ファイルが必要で、ファイルが壊れるなどのトラブルも起きていた。
- 取り組み:ソフトとベンダーの選定以前に大手ソフトウェア会社で3D CADソフトを扱っていた社員がいたため、その知見を活かせるソフトを選んだ。サポート体制のよいベンダーも見当がついていたので、こちらから声をかけて導入を相談した。協議を重ねる中でIT導入補助金を知り、活用を決めた。ベンダーには申請と導入の両方を支援してもらった。
- 取り組み:3D CADソフトへの統一データの更新・管理・受け渡しを効率よくし、取引先とのデータ連携をなめらかにし、デザイナーとエンジニアが一緒に作業できるようにするために、3D CADソフトを導入した。導入後は社内のデザイナーとエンジニア全員が同じソフトを使うようにそろえた。
補助金を使った経費
記事の内容から、デジタル化・AI導入補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| ソフトウェア購入費 | 3D CADソフト |
|---|
事業の効果
- 社内でのデータの更新や受け渡しの管理が大きく改善した。
- 取引先も同じソフトを使っていることが多く、データのやりとりがスムーズになった。
- デザイナーとエンジニアが同じファイルを共有して作業できるようになり、業務の効率が大きく上がった。
事業者の声
ここ数年で技術はもちろんのこと、さまざまな製品においてデザインが非常に重要視されるようになってきました。日本は技術分野で進化を遂げてきたことは間違いありませんが、デザインという観点では国外に比べて認識が薄いと感じています。弊社はデザインを起点に、イノベーションの誘発やクライアントのブランド力を構築していく支援を行っていきたいと考えています。
製品構想の段階で意匠に関するデザインだけをクライアントに提供しようと思うと、後工程で元の構想からブレてしまい、どこかでデザインが崩れたり機能が損なわれたりすることもあります。弊社はデザインを中核に据えながら、製品の企画から製造販売など、ほとんどすべての工程に積極的に関わることで、デザインやその製品自体の品質を担保することを意識しています。
もともと私は、大手ソフトウェア会社で3D CADソフトを扱う仕事をしておりました。弊社で3D CADソフトを新たに導入しようという話しの中で、私の知見やノウハウが活かせるものを選ぶ方が効率的でしたので、この補助金を活用して導入した3D CADソフトを採用することになりました。加えて、私自身がソフトを扱っていた関係でどのITベンダーがサポート体制に優れているかもある程度分かっていましたので、私から気になるITベンダーに声をかけ、導入の相談を行いました。その後、ITベンダーと3D CADソフトの導入に向けて協議を重ねる中で、IT導入補助金のことを知り、活用を決めました。
IT導入補助金を活用して新たに3D CADソフトを導入した際、社内のデザイナーやエンジニアは全て新しい3D CADソフトを使うように統一しました。それだけでも社内でのデータ更新や受け渡し管理が飛躍的に向上しました。加えて今回導入した3D CADソフトが業界大手ということもあり、取引先企業も同じソフトを利用していること多く、データのやり取りが非常にスムーズになりましたね。特に、デザイナーとエンジニアが同じファイルを共有し作業できるようになったのは、業務効率を大幅に高めています。
将来的な構想として、オリジナルブランドを積極的に売り出していきたいと思っています。受託企業としての顔と合わせて、いわゆるメーカーとしての立ち位置も作りたいということです。オリジナルブランドは受託事業と比べて利益構造も大きく変わります。
群馬県の工業製品のデザイン会社(従業員20名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、デジタル化・AI導入補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(26年4次)
相談先と計画づくり
| ITベンダー |
|---|
データの更新・管理・受け渡しの効率化、取引先とのデータ連携、デザイナーとエンジニアの共同作業という3つの目的を整理した。社員の経験を活かせて、取引先でも広く使われているソフトを選んだ。
今後の展望
今は受託開発が中心だが、将来はオリジナルブランドを売り出し、メーカーとしての立場もつくりたい。取引先が増えたときに備えて帳票を管理するソフトの導入やバックオフィスの自動化を検討し、社内の基盤を強くして収益性を高める。
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