ものづくり補助金平成25年度製造業群馬県

季節性商品を年間を通して平準生産するためのグローバルマーケット戦略とその実用化

雪国アグリ株式会社

成果計測・分配能力 120個/分→270個/分

この事例のポイント

  • 主力商品のこんにゃくゼリーは国内では季節商品であり、年間を通した雇用確保には冬期の海外輸出による生産が必要だった。
  • ピローを振動コンベヤーで整列させ、一定数ずつ分配して包装機へ投入する新方式のラインを考案した。
  • 計測・分配能力 120個/分→270個/分。ピローの整列と分配を機械化したことで、計測・分配の処理能力が大きく向上し、製品製造スピードも高まる見込みとなった。

事業者のプロフィール

事業者名雪国アグリ株式会社
所在地群馬県 沼田市
業種食料品製造業
従業員数65人
資本金2,000万円
設立1994年

事業の背景

主力商品のこんにゃくゼリーは国内では季節性商品である。年間を通した雇用の確保と生産増による雇用増のためには、東南アジアなど南半球への輸出による冬期生産が必要だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑主力商品のこんにゃくゼリーは国内では季節商品であり、年間を通した雇用確保には冬期の海外輸出による生産が必要だった。
  • 人手・技能ピローの個数を人力で一定数ずつ分けて包装機へ投入しており、数え間違いが起きていた。
  • 生産能力包装機のスピードを上げられず、生産量アップと多品種少量生産の実現が難しかった。
  • 生産能力従来工程では1分あたり120個の計測・分配が限界で、製品製造スピードは1分間に20袋にとどまっていた。

やったこと

ピローを振動コンベヤーで整列させ、一定数ずつ分配して包装機へ投入する新方式のラインを考案した。このラインにユーレル振動コンベヤー、包装機、半自動箱詰め機を導入した。振動コンベヤーによるピロー個装の整列化では270個/分を試験的に達成し、製品製造スピードは人手の2倍以上となる45袋/分を目指している。東南アジアでの販売ルートを開発し、特定の海外ブランド会社と商品開発と販売を共同で進めた。抹茶、ゆずのこんにゃくゼリーの新製品の開発を進め、海外の展示会にも出展した。

その他ユーレル振動コンベヤー
加工機包装機
加工機半自動箱詰め機

新しい製品・サービス:抹茶、ゆずのこんにゃくゼリー

事業の効果

  • 計測・分配能力 120個/分→270個/分
  • 製品製造スピード 20袋/分→45袋/分

ピローの整列と分配を機械化したことで、計測・分配の処理能力が大きく向上し、製品製造スピードも高まる見込みとなった。生産効率は2倍を目指して改善を重ねており、月別の生産量の振れ幅も小さくなりつつある。東南アジアへの輸出が増え、海外販売の拡大によって冬期生産を確保し、年間を通した雇用の安定につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    季節性商品の年間平準生産と海外輸出を掲げ、輸出数量の推移も書かれているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    東南アジア各国の販路や商社との折衝、輸出数量13万ケースから17万ケースへの増加など、市場と自社の取組が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    従来の1分120個計測の限界や数え間違いを課題として挙げ、1分20袋から45袋目標という生産性向上の数値で解決を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製造スピードを人手の2倍以上の45袋/分とし、2020年に5,000万円の売上見込みを示すが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    前橋工科大との公募型共同開発やゼリー工場の配置人数は書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    季節性商品の海外需要や“和”の味種開発に触れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは概略にとどまる。

  • 事業化までの道筋3

    4ライン増強や設備増強・新工場建設の検討など今後の方針は示されるが、スケジュールや課題解決方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    こんにゃくゼリーの海外展開と多品種少量化を図る点はうかがえるが、普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    通年雇用の確保と生産増による雇用増、雇用安定への言及があり、地域雇用への効果がうかがえる。

  • 費用対効果3

    生産性は1分20袋から45袋目標と示されるが、補助金額に対する費用対効果の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    ピローの計測・分配に光電センサーやチャネライザーを用いた新方式が示されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの波及は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    群馬県沼田市の食料品製造業として雇用を維持する点は示されるが、地域の特性を活かした成長の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

多品種対応ラインを4ラインに増強し、国別の営業活動を続けて海外での販売を広げる。2020年に5,000万円の売上を見込んでおり、今後は設備増強か新工場建設も視野に入れている。

  • 目標:輸出数量 130,000ケース→170,000ケース

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。