そうめんの包装ラインにロボットアームを入れ、4人がかりの整列作業をなくす

株式会社高田商店

成果4人で1日22時間かかっていた包装の手作業が0時間になった。

この事例のポイント

  • たつの市の地場産業である醤油製造や大手そうめんブランドと深く関わり、醤油の原材料販売や醤油粕を加工した肥料の製造・販売、袋詰め包装を行っている。
  • そうめんの堅調な需要に対し、人手不足で供給力が足りず、急な需要増に対応できていなかった。
  • ロボットアーム先端の吸着盤でそうめん30束を持ち上げ、供給口に投入する自動投入装置を導入した。
  • 手で持ち上げる身体の負担と立ち作業の疲労がなくなり、増産依頼や欠員があっても生産を維持できる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社高田商店
所在地兵庫県
業種醤油原材料・肥料の販売とそうめんの袋詰め包装(食料・飲料卸売)
従業員数89人
資本金4,000万円

事業の経緯

たつの市の地場産業である醤油製造や大手そうめんブランドと深く関わり、醤油の原材料販売と、醤油粕を加工した肥料の製造・販売の大手特約店として国内外に販売している。あわせて販売用の袋詰め包装作業も行っている。

そうめんの需要は堅調だったが、包装ラインへの投入は4人の手作業に頼り、人手不足で急な需要増に応えられなかった。省力化投資補助金でロボットアームによる自動投入装置を導入した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 手作業に頼る包装ラインへの投入そうめんの入った大箱から手作業でそうめんを取り出し、包装機の供給口に並べていた。そうめんの需要は堅調だが人手不足で供給力が足りず、特に急な需要増に対応できていなかった。包装ライン上にそうめんを手作業で並べる作業は、作業者の負担にもなっていた。

やったこと

  1. ロボットアームによる自動投入装置の導入ロボットによる自動化で人手不足の解消、作業者の負担軽減、作業の効率化を実現するため、ロボットアームによるそうめん自動投入装置を導入した。そうめん箱からそうめん30束をロボットアーム先端の吸着盤で持ち上げて供給口に投入し、処理能力は1レーン当たり最大120束/分である。

事業の効果

  • 包装の手作業が4人で1日22時間から0時間になった。
  • 4人体制の手作業をロボットですべて自動化した。
  • 複数束のそうめんを手で持ち上げる身体の負担と、長時間の立ち作業の疲労が軽くなり、職場環境が改善した。
  • 突発的な増産依頼や欠員があっても生産を維持でき、生産体制の安定につながる。

審査の観点ごとの評価

中小企業省力化投資補助金の公募要領にある審査の観点10つで見ています

観点の平均2.2 / 5
直近の回(第6回)の採択率63.9%応募1,841件・採択1,176件

出典:公募要領 p.30(審査項目)

技術面40%
  • 省力化の効果3

    4人で1日22時間かかっていた包装の手作業が0時間になったと示されるが、省力化指数の数値や算出根拠は記載されていない。

  • 投資の回収1

    公開されている事例からは読み取れません。投資額や投資回収期間の記載がありません。

  • 付加価値の伸び1

    公開されている事例からは読み取れません。付加価値額や年平均成長率の記載がありません。

  • 自社に合わせた設備3

    吸着盤で30束を持ち上げ、1レーン最大120束/分で投入する構成が示され、そうめんの包装ラインに合わせた設計と読み取れる。

計画面40%
  • 体制と資金2

    従業員89名の企業であることはわかるが、財務状況、資金調達、サイバーセキュリティ対策の記載はない。

  • 優位性とスケジュール3

    処理能力120束/分や導入内容は示されるが、導入スケジュールや遂行方法の詳細は書かれていない。

  • 賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。賃上げの目標値の記載がありません。

  • 会社全体への効果2

    4人体制の包装作業をすべて自動化し生産体制の安定につながるとあるが、省力化した時間の高付加価値業務への振り向けや賃上げの記載はない。

政策面60%
  • 地域経済への波及3

    たつ市の地場産業である醤油製造や大手そうめんブランドと関わる地域の事業者とされるが、地域への経済波及効果の具体的記載は薄い。

  • イノベーション3

    ロボットアームによる自動投入装置の導入は示されるが、新しいビジネスモデルや業界全体のイノベーションへの言及はない。

補助金を使った経費

冊子の内容から、省力化投資補助金の経費区分にあてはめた区分です。

  • 機械装置・システム構築費ロボットアームによるそうめん自動投入装置

事業者の声

本装置の導入より、当該ライン上で素麺の整列作業に従事していた4名を0名に省力化を実現しました。

複数束の素麺を手で持ち上げる身体的な負担、長時間の立ち作業による疲労を軽減し、単純ながらもつらかった作業からの開放による職場環境の改善が図られました。

突発的な増産依頼や欠員が発生した場合でも生産を維持することができ、生産体制の安定化につなげられると期待しています。

兵庫県の食料・飲料卸売業(従業員89名)
出典

今後の展望

突発的な増産依頼や欠員があっても生産を維持できる体制をつくり、生産体制の安定化につなげることを期待している。

この事例と同じ兵庫県では、中小企業省力化投資補助金で327社が採択されています(第1回〜第6回)。兵庫県の採択事例と採択数を見る

審査項目の合い方が近い事例

卸売・小売のほかの採択事例

AI技術で、さつまいもの生産ラインを自動化する

株式会社ポテトかいつか

成果糖度を最高47度まで高めた独自ブランド「紅天使」を、国内全域で販売し、直営の焼き芋店舗や通信販売も展開している。

衛生面を含めた品質向上と人手不足への対応として、ものづくり補助金でAI技術を活用したさつまいもの生産ラインの自動化に取り組んでいる。

SNSの発信とEC販売で、30〜40歳代の女性のファンを増やす

くらさか風月堂

成果売上が取組前より2〜3割増え、Instagramのフォロワーは約9,400人になった。

地域行事の減少で和菓子の注文が減る中、経営アドバイザーの助言で強みを見直し、30〜40歳代の女性の顧客を増やすことを目標にした。

卸売・小売の事例をすべて見る

中小企業省力化投資補助金について

直近の第6回の採択率は63.9%(応募1,841件・採択1,176件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

最新の公募を見る